リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

最終日→帰着

2013年07月09日 09時59分33秒 | 音楽系
今日は出発の日。ホテルでチェックアウトを済ませていざ岐路にと思ったら、受付のお兄さんがカード支払いの機械をうまく操作できません。「使うの初めてだから・・・」なんて言い訳をいいつつやってもなかなかできません。「誰か知ってる人に聞いたら?」「そうだね」ということで、電話でヘルプを受けながら、やっと支払い完了。まぁ、時間に余裕があったのでよかったものの、こんなところで15分とってしまいました。

「あ、まだインヴォイス、印刷して渡しますけど」
「ああ、Eメールの添付でおくっといてちょ」

ということで、やっと脱獄完了。

そうそう、「脱獄」といいましたのは、このホテルは依然監獄として使われてた建物をホテル・レストランとして使っているのでちょっとシャレて言ってみました。(笑)。この話って既にしましたっけ?部屋の入り口は、人が一人ぎりぎりで入れるくらいの幅しかなく、壁も40センチ以上あります。ホテルの名前は、Brasserie au violon といいます。ヴァイオリン・ホテルとしゃれた名前みたいですが、実はviolonということばは、監獄という意味もありまして、ずばり監獄ホテルということですね。ヴァイオリンの4本の弦が、監獄の鉄格子に似ているのでそう言われているそうです。

ホテルを出て、トラムに乗りますが、いつもの8番が工事のために駅前まで行っていません。仕方ないので16番に乗って駅南(駅正面の裏)に行って跨線橋を通って駅正面のバス乗り場に。ここから15分もすればバーゼル空港です。空港が近いのはありがたいです。どこやらの空港と大違い。(笑)

空港につきましたがまだ時間があるので、あたりをブラブラ。相変わらずイージ・ジェットは目立ちます。



空港施設の一番上にはジャンクアートのタンゲリーの作品がありました。タンゲリーの作品はまぁ前衛ということになるんですけど、小さい子供なんかにはすごく人気があるみたいです。バーゼルには、タンゲリー美術館がありまして、タンゲリーワンダーランドという感じになっています。場所的にはちょっと行きにくいところにはありますが、すごく面白いですよ。ちなみにタンゲリーの作品は動くのが多くて、この写真の作品もライトが光ながら動いています。



そういや、旧市内のオペラ劇場の前の噴水にもタンゲリーの動く作品があります。



帰りもフランクフルトを経由していきます。バーゼルからフランクフルトは50分弱。電車だと3時間くらいかかりますから、速いですねぇ、飛行機は。というか電車が遅すぎるんですけどね。バーゼル、フランクフルト間はICEというドイツの新幹線でも線路が古いので、せいぜい近鉄特急くらいの速度しか出せないので遅いのですね。

フランクフルトからは12時間くらいで名古屋に到着。名古屋は暑いらしいですね。

・・・その十数時間後名古屋に到着しました。セントレアで書いています。



最近はWi-Fiエリアがあるので便利です。ホテルから例のインヴォイスちゃんと届いています。技術的な問題でご迷惑を・・・なんて書いてありましたが、まぁそれには違いないでしょうけど、要は操作方法を知らなかっただけですわな。しかしやっぱり暑いですねぇ。分かっていたこととは言え・・・

滞在最終日

2013年07月08日 03時51分37秒 | 音楽系
今日は滞在最終日、バーゼル市内をあちこち歩きまわって、写真を撮りました。ずっと住んでいると特に何とも思わない場所も、実は久しぶりに来て眺めているとなかなかいける、そんな感じのところを探して写していきました。



あと、ブルーダーホツル通りに住んでいるマークを訪ねてみましたが、あいにく彼は留守でした。



それにしても今日はちょっと暑いです。と言っても現在猛暑の日本とは異なり、ずっと歩いているとちょっと汗ばむという程度ですが。(笑)湿度は低いので日陰に入ればそんなに暑くありません。もちろんホテルの部屋の中は、エアコンはおろか扇風機も必要ありません。

明日はバーゼル空港からフランクフルトを経由して名古屋に戻りますが、朝9時くらいには空港にいかなくてはならないので、寝坊しないようにしないと。

バーゼル空港は、実際はフランスにありますが、駅からバスに15分くらい乗って到着する空港内の降りたところまではスイスということになっています。したがってそこまではパスポートなしで行けます。最近バーゼル空港は、イージージェットといういわゆるLCCのハブ空港になっていまして、一昨年行った時もオレンジ色のド派手なカウンターがズラッと並んでいました。私がいたころはまだ就航したてで、遠慮がちにカウンターが並んでいたものですけどね。

昔の下宿

2013年07月07日 19時01分36秒 | 音楽系
こっちにいたときの下宿を訪ねてみました。2年程前でしたか、大家さんのおばあさんから手紙を頂きました。その前の年に旦那さんが亡くなった由。旦那さんは、私が2008年にバーゼルに来て、下宿を訪ねた時はご健在でした。ただ、その半年くらい前に大病を患い、ある病院の治療のお蔭で奇跡的に恢復した旨をとくとくと語ってくれたことが思い出されます。そのときは私がいたときと変わらないくらいお元気でした。


この通りの奥にかつての下宿があります

バーゼルSBB駅の南口からすぐのところにその下宿があります。建物の最上階におばあさんは住んでいますので、ベルを押してみました。でも何度押しても無反応。最上階の下には日本人の名前がありましたので、そこの階のベルを押しましたら、日本人女性が現れました。Iさんとおっしゃる、リコーダーをスコラで学んでらっしゃる方でした。彼女によると、この下宿のオーナーはすでにそのおばあさんではなく、別の方とのこと。彼女自身引っ越してきた間がないので、おばあさんについてはあまり詳しくないとのこと。

おばあさんは、ドルナッハというところにもう一つお家を持っていますので、恐らくそちらに移っているのでしょう。また機会があれば是非お会いしたいものです。

今村氏宅を訪ねる

2013年07月07日 18時43分30秒 | 音楽系
今日は夕方今村泰典氏のところに行くことになっています。それまで近所を散歩して写真撮影。チラシなんかに使う素材写真です。バーゼルの旧市街にある教会などの建物は上手に使うとなかなかいい感じになります。対象となる建物は別に有名なナントカ寺院というのである必要はありません。別に無名の建築物でもいいアングルはいっぱいあります。

午前中はレオンハルト通り、ホルバイン通り、ライメン通りなどを歩きながら、チラシに使えそうな建物や街並みを撮りました。昨日までは曇りがちでしたが、幸いにして今日はとてもいい天気です。きれいな写真が撮れるといいです。



持って行ったカメラは、キヤノンのEOS_Mというミラーレス一眼です。このカメラは4月の終わりころに買ったのですが、合焦点にえらい時間がかかり、動くものは撮るのが非常に難しいというカメラでした。キャッシュバックキャンペーンにつられて衝動買いしてしまったのをちょっぴり後悔。でもこっちに出発する3日前にファームウエアが更新され、さっそくインストールしてみると、まぁまぁ普通に使えるレベルになりました。写真自体はとても綺麗に取れるカメラですので、これで後悔せずにすみました。写真の写りは5年程前に買った同じキヤノンの重たい一眼レフより綺麗な感じです。ものすごく技術的に進歩してるんですね。



今村氏はバーゼルから列車で1時間くらいのオーベァブーホジーテンという長い名前の村に住んでいます。これだけ長い名前ですから、切符の自販機で別のよく似たところを入力してしまう間違いはまずないとは思います。そうそう、昨日モーリスのところに行くときにやはり自販機で切符を買ったんですが、販売機のインターフェイスが少し変更されていまして、ちょっと戸惑いました。前のインターフェイスの方が使いやすかったんですけどねぇ。


オーベァブーホジーテンの駅

そのオーベァなんとかという駅から歩いて10分程のところに今村氏の自宅があります。家に到着したときは彼はシャワーを浴びているところでした。いつものパターンですが、ちょっとコンピュータの調子が悪いので見てくる?という感じでしばらくコンピュータ・アドヴァイザを務めさせていただきました。夕食は外で頂くことに。ベルンで長袖をかってからは、やはりというかなんといいますか、気温が上昇しまして、夕方でも外がとても気持ちがいいです。昔話やら最近のお噂やらに花が咲きすぎるくらい咲き、夜遅くにお暇させていただきました。田舎ですが、結構遅くまで電車が走っていて、バーゼル市内のトラムも12時過ぎても走っているのでありがたいです。

モーリスに会う

2013年07月06日 17時46分21秒 | 音楽系
今日は多分7月5日ですので、モーリスのところに行く日です。なんか日にちがわからなくなっていますので、一応どっかで確認しておいた方がいいのかも。

私の生徒がモーリスのところに楽器を注文してあるので、状況を確認がてら訪問というわけです。もっとも最近のモーリスは製作ペースがぐっと落ちてきて、私の生徒の分は3年半待ちですので、今日行ってもまだ影も形もないというところです。スティーブンはモーリスよりお年ですが、製作ペースは早く、一昨日確認してきた楽器は昨年注文したものです。モーリスのところへの注文はそれより前でしたが、完成は来年の夏以降の予定です。

列車はオールテンというところを経由してベルンで乗り換え、パレジューという駅でローカル列車に乗り換えです。バーゼル毎時31分の急行に乗りますとこのローカル列車に連絡していますが、このパターンからはずれると、1時間とか2時間待ちになります。
このローカル列車は、桑名から出ている北勢線よりも小さく、まるでどっかのテーマパーク内を走る列車みたいな感じです。この列車の路線の最終駅がシャテル・サン・ドゥニでここでモーリスと待ち合わせて、近所で一緒に食事をする予定です。

モーリスとはシャテル・サン・ドゥニ駅で1時の待ち合わせにしましたので、10時31分バーゼル発の列車に乗りました。ベルンには1時間くらいで到着、ここで乗り換えますが、乗り換え列車が到着まで少し時間があったので、その辺をブラブラ。そうそうちょっと小寒いので、薄い長そでのシャツでもということで、ジーンズショップで一枚ゲット。ベルンにはユニクロはないんですよねぇ。ちょっと高かったけど、いい感じのシャツだったのでまあいいでしょ。



そろそろ発車時刻なのでプラットホームの方に歩きかけると、な、なんと、知った顔が向こうから。フレンチ・テオルボを持ってますよ!かつて一緒に勉強していたヴィンセントが歩いてきたのです。声をかけますと彼もすぐ反応しました。確か会うのは8年ぶりくらいですが、昨日会ったばかりの友にまた会ったという感じでした。彼はこれからコンサートに行くところでした。お互い列車に乗らなくてはならないのでゆっくりと話はできませんでしたが、しかしまぁよくこんなところで会ったものです。奇跡ですねぇ。



でもこっちに来た時、実は意外と街中でかつての仲間とよく会います。イスラエル出身のジブとは駅前やらバーフューサ広場などで何度も会ったし、バーゼルに戻る列車の中では、イタリア人のロザリオとばったり。そうそうポッチャリ系のゾフィーとも会ったことがありました。で、今日はベルンでヴィンセントと。みなさんと縁が深いんですねぇ。

モーリスのところに行くには、パレジューというところで乗り換えなくてはなりません。最近列車のダイヤが変わってしまったようで、乗り換えた列車はパレジューどまり。ベルンでの接続も、以前は確か数分だったのが、今回は30分以上もありました。でもさすがにパレジューからのローカル線への接続はきちんとなされていました。モーリスが待っている、シャテル・サン・ドゥニ駅へは20分くらい遅れてしまいました。

モーリスは駅のホームのすぐ近くで待っていてくれました。元気そうでなにより。彼の家のすぐ近くのレストランで一緒に食事をとりながら、あれこれと歓談。



その後彼のスタジオに行きましたが、庭に鳥居があったのはびっくり。厳島神社にある鳥居をモデルにしたようですが、スタンダードなタイプとはちょっと違うので、薀蓄をひとくさり。



あと製作途中のリウト・ア・ティオルバートを見せてもらいました。ピエトロ・ライリッヒのボディを持つ楽器でなかなかいい感じです。ま、さすがに衝動的に注文はしませんでしたが。(笑)



帰りに地元のチーズ屋さんに寄ってもらって、お土産用のチーズを購入。全部で26フランでしたが、結構ずっしりと重さを感じるくらいの量がありました。日本で買ったら2万円くらいは行くかも。

アヴィニヨン→リヨン→バーゼル

2013年07月05日 17時00分22秒 | 音楽系
4日以降はバーゼルに滞在する予定ですので、どうやって行こうかといろいろ思案。まぁ、多分スイス経由がよかろうと思って、今日のところはローザンヌにでも泊まろうと、アヴィニヨンのTGV駅で切符を購入。リヨンで乗り換えみたいです。でもなんかえらく安かったです。

リヨンについて「ローザンヌ」に行く列車に人に尋ねながら乗車。でもなんとなくスイスに行く列車にしてはローカル列車っぽいので、車内にあった地図で確認したら、リヨンのすぐ近くに、Lozanneというローザンヌがありました。道理で人に聞いてもこの列車でいいというはずです。

実は、スイスのローザンヌは、Lausanneで、私がアヴィニヨンTGV駅の自販機で切符を買うときに、綴りを間違っていたというお粗末なお話でした。(笑)切符が安かったはずです。ということで、近くのローザンヌに行ってもたぶんあまり意味がないでしょうから、今夜はリヨンに泊まることにしました。


リヨンのホテルからの景色。このあと雨が。

翌朝、リヨンの駅で調べてみましたら、ミュールーズまでTGVが行っていることがわかりまして、ジュネーヴ経由はやめてフランス縦断ルートをとることにしました。ミュールーズまで3時間半くらいです。以前バーゼルからTGVを使わずにリヨンまで行ったことがありましたが、そのときは確か何回も乗り継いで10時間くらいかかった記憶があります。あれはなんだったんでしょうねぇ。

ミュールーズでローカル線に乗り換えてバーゼルへ。今回はパスコントロールのチェックはなしで入国。あるときにひっかかると、私は怪しい顔をしているのか、かなり徹底的に荷物検査を受けることが何度も。なんで私だけが・・・って感じでした。


バーゼルSBB駅正面

バーゼルでは定宿にしている、Brasserie au violonというホテルに到着後、市内を少しブラブラ歩いてみました。


ついに修復なったミュンスター


マルクト広場

2011年にドイツで録音したときも、一旦バーゼルに宿をとりましたので、2年ぶりになります。2年間の変化はあまりありませんが、留学のためバーゼルに来たのは2003年9月でしたから、もう10年になろうとしているんですねぇ。ついこの間のことと思っていたんですけどねぇ、と感慨深いものがありました。

フランスです。

2013年07月05日 03時17分10秒 | 音楽系
いまフランスにおります。スティーブン・マーフィーというリュートの製作家に楽器製作を頼んでいまして、彼に会って細かい話を詰めるために来ております。私は楽器を注文する際には必ず製作家に実際に会って作ってもらいます。作る方からしてもどういう人が注文しているのかわかった方が作りやすいでしょうし。

よく愛好家の方がネットかなんかで適当に調べて注文して、届いた楽器がカスみたいだった(失礼)ということがありますが、よく知られている製作家に注文し、さらに実際に会って詳細を詰めるという手順を踏めば外すことはまずありません。

海外の製作家に楽器を頼む場合、安い楽器は必ずそれなりのものです。安くていいものはないというのが通り相場です。いいものは必ずそれなりの値段がします。ユニクロが安くていいので、リュートもひょっとしたら安くていいのがあるかも、というのは海外では通用しません。

ということで手間暇もカネもかけていますが(笑)、スティーブンが住んでいるところはほんとに田舎でした。スイスのモーリス・オッティガーが住んでいるところも相当田舎ですが、それ以上です。モーリスの家は、電車を降りて、車で10分程、歩いて行こうと思えば行けなくはない距離です。でもスティーブンの家は、アヴィニヨンの駅から車で1時間あまりのところで、最寄りの公共交通機関はなしです。



9時40分頃にアヴィニヨンの駅前で待ち合わせる約束でしたので、駅前に立っていましたら、ぴったり約束の時間に彼は現われました。向こうから私を見つけてくれました。まぁそうですわね。東洋人はアヴィニヨンの駅前では目立ちますから。彼はもうかなり前からフランスの現在のところに住んでいますが、イギリスに生まれ一時はオーストラリアに工房を構えていたことがありました。当然イギリス風の英語をしゃべります。

彼に注文している楽器は、かつて某貴族の個人所有で、現在はボストンの博物館にある、アンドレアス・ベールの楽器のコピー楽器です。ボストンにあるオリジナルは弦長が65センチで13コースの楽器ですが、ブリッジの位置からもとは11コースで途中で13コースに改造したようです。オリジナルは、象牙のリブを持ち、ペグボックスの裏側には透かし彫りが施されているというゴージャスなものです。私がお願いしているのは11コース、つまりオリジナルの元の姿の楽器で、リブはさすがに象牙ではなく、普通のメープルです。でもペグボックス裏の装飾はお願いすることにしています。


写真は別の楽器ですが、こんな感じになります。

工房に入ってみると、もうすでに少し製作は開始されていて、表面板のローズ彫まではあがっていました。


オリジナルのロゼッタと同じ柄です。


リウト・ア・ティオルバート用の型


同じくリウト・ア・ティオルバート用の型です。

件の楽器は9月頃にはできるとのことです。私の生徒も実は彼に注文を出していまして、それらも含めて楽器の話をしていましたら、あっという間に3時間あまりが経過してみました。


第2回講座終了

2013年07月05日 03時13分42秒 | 音楽系
バロック音楽の旅7の第2回講座が終了しました。本シリーズから会場を変更しまして、コンサートはメディアライヴの多目的ホール「時のホール」で行います。会場が変わると準備の細かい部分が変わりますのでいろいろ大変です。ホールが固定椅子ではないので、出されているテーブルをかたずけることとか、椅子をどうやって並べたらいいのかとか、会場のパーティションをどこにするかとか「初期設定」することがいろいろあります。



大体準備の仕事量はわかりましたが、次回からはスタッフをもう少し増やす必要がある感じです。

この会場、以前から目をつけていたのですが、予想通り非常に残響が豊かできれいに響きます。桑名って、六華苑といい時のホールといい、古楽に最適な会場が2つもあるなんて贅沢な町ですねぇ。特に今回の会場「時のホール」がもし名古屋市内あったなら、結構引っ張りだこになるんじゃないでしょうか。

名古屋市内に最近オープンした、コンタクトレンズの会社が運営しているホールがありますが、100席ですが会場使用料が安いので大人気です。でも天井が低いし、残響も努力賞という感じですが、それと比べると「時のホール」は天井が2階吹き抜け以上あるし、会場の区切り方次第では200席くらいまで対応できます。楽器の搬入口もありますし、照明も一応あります。控室も質素ながらちゃんとありますのでホールとしての体裁は整っています。そして空調も音楽ホールなみでほぼ「無音」です。音は良くても空調の音がするというのでは話になりません。

付帯設備的にはそこそこですが、音は特上というこのホール、桑名市民ホールの中ホールや大ホールよりずっときれいに響きますよ。聞くところによると、書道の作品展なんかには使われることはあってもあまり音楽ホールとしては活用されてないようです。別に書道展がいけないというわけではないですがもったいない話です。だって書道展に吹き抜けの天井なんていらないですよね。(笑)なんか宝の持ち腐れという感じですね。よく地方にありがちなパターンです。

さて第2回講座は、ヴィヴァルディ、コレルリ、ハイドン、コハウトのリュートを中心にした作品、リュートコンチェルトやリュートオブリガートの作品を中心にお届けいたしました。共演はヴァイオリンが熊谷祥子、渡邉瑞衣、ヴィオラ・ダ・ガンバが熊谷寿彦の各氏でした。



一般的にはリュートがアンサンブルに入るときは通奏低音に回るものですが、今回の作品の多くはリュートがメロディを弾き華々しく活躍する作品です。いつも縁の下の力持ち的な役回りですから、たまにはこういうのがあってもいいでしょう。

次回第3回は10月6日で少し間があきますが、歌とリコーダーがはいったアンサンブルで今回よりさらにゴージャスになります。ソプラノは武内朋子、リコーダーが太田光子、チェロが高橋弘治、チェンバロが杉浦道子そして私がテオルボで入ります。私を置いておくとして、超豪華メンバーでしょ?まだ講座に参加されてない方でも途中からの参加も可能です。ご希望の方はご連絡ください。