リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

audio-technica の AT-HRP5

2021年11月30日 12時12分36秒 | 音楽系
先日audio-technica製 の Hi-ResメディアプレーヤーAT-HRP5を名古屋のSOUWA Corporationさんにお願いして車にインストールしてもらいました。

最近の車は単体のCDプレイヤーやラジオが搭載されておらず、ナビ、ラジオ、メディアプレイヤーが一体になったものを取り付ける方式になっています。CDプレイヤーを取り付けようにもそもそもスペースが用意されていません。まぁないことはないのですが、空いているところに取り付けてしまうとナビが取り付けられないという感じです。

私のMINI Crossover F60もそういう仕様になっていまして、USBの音楽データを差し込んで聴くという方式になっています。いい音で聴くためにはスピーカーやアンプなどをいいものに変えるというのが一般的ですが、実は大事なところが抜け落ちています。

それはメディアプレーヤーそのものです。私もスピーカーやアンプを交換しましたが、メディアプレーヤはオリジナルのままです。同じ音楽データを聴くにしても、安物のミュージックインターフェイスを使って聴くのと高級なものを使って聴くのとは、ソースやヘッドホン・スピーカー・アンプが同じでも出てくる音は雲泥の差があります。

メディアプレーヤーはアナログレコードのプレーヤーに相当するわけで、数万円程度のレコードプレーヤーで聴く音とその何十倍もするプレーやで聴くのとはえらい音の違いがでるのと同じです。ちなみに最近アナログレコードがはやっているので、手持ちのレコードをせいぜい10万クラスのプレーヤーで聴いてみて、「やっぱりアナログの音はいいねぇ」なんておっしゃっているあなた、それは美しい勘違いをしているかもしれませんよ。100万クラスのプレーヤーそして初期プレスのレコード、がそろって始めて「ハイレゾより音がいいねぇ」なんて言えるのです。

さて話が少し横道にそれました。audio-technica の AT-HRP5ですが、オリジナルのメディアプレーヤと比べると薄いベールが2,3枚取れたような感じで、低域から高域までの各楽器やボーカルがとても明瞭に聞こえるようになります。このベールの取り賃が結構かかるのですよねぇ。少々ベールに覆われてぼやっとしていてもいいという方にとっては全く無駄なことでしょうけど。

ただMINIのオーディオや音響システムに外部接続という形になるために、操作性は落ちます。ハンドルに中央部にある操作系は使えなくなります。同じ外部出力でもテレビーチューナーはオリジナルの操作系の中に入っていて、ハンドルの中央部からチャンネルやボリュームの変更ができるので、できない相談ではないような気もするのですが、まぁここはaudio-technicaさんに頑張ってもらわないといけません。

操作はそこそこ便利なリモコンから行うのですが、運転中だとちょっと慣れが必要です。ハイレゾの音楽データは聴いていませんが、WAVやmp3であってもメディアプレーヤー(もちろんスピーカー、アンプもですが)次第で音はものすごく良くなります。どれを変えると一番効果的かというと、1にはやはりスピーカーそしてその次にメディアプレーヤーでしょうか。ハイレゾは最後の最後でしょう。システム環境が整っていない中で高いお金を払ってハイレゾデータを購入してもあまり意味はないと思います。

オミクロン

2021年11月29日 22時03分27秒 | 日々のこと
新型コロナのおかげでギリシャ文字をだんだん覚えてきました。デルタ株からはエプシロン、ゼータ、イータ・・・と変異株がどんどんでているようですが、カッパ株もラムダ株もあったらしいです。でもミュー株まではそれほど怖いやつではなかったようです。

その次に現れたのが危ないヤツらしく、オミクロンと名付けられました。ギリシャ文字のアルファベットだとニューとクサイを飛ばしていきなりオミクロンです。

なんでもニュー(nu)だと英語のnewと発音が同じで紛らわしいらしく、クサイ(xi)(英語の発音だと[zai]とか[sai]で別にクサクはないですが)だと特定の地域の名前になるから飛ばしたそうな。名前を付けているのはWHOですが、クサイ人はWho?

そうです、クサイはアルファベットで書くとxiですが、中国にはXiさんがいらっしゃいました。巷ではWHOがXiさんに忖度したのではないかという声が出ています。そういえばXiさんはくまのプーさんに似ていると言ったくらいでも怒るらしいので、新型コロナの変異株に自分の名字が付けられたらWHOにカネを出さなくなると恐れたのでしょうか。

多分nuと名付けてもよかったのですが、xiだけ飛ばすとまた何か言われるので、nuも理屈をつけて飛ばしましょうということになったのかも。そうなるとnuには気の毒なことをしました。

でも日本の妖怪の河童は名前をkappa株で勝手に使われてきっと怒っているかもしれません。でも河童ではせいぜいサラを投げるくらいしかできないのでなめられたのかも知れません。

オミクロンも日本の新型コロナウイルス感染症対策分科会会長の尾身茂さんを想起してしまいますが、忖度はしてもらえなかったようです。ですからホントはニッポンにも忖度してomicronの次のpiにした方がよかったかも知れませんが、今度は数学者が止めてくれというかもわかりません。Philipine IslandsもPIです。いちいち面倒くさいですね。(笑)

まぁ今更ですがここではっきりしたのは中立であるべきWHOが中立ではないということです。


90年代の作品(19)

2021年11月28日 20時19分17秒 | 音楽系
白雪姫とは別の演劇の音楽で、主人公がおぼれるシーンに使われたものです。そのときは直接演劇の担当はしていなくて、担当の方から頼まれて作ったこともあり、どんな演劇だったかははっきりとは覚えていません。確か主人公が渦に巻き込まれて溺れてしまい、海の底に沈んで行くというシーンだったと思います。

おぼれるシーン

シンセサイザはあの名器ローランドJX-10です。この曲はレコンポーザーに数値入力したのではなく手弾きです。楽譜に書いた覚えもないので即興的に何通りか弾いてみていいのをレコンポーザーに手弾き入力しました。それにしてもアナログシンセの音はいいですねぇ。

横浜でリハーサル

2021年11月27日 20時57分11秒 | 音楽系
今日は12月16日のコンサートのリハーサルで横浜に来ています。コンサートはオーボエの大山有里子さんとのジョイントということで、大山さんのお住いの近くの某公共施設お借りしてリハーサルしました。

朝8時半すぎに家を出ましたが、軽油を入れるのを忘れていましたので、高速までの途中のスタンドで満タンにしました。ここはちょっと高いのですが時間がないので仕方ありません。

道は時間が早いこともあり比較的空いていました。途中で強かった風も少し収まり快適に走行です。会場まで平均速度は100㎞でしたので、まぁまぁ飛ばしたのかもしれません。どのくらい出ていたかは忘れましたが。

少し休憩して13時から開始、なんでも会場側の要請で1時間毎に扉を開けて換気をしないといけないということで、それに従って1時間毎に換気と休憩をはさんで5時まで続けました。テレマンの曲が最後でしたが、時間ギリギリでした。

前回大山さんに桑名まで来ていただきコンサートをご一緒させていただいたときは、通奏低音にはアーチリュートを使いましたが、今回はニ短調調弦のテオルボです。こちらの方が音量がありますし、音のポジション的には技術的な無理が少ない感じがしました。全く無反響の部屋でのリハーサルのわりには音がよく伸びていたので本番の会場(音がよく響くそうです)ならバッチリでしょう。

Antelope Discrete 4 が不安定

2021年11月26日 18時05分15秒 | 音楽系
昨年の夏にミュージックインターフェイスを安物からちょっとお高いレベルのAntelope Discrete 4 に入れ替えました。音質の向上は目を見張るものがあり、今までものとは雲泥の差です。当ブログで不定期に掲載させていただいている90年代の作品の音もこの機材を使っています。ストリーミングを聴くときも、弦楽器の微妙な音まで聴くことができます。

購入当初から気にはなっていたのですが、ときどきDiscrete 4 が認識できない時がありました。ドライバを読み込めないようです。専用のアプリの指示では、電源プラグを一旦抜いてから再接続するとよい、と書いてありますのでそのようにしますと確かにドライバをきちんと読み込んで正常に動作します。でもまた何日かすると同じような現象が・・・

つい最近は、その方法が全く通用しないときがありました。何回やってもドライバが読み込まれず、一旦読み込んでも途中で「切れて」しまったり、またつながったりという案配です。仕方がないので、本体のファームウェアを書き換え、ドライバも最新のに入れ替えました。とっても面倒くさい作業を強いられましたが、それ以降しばらくは調子が良かったんですが、また同じような現象が起こり始めます。

今のところ電源を抜いてまたつなげたあとは使えなくなるという現象は起こっていませんが、困ったものです。たまに起こる現象ならまだしも、毎回です。ネットで検索していましたら、ある方のブログには私と全く同じ症状が書いてありました。対処法も同じ事をされていました。

USBをハブに接続していましたのでコンピュータに直に接続し、電源もスタンバイ状態が途切れないように、タスカム製電源ユニットの常時給電コンセントに差し替えて様子を見ているところです。




カモ止め、カト止め

2021年11月25日 15時54分26秒 | 日々のこと
こんな文章があるとします。

・・・政府が石油の国家備蓄を放出するそうだ。経済や社会は石油を栄養源として動く。人間にとっての米と同じかもしれない。・・・

石油が人間の米である、と断定はしていません。この文章の筆者は断定までしてしまうとまたあとでいろいろ言われるから「かもしれない」で最初からスルっと逃げているわけです。この表現を「かも」で止めてしまうのが、「カモ止め」です。より口語的な表現と言えましょう。私も時々このブログで使います。


「カト止め」は例えば次のような感じで使います。

・・・リュートの弦はやはりガット弦がよろしいかと。・・・

ガット弦が合成樹脂弦よりいいんだー、いいに決まっている、と言いたいのですが、そこはぐっと押さえて、謙った感じを出し、断言はしていないので直接自分に責任が来ないように防御している言い方です。カト止めで言われると、「ガット弦のどこがええんや、ええ?ゆーてーみー!」という突っ込みは来ないと思います。「ガット弦がよろしいのかと思います」を縮めた言い方なんでしょう。

何かといろんなところで突っ込まれてメンドクサイことになりがちなこのご時世です。言葉遣いひとつでややこしいことになるのを避けられるのかも。まぁこのテの話は専門外なんでそのうちにボロが出るでしょうから、このくらいで止めといた方がよろしいかと。

電動車椅子

2021年11月24日 11時21分06秒 | 日々のこと
足が不自由な方向けの電動車椅子が各社から発売されています。メーカーとしては、スズキ、ホンダ、ヤマハで、三社ともオートバイメーカーです。カワサキは出していませんが、電動車椅子カワサキ「ニンジャII」なんていけるかも知れません。音が静かだけにニンジャはぴったりのネーミングなんですけど。

電動車椅子というとセニアカーと一般名詞みたいに言われていますが、セニアカーはスズキの製品です。スズキの定義は「買い物や散歩など日常の移動手段としてご利用いただけるハンドル形電動車いす」です。セニアは senior でしょうから、カタカナ英語的にシニアですが、「シニアカー」だとちょっと縁起が悪いということでシをセに変えたのでしょう。

ホンダはモンパルという名で同様のものを作っていましたが、現在は在庫・中古品のみで製造は中止されています。ヤマハは他2社とは異なる形状でハンドル型ではなく、一般的な車椅子に動力補助をつけたものです。

三社の製品はともに40万に届くお値段と言うこともあり、まだそれほど街中で見かけるはありません。手動式も含めてこれらの車椅子が街中で走るときに気をつける点がいくつかありますが、一番注意したいのは「全高が低い」と言うことだと思います。スズキのET4Dというタイプだと、座席の背中の一番高いところが地面から98センチです。座面の高さが書いてないの正確には数字は出せないのですが、日本人の平均座高は80数センチと言われていますので、頭のてっぺんは座席の背中の最上部から大40センチくらいだとすると全高は大体138センチです。内閣府のデータによりますと138センチは10歳(小学校4年、5年)の平均身長です。

この高さはヤマハの製品や動力を持たない車椅子だともっと低くなります。小学校で横断歩道は手を上げて渡りましょうと指導するのは車から視認しやすくするためです。(諸説あるでしょうけど)以前スイスのバーゼルに住んでいたときには車椅子の後方部には地面から高さ160センチくらいになる棒を立て、上方に三角の旗をつけていました。市内は段差がないバリアフリー化されているため結構車椅子で外に出ている人をよく見かけました。中には車椅子アスリートの方もいてすごいスピードで坂を下ってくる人もいました。これはこれで別の面で危険ですが。

今SUVの流行もあって車の高さが高くなりその分死角が増えている現状を考えると、地面から160センチくらいの高さの標示物が必要なのではないでしょうか。電動車椅子各社の諸元を見てみますと、そういった標示物は含まれていませんので、法制化はされていないようです。街をバリアフリー化する施策とともに車椅子での外出時の仕様をきちんと法制化すべきだと思います。

90年代の作品(18)

2021年11月23日 13時27分37秒 | 音楽系
白雪姫の劇伴音楽の続きです。

毒リンゴを食べて死んでしまった白雪姫を発見した7人のこびとたちは白雪姫の周りを取り囲んで嘆き悲しみます。そこへ白馬に乗った王子様が白雪姫にくちづけをすると、なんということか姫は生き返ります。歓喜に沸くこびとたちはダンスを踊ります。

死と復活

WIKIで調べてみましたら、悪い妃は何回も白雪姫を殺そうとしましたが、2回失敗し三度目が毒リンゴだそうです。この話はグリム童話からのものですが、文字通り毒のある話ですよね。


スズキ・フロンテクーペ

2021年11月22日 14時50分38秒 | 日々のこと
トヨタ系の自動車情報サイトにスズキ・フロンテクーペのことが出ていました。

スズキ・フロンテクーペ

今見てもなかなかスタイリッシュですが、当時的な目には流麗なフォルムに目を奪われたものです。実はこの車を短い間でしたけど所有していたことがありました。1980年始め頃に知り合いから3万円という格安価格で譲ってもらいました。

その頃は確かシビック・カントリーというワゴンに乗っていましたが、その前が初代シビック、そしてその前に360cc規格の軽自動車三菱ミニカに乗っていました。

そのミニカと比べるとフォルムが流麗なことはもちろんのことそのエンジンサウンド(2サイクルエンジンの独特な音、私はこの音が大好きでした)がまたイカしていました。そしてミニカで登り切るのがやっとだった(もう50m坂が長かったら多分途中で止まっていた)東名阪高速道路の桑名から四日市に行く途中の急な上り坂をグイグイと加速していくのには驚きでした。まぁ今の軽自動車よりは実際は遅いと思いますけど、バイクに匹敵するような高回転で坂を上っていくのは体感的にはすごいスピード感を感じたものでした。

シビック・カントリーより運転していて面白いので調子に乗って乗りまくっていましたが、1年も乗るか乗らないうちにトランスミッションが壊れてしまいました。修理工場のおじさんはミッションの載せ替えだと7,8万はかかると言っていました。3万で買った車に修理代がその倍以上か・・・と迷いましたが結局は廃車にしました。

修理しながらずっと動態保存していたらよかったなぁと今思わなくはないですが、零戦の動態保存とまではいかないにしてもフロンテクーペレベルでも私の力量では無理だったでしょうねぇ。最近近所の中古車販売店に置いてある赤いダイハツコペンの中古車が妙に気になる・・・

車の安全装置

2021年11月21日 16時58分27秒 | 日々のこと
昨日も高齢ドライバーによる事故が報じられていました。アクセルとブレーキを間違えるという操作ミスが原因です。私も免許更新時講習で、運転の実地検査の際乗り合わせた方がアクセルとブレーキを踏み間違えて肝を冷やしたことがありました。本人はブレーキを踏んだつもりでも、実は足が動いていなかったというケースです。

リュートのレッスンをしていてもよく似たことが起こることがあります。「はい、ここは(左手の)3の指(薬指)で押さえて」と私が言うとなぜか3の指が動かず2の指が動いているケース。「はいはい、それは違う指ですよ」「いえいえ、ちゃんと3の指を動かして下さいね」・・・

リュートなら演奏がしづらくなる程度でしょうけど、車の場合に思っている足の操作ができないのは大事故につながります。こうした事例は一定数あると思われるという前提に立って、最近では衝突被害軽減ブレーキやペダル踏み間違い急発進抑制装置などに代表される先進安全技術を搭載した車(サポカー)が販売されています。

でもこれがまだまだ未成熟で、先日もサポカー(軽自動車)の緊急ブレーキが効くかどうかをチェックしていたホンダ販売店の社長が、ブレーキが効かずに車にぶつけられた事故がありました。パネルの前で止まるはずが止まらず、パネルの後ろにいたその社長さんが重体だそうです。パネルの後ろにいたということは、そのブレーキシステムを信頼していたということでしょう。

私も同じ経験をしたことがありました。スバルのレヴォーグに試乗したときに、アイサイトが装備された車で同じようなことをやって、同じようにパネルに突っ込んでいってしまいました。幸いパネルの後ろには人がいなかったので事なきを得ましたが、いたら大変なことになっていました。販売店の方は大慌てです。そのときは夕方で西日がさしていたのでその光でアイサイトのカメラが誤動作したのではと考えられます。

そのスバルのレヴォーグですが、最新モデルで自動ブレーキの誤動作があったということで4月に国土交通省に改善対策を届け出をしましたが、最近同問題で再度改善対策を届けています。報告では不具合が145件、物損事故が2件起きているとのことです。

ホンダのシステムは軽自動車であってもしっかりしたものが付いているというイメージだし、スバルのアイサイトは最も先進的というイメージがありますが、他社の安全装置はどんなものなんでしょう?特定の条件でしか作動しない安全装置はあまり意味がないように思えますが、かといって完全なものをめざせばコストが上がる、そのあたりのせめぎ合いということでしょう。こういった安全装置により一定の確率で安全は担保されるでしょうけど、全面的な信頼をおいてはいけないということになります。