リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

楽しいギターレッスン

2016年01月19日 20時49分58秒 | 音楽系
クラシックギターの入門期用の「先生とデュエット!楽しいギターレッスン、クラシックギターを始める全ての人のために」という教則本が完成しました。

厳密には印刷屋さんにデータを出し終えたというところで、実際に本はまだ手にしていませんが、今月の終わり頃にはこちらに届く予定です。



もともとは5歳児になぜかギターを教えることになり、課題を書き下ろしていたんですが、その課題をミューズの山下社長が目ざとく見つけ、入門期用の教本を作ってはどうかと言っていただきました。そこで一気に32曲二重奏曲と各調の音階を書くことにしました。昨年の8月6日に書き始めお盆前には作曲は完了、あと少し手直しや序文その他を書いて8月の終わりにはほぼ出来上がりました。

それから今まで更に推敲を続けてついに今できあがった・・・のではなく、9月に入ってから自分のコンサートやらレクチャーで忙殺されてずっと中断しておりました。やっと今年に入ってからイラストレータで版下制作やら校正をやっていました。1人で作曲家、編集者、印刷屋の仕事をしたので大変でした。

課題の二重奏は、先生と弾くことになるのですが、いわば「非対象」の二重奏曲です。つまり生徒のパートは入門期なのでごくシンプルですが、先生のパートを少し複雑にして、曲全体としてはきれいな和音が響くという塩梅です。

私自身はもうギターを人前で弾くことはありませんが、(「最終ステージ」は1974年です。10年くらい前にそのときのベネズェラワルツ第3番とブローウェルのフーガの録音を当ブログで期間限定で要パスワード公開をしたことがありました)バロック音楽を演奏したいとおっしゃるギター愛好家にレッスンをすることがあります。でも小さい子供に教えることはなかったので、教材選定に苦労しました。というより、ここだけの話ですが、いいのが〇〇〇〇。(4文字伏せ字)・・・・・・・(数行削除)(笑)まぁ、そのお陰でこうして一冊ものすることができました。

ということで発売は2月1日、ミューズ音楽館からの発売です。私のHPに、何曲かあげておきましたので、音を聞いてみたい方はのぞいてみてください。ただしコンピュータの演奏ですので、機械的です。(いいギター音源がないので、生徒パートがチェンバロ、先生パートがスチール・ギターです)実際に販売する本には、名古屋の若手ギタリスト、生田直基、伊藤兼治両君の模範演奏CDがついています。
         

今年は

2016年01月04日 19時41分03秒 | 日々のこと
今年は結構いろいろある年のようです。

オリンピック、こち亀の日暮熟睡男(ひぐらしねるお)登場の年、うるう年、シェークスピア没後400年。伊勢志摩サミットもあります。サミット自体は毎年ありますが・・・マイコプラズマ肺炎も流行する年とも言われています。

私的には、リサイタル・イヤーです。5月15日に、名古屋市千種区のHITOMIホールです。



なかなか渋いチラシでしょ?

タイトルにありますように、オール・バッハプログラムです。リサイタルでは必ずと言っていいほどバッハを弾くのですが、オール・バッハというのは実は今回が初めてです。

プログラムは、組曲第2番BWV1008、第6番BWV1012、プレリュード、フーガ、アレグロBWV998他を予定しています。

998はニ長調で弾くか、ヘ長調弾くか迷っています。オリジナルは変ホ長調ですが、この調はバロック・リュートにとってはちょっと弾きにくい調で、実際録音されているものを見ても、ニ長調の方が多いくらいです。998はリュート曲なんだからちゃんと原調でひかんかい!という声もありそうですが、この曲はラウテン・クラヴィア(リュート・チェンバロ)のための作品で、バロック・リュートでの演奏は前提ではありません。

私も昔は変ホ長調で演奏していましたが、あまり弾きやすいとは言えませんでした。これをニ長調にするとぐっとプレヤビリティが上がることから、多くのリュート奏者がニ長調で演奏しています。でもニ長調はひとつだけ問題があります。それは、バスの音域が一音足りないのです。14コースの楽器を使えば可能でしょうけど、14コースのバロック・リュートというのは当時(今も)一般的ではありませんでした。楽譜も楽器も残っていないところをみると、全く存在していなかったのかも知れません。

そこで私は一音あげてヘ長調版にしてみました。これはまだ誰もやっていないのですが、これが結構行けます。思いの外スムーズに弾くことができます。どの調で弾くかはまだ決めていません。案外変ホ長調で弾くかもしれませんし。

さて、リサイタルは14時開演です。またHPで詳しくお知らせ致します。お時間がありましたら、ぜひお越し下さい。

遅めの謹賀新年

2016年01月03日 21時15分57秒 | 日々のこと
ちょっと遅くなりましたが、みなさま明けましておめでとうございます。

一昨日の夜に帰桑いたしましたが、まだまだ時差ボケが残っています。夜7時くらいなのに、体の感じはなんか深夜の感じがしていましたが、今日は多少緩和されています。

中途半端な期間アメリカにいましたので、向こうにいたときはなかなか時差ボケが治らず、やっと多少ましになったかな頃に帰国でまた時差ボケです。ま、こういうのは放っておけばなおりますが。

年賀状を整理していましたら、面白いのがありました。「中川先生、アケオメ」とありました。(笑)どなたからのかな、と差出人を見ましたら、なんと県内の某大学名誉教授で、英語教育界の重鎮と言われている方からです。うーむ、この柔軟性は見習わなくてはいけません。 

家にいても正月の感じがしませんので、昨日の夕方は近所の神社や春日神社に初詣をいたしました。



近所の神社にはあまり人はいませんでしたが、どんど焼の穴がまだ残っていたり提灯に明かりがついていたりして元日の雰囲気が残っていました。でもさすが春日神社はメジャーです。人がたくさんいました。



向こうでは時差ボケを利用して、9月以来進行が止まっていた入門者向けのギター教本用の解説を書いていました。朝、4時頃に目が覚めてしまうので、みなさんが起きてくるまでの間、台所で仕事です。でも一時間ずつ眼覚めの時刻が遅くなっていくので、3日くらいしか書けませんでしたが。

帰りの飛行機で、執筆した文章の校正をしていました。誤字脱字訂正や用語のゆれチェック、文体のチェックなどです。おかげで日本に到着する1時間くらい前にあがりました。件のギター教本、ゴールまでもう少しです。

今回飛行機の中で使うためにBOSEのノイズキャンセリング・イヤホン、QuietComfort20を持って行ったのですが、これがなかなかの優れものでした。ノイズキャンセリングと言っても完全に静寂になるわけではないのですが、機内では十分静寂感を得ることができます。音質はお値段から考えてあまり期待してませんでしたが、なかなか行ける感じがいたしました。行きの機内ではずっとユーミンを聴いていました。(笑)