リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

通奏低音用例

2016年08月02日 20時59分23秒 | 日々のこと
私のHPにありました「通奏低音用例集」をお休みにして久しいですが、今日テレビを見ていましたら、コメンテーターが口走っていました。新しく東京都知事になられた小池百合子さんのことに関するコメントです。

・・・小池さんは、小池劇場第2幕ということで、3つのストーリーを考えているんですよ。ひとつには今までの防災とか待機児童の政策を引き継いでいくこと、これはもう通奏低音なんですよね。・・・(2016.8.20ミヤネ屋)

引き継ぐとなんで通奏低音になるのかよくわかりませんが、典型的な文学的用法です。基盤としてあるものといった意味なんでしょう。

こういった使い方の「通奏低音」ということばは、しゃべりで出てくるのは極めて希で、大半は文章の中に出てくるものです。でも最近はあまり見かけなくなり、絶滅危惧語になってしまったのかも知れません。そういえば、以前中国で日本語を学ぶ方で「通奏低音」の用法を探してらっしゃる方がいて、メールを頂いたこともありました。