このたびの東日本大震災で被災された多くの皆様へ、謹んでお見舞い申し上げます。
大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。
また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。
やまねこデイサービスの事務室で、提供票を持っていらした他法人のケアマネジャーさんと談笑していると、玄関戸が静かに開き、NPO法人なごやか理事長が入ってきた。
顔は汗とほこりだらけで、左手には大ぶりの笹竹を、右手には手挽きノコギリを持っている。
そのままスリッパも履かずにホールへ向かうと利用者様がたへ冗談を言いながら手早く笹竹を定位置にセットした。
今年は一週間早く届けることができたな。じゃあ、まだ先があるので失礼するよ。
あわただしく帰りかけた理事長は、旧知のケアマネジャーがあきれ顔で見つめているのに気づいて頭をかいた。
「こうして一日で市内すべての事業所を回るのは、この七夕とホワイトデーくらいなのだけど、みなの顔をまとめて見れるのでとても楽しいんだよ。
ああ、きみもぜひ短冊に願い事を書いて行ってね。じゃあ、また。」
私は準備していた短冊とペンを来客に差し出した。
すると彼女は私の目の前で迷わずスラスラと書き上げた。
「なごやかさんに入社できますように」