リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

谷辺昌央ギターリサイタル

2016年02月20日 23時11分00秒 | 音楽系
宗次ホールで行われた谷辺昌央ギターリサイタルに行ってきました。

2月20日は武満徹の命日にあたり、没後20年に際してのリサイタルです。当然武満作品が中心になります。

実は某ギター専門誌からレビューを依頼されていますので、しっかり聴き込んできました。もっともそうでなくともコンサートに行ったらしっかりと聴きますが。(笑)

今月のはじめに行ったコンサートでもそうでしたが、最近コンサートの最中にアメチャン(たぶん)を食べる人がいるみたいで、あちこちでカシャカシャ音がしていました。ギターはリュートよりは音は大きいですが、それでも十分小さいですので、少しの包装紙の音でも響きわたります。困った傾向ですねぇ。

谷辺さんの演奏は、技術的にとても安定しており、よく歌っておりました。ポール・マッカートニーの歌の編曲が入っている「ギターのための12の歌」とフォリオスとかエキノクスといった作品にギャップを感じる方が多かったようで、フォリオスのときはお隣さんもなんかゴソゴソあっちの方からもゴソゴソ、アメチャンカシャカショが時折聞こえてきました。その反動か、ヘイ・ジュードが終わったら、ブラボーの声とともに拍手喝采になってしまい、谷辺さんも思わず立ち上がって一礼しました。まぁ、悪いことではないんですけどね、ヘイ・ジュードってそんな曲ではないような。

そのフォリオスですがとてもいい演奏でした。この曲は、内容をよく理解していないで演奏されることが多く、名古屋ではブツギレ式の流れない演奏しか聴いたことがなかったですが、今夜の演奏はよかったです。終演後本人に聞いてみましたが、やはり会心の出来だったようです。

帰りにコメダに寄ってレビューを書きました。曲名を含めて400字という制限があるのでなかなか大変でしたが、なんとか仕上げて岐路につきました。

バロック音楽の旅9全日程終了

2016年02月15日 23時30分14秒 | 音楽系
バロック音楽の旅9の第6回講座がこの前の日曜日に開催され、これで全6回の講座全て終了致しました。

第6回の講座は、「リュートでバッハ」というタイトルで、私がバッハの作品を演奏致しました。第1部の前半に、バッハとリュートに関するミニレクチャーを聴いて頂きました。15分くらいで終わる予定でしたが、20分過ぎてもしゃべっていたので、スタッフの皆さんは気をもんでいたそうです。バッハとリュートのことを語るとそもそも15分というのは短すぎたのかも。

演奏プログラムは、フーガBWV1000、組曲第3番BWV1009より、プレリュード、アルマンド、ブレⅠⅡ、組曲第6番BWV1012でした。1000番のフーガはそれこそバロックリュートを弾き始めた頃から手がけている曲で、大昔にギターで演奏していたこともありました。1974年のバロック・リュートに演奏の録音が残っていますが、今聴くとちょっとお恥ずかしい限りです。この曲を一番最近に弾いたのも、阪神淡路大震災の前年に神戸で弾いたのを記憶しています。今回久々に演奏するにあたって、原点に帰ってヴァイラオホのタブラチュアをそのまま弾くことにいたしました。



組曲第3番ももう10何年か前のリサイタルで取り上げて以来のひさびさの演奏。組曲第6番は最近いろいろなところで演奏していますが、毎回ちょっとずつアレンジや指使いを変えてきています。こういった小改訂は永遠に終わることが無いのかも知れません。

講座当日は、まさかの超温暖日。暖房なしでもいけるくらい暖かい日でした。2月の中頃と言えば、一年で一番寒い頃です。昨年の第6回講座も同じ頃でしたが、昨年は確か前日に雪が降り、演奏家が桑名に無事来ていただけるか気をもんでいましたが、今年はウソのような日でした。もっとも昼から気温が下がるということでしたので、一応暖房は入れてもらいました。

バロック音楽の旅9に今年も沢山の方が応募、参加していただきました。来年も「バロック音楽の旅Ⅹ」として講座を開催致します。興味のある方はぜひご参加ください。

教本が届きました

2016年02月04日 06時16分00秒 | 音楽系
教本が届き、晴れて販売と相成りました。



現物が届いて実際に手に取ってみると感慨もひとしおですね。(笑)

わずか5ミリしかない背表紙もきっちりと印刷されています。表紙をいれても44ページしかないので、背文字のサイズは8ポイントがぎりぎりで少し小さめになってしまいました。無線とじができるぎりぎりのページ数でした。



去年の3月に、以前リュートの曲を書いていただいたプリンセス・ピンクこと椎野みち子さんにお礼のギター曲を書いて以来、ギター曲の作曲づいていますが、また少し経ったら、今度はギター三重奏、四重奏用のアレンジ集を出す予定でいます。日本の名曲100選から10曲を選び、一般的なアマチュアギター合奏団が無理なく演奏できるようにアレンジする予定です。