リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

オルガンコンサート

2010年06月28日 09時42分53秒 | 音楽系
日本ではというか中部地区ではなかなかオルガンのコンサートを聴く機会がないんですが、来る7月22日(木)に名古屋市内の御器所で教会オルガンのコンサートがあります。しかも入場無料!!

あ、オルガンというのはここでは「パイプオルガン」のことですね。(笑)このコンサートのチラシにもパイプオルガンコンサートと書いてあります。以下、チラシからの情報です。

----------------------------------------
「パイプオルガンコンサート」
  パイプオルガン 野田亜希

2010年7月22日(木) 18:00開場 18:30~19:30演奏

曲目:

C. エルバッハ:第一旋法よるトッカータ 
Christian Erbach (ca. 1570 – 1635) : Toccata primi toni

C. エルバッハ:カンツォーナ
C. Erbach : Canzona

J. J. フローベルガー:リチェルカーレIV
Johann Jakob Froberger (1616-1667) : Ricercar IV

J. K. ケルル:パッサカーリャ
Johann Kaspar Kerll (1627-1693) : Passacaglia

A. シュリック:“優しきマリア”
Arnolt Schlick (ca. 1450-ca. 1520) : Maria zart

J. P. スヴェーリンク:ファンタジア ウト・レ・ミ・ファ・ソ・ラ
Jan Pieterszoon Sweelinck (1562-1621) : Fantasia ut re mi fa sol ra à 4

L. バッティフェッリ:リチェルカーロ 第三番
Luigi Battiferri (Anfang 17Jh.-nach 1669 ) : Ricercaro terzo

A. ガブリエリ:カンツォン・アリオーザ
Andrea Gabrieli (ca.1510-1586) : Canzon ariosa

G. フレスコバルディ:聖体拝領のためのトッカータ(《使徒のミサ》より)
Girolamo Frescobaldi (1583-1643) : Toccata per L’Elevatione aus Messa delli Apostoli

G. フレスコバルディ:フィアメンガのバスによるカプリッチョ
G. Frescobaldi : Capriccio sopra Bassa Fiamenga


名古屋市昭和区 日本キリスト教団 御器所教会 入場無料
地下鉄鶴舞線・桜通線 御器所駅6番出口 徒歩2分 TEL: 052-731-5756

お問合せ先 渡辺紀久子 TEL&FAX: 052-321-7524
野田 TEL&FAX: 052-876-8528
----------------------------------------

実にシブい曲目です。コテコテの古楽ですね。(笑)オルガンの野田さんは東京藝術大学卒業後、バーゼル音楽院、バーゼル・スコラ・カントルムで学ばれた方で、現在スイス在住です。めったに無いチャンス。古楽、オルガンに興味のある方は是非どうぞ。お薦めです。

リュート音楽のひととき8

2010年06月26日 21時29分05秒 | 音楽系
リュート音楽のひととき第8回「ジョン・ダウランドのリュートソングをめぐって」が終了しました。私は雨男ですから、例によってちゃんと雨が降っていました。(笑)

プログラムは先々週に行った員弁医師会の講演会におけるコンサートと大体同じですが、何曲か追加をいたしました。

追加した曲は:
ロビンは深い森に行ってしまった (ソロ)
流れよ私の涙
来たれ、深き眠りよ
私は見た、あの人が泣くのを

でした。

雨にもかかわらず、多くの方に足を運んでいただき大変感謝しております。パワーポイントによる字幕もあり、リュートソングが身近に感じられたのではないかと、ちょっぴり自負心を持ったりしています。

また機会がありましたら、イギリスのリュートソングを扱ってみたいと思います。第9回リュート音楽のひとときは今年の12月か、来年の始めころを予定しています。多分、CD発売記念コンサートになると思います。従って曲目はバッハ&ヴァイスです。

大相撲大改革!

2010年06月22日 15時33分13秒 | 日々のこと
相撲界が揺れに揺れています。もうすぐ名古屋場所だというのに。おまけに名古屋場所が中止という言葉も出てきています。私は相撲が好きなので、今年も見に行こうかと思っていますが、中止になったら一大事です。

相撲界とヤのつく業界の人との関係はそれこそ江戸時代からあったんでしょう。昔は芸能界でも地方興行をする際は必ずそっちの業界の人達に世話になったというか、関係を持っていたと言われています。でも最近ではもうそういうことはなくなった(ほとんどなくなった?)と聞いたことがあります。

相撲界ももう古い体質をこの際革命的に変えないといけないですね。理事長以下役員を全員民間人にするってのはどうでしょうか。

理事長はやっぱりデーモン小暮閣下でしょう。内舘牧子さんも復活していただいて・・・名古屋場所は、とにかく全員出る。ええ、琴光喜もです。ただし、四股名を博打系力士だけ少し変えて頂くと。例えば、四股名の最初に「黒」をつける。凸凹山なら黒凸凹山という具合です。琴光喜だと黒琴光喜・・・ちょっと長いので黒光喜かな。これなら、見ていても非常にわかりやすい。

それから博打問題で揺れていることを逆手に、相撲くじを復活(昔一場所だけやったそうです)する。それも宝くじみたいに胴元が半分も取るというケチなことをせずに思いっきりたくさん払い戻しする。そして名古屋場所の冒頭でデーモン小暮閣下が例のメイクで出てきて、皆様に挨拶・・・こうすれば話題満載の名古屋場所、連日大入り満員マチガイなしです。(ハイ、たわけた改革案でスミマセン)

BWV1001a

2010年06月18日 12時57分30秒 | 音楽系
11月に録音しようかという曲をいろいろ探っています。昨年の録音がまだCDになってないのに、録音計画ばかり進みます。(笑)

今のところ、というかもうきちんと決めておかないといけないんですが、ヴァイスの変ホ長調の組曲(ロンドン写本)、バッハの組曲3番(チェロ組曲)は決定なんですが、あとひとつですね、未決なのは。あとひとつはチェロ組曲の2番か1001番あたりが候補です。

ヴァイスのヘ長調ソナタ「名だたる海賊」も考えたのですが、(これは昨年のリサイタルで演奏しました)昨年の録音と同じように大体1720年前後に成立した作品でまとめたいので、「海賊」はちょっとギャラント味が濃すぎます。まぁ、一応それなりの統一性を考えているわけです。

曲のバランス的には、1001番の方がいい感じなので、たぶんその方向で行くというのに傾いてはいます。このソナタのフーガは、大昔ギターを弾いていた頃に中部日本ギター教会の新人演奏会(今の名古屋ギターコンクールの前身と言っていいのかしら)に出たときに演奏した曲のひとつで思い出深い曲です。確か1973年だったと思います。

セゴヴィアのアレンジを使わずに、リュート版(BWV1000)を元にしたオリジナル編曲使ったので、賛否両論でした。ボロカスにおっしゃる審査員の先生もいらっしゃいました。セゴヴィアに学ばずして何考えとりゃーすか、って感じだったですが、その当時は傲慢にもバッハに関してはセゴヴィアに学ぶことは何もない、と言い放っていました。(笑)

1001番は、以前コンサートで弾いたときのアレンジがありますが、今回は、あえてフーガを1000番のものにして、他の楽章もよりリュート的な変更を施し、1001aみたいなのを作ってみようかと考えています。

{参考}
BWV1000はリュートのためのト短調フーガ。BWV1001の無伴奏ヴァイオリンのためのソナタト短調の第二楽章とほぼ同一曲(細かいところはいろいろ異なる)。ヴァイラオホという人が書いたリュートタブラチュア(18世紀中頃)が一番古い原典。元になった自筆譜は消失。ひょっとしたら、第三者が編曲した可能性も。ほぼ同一曲でオルガン版(BWV539)もある。

〇〇教の勧誘?

2010年06月17日 10時36分10秒 | 日々のこと
車で帰宅途中、自宅の前の路地に入ろうとしたら、6,7人の年配の女性集団。こんな住宅街にはちょっと違和感を感じる存在です。道を塞いで歩いていたので、止まって待っているとさっと道を通してくれました。

法事でもなさそうだし、何か妙な同質感をただよわせ・・・これはひょっとして、何とかいう宗教の勧誘をする人では?と直感。

自宅に帰ってから、しばらくするとピンポーン。

「こんにちは、今日は暑いですね。今日は正しい聖書があるということを・・・」
「はいはい、間に合ってます」

と言って、ガチャっとインタフォンを切りました。(ウチは電話とインタフォンが共通です)

外では、「間に合ってますだって」「どういうのかわかってるみたい」「全然聞く耳を持たないわね」

なんて言ってる声がまるぎこえ。(笑)ええ、レッスン室(玄関からすぐのところ)の窓をあけっぱなしなんで。

そもそも玄関でピンポンするときに「今日は暑いですね」はちょっと早つかみです。というかそれではつかめません。その段階ですでに警戒してしまいます。宅急便とか郵便やさんみたいな軽い調子がいいですね。

それから、断られてから「聞く耳をもってない」などと相手のことを言うのは、求道者にあるまじきものの言い方ですから、言うときは、窓があいてないかどうかとか、周りに人がいないかどうかをしっかりと確認しておくべきです。

いやぁ最近こういう人が多いんですよね。忙しいときに限ってピンポーンなんて。

祝!はやぶさ

2010年06月14日 09時25分54秒 | 日々のこと
惑星探査機はやぶさが無事帰還しました。おめでとうございます。
昨夜11時過ぎ、ちょうどはやぶさのカプセルがオーストラリアに着陸するころインターネットにアクセスしてみましたが大混雑。まぁ、当然ですね。チャットの文字だけは出てきまして、それを見ていましたら、その頃ちょうど着地したようでした。

川口淳一郎JAXA教授:
 「この7年、こちらの指令をけなげにこなし、身をていしてカプセルを届けてくれた。明日から運用がないという事実を、受け入れられないでいる」

まるでかわいい我が子を犠牲にしたみたいな、そういうもんなんですねぇ。

ところで、イトカワ→はやぶさ、と来ると、どうしても陸軍一式戦闘機に連想がつながってしまいますが、探査機の名をはやぶさと名付けたのはそういったつながりからなんでしょうか。

一式戦闘機ができたころの日本の航空機産業は世界水準にせまりつつありました。一部は世界水準を超えたものもありました。探査機はやぶさの成功で、日本の航空宇宙技術は世界水準にせまり、一部は世界のトップに踊りでた、うーん、はやぶさの名は象徴的ですねぇ。

健康講座コンサート

2010年06月13日 22時11分12秒 | 音楽系
昨日はいなべ総合病院で、市民健康講座の第2部として、リュートソングのコンサートを持ちました。梅雨に入る直前の晴れの日だったこともあり、160名以上の方に来ていただきました。第1部が認知症をテーマとした講演、そして第2部がリュートソングです。

リュートソングは歌詞が英語なので、今回初めての試みですが、パワーポイントによる歌詞の字幕を用意いたしました。

ヨーロッパのコンサートだと、歌とリアルタイムに聴衆の反応が(例えば、くすくすと笑い出したりとか)あるわけですが、残念ながら日本ではなかなかそうはいきません。そこで、ということで思いついた字幕ですが、制作がホント大変でした。半端じゃない枚数がありますから。でも今回特別にお願いした照明と相まってより親しみを持って聴いていただけたのではないかと思います。

<プログラム>
ジョン・ダウランド作曲(1563 -1626)
彼女は言い訳ができるのか?
もし私の嘆きが
流れよ、クリスタルの涙
目覚めよ、愛しの恋人よ
さあ、もう一度

イギリスのトラッド(作者不詳)より
サリー・ガーデン
グリーンスリーブス

レノン=マッカートニー作曲
ミシェル
プリーズ・プリーズ・ミー

ジョン・ダウランド作曲
今こそ別れ

演奏
ソプラノ  増野友香
リュート 中川祥治

6月26日15時より上記曲目に何曲か追加したプログラムで、またリュートソングコンサートを開催します。(於名古屋市北区大曽根ミューズサロン)よろしかったらぜひお越し下さい。(席数が非常に限られていますので、お越しの際は必ずご予約をお願い致します)

菌が好きな音楽は

2010年06月09日 12時17分44秒 | 音楽系
ヤフーニュースで、モーツアルトで下水処理促進=振動が微生物を活性化
とありました。

モーツアルトで下水処理促進

ドイツでの話です。

まぁ何かとこの類の話にはモーツアルトがよく出てきます。


「ハイドンではいかんのか?え?クリスチャン・バッハなんかもいけそうだぞ?」
「あいにく、ウチのご先祖は、ご存命のときからモーツアルト様につかえてきておりますゆえ・・・」

ちょっと菌につっこみをいれてみました。(笑)

そういや以前清酒バッハをご紹介したことがありましたが、調べてみましたらまだ売っていました。

音楽醸造酒バッハ

調べていましたら、何とバッハを聴かせて熟成したという味噌がありました。

バッハの愉悦響一楽

聴かせている曲は主に次の曲だそうです。

* 管弦楽組曲第1番~第4番
* チェンバロ協奏曲第5番 ヘ短調
* ブランデンブルグ協奏曲第1~第6番
* 平均律クラヴィーア曲集第1巻・第2巻
* イタリア協奏曲
* 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ
* マタイ受難曲
* ゴールドヴェルグ変奏曲

うーむ、リュート組曲がないですねぇ。CDが完成したらこの味噌屋さんに送って聴かせてもらうようにしないと。(笑)

バロン著のリュート研究書

2010年06月04日 11時14分04秒 | 音楽系
E.G.バロンの本、改定版が出ていますね。

リュート -神々の楽器-

バロンはヴァイスやバッハの同時代、同地域の人で、理論家兼演奏家です。作品もいくつか残っています。テレマンの「忠実な音楽の師」にも作品が載っていますし、当時は著名な人でした。ま、彼の作品自体は特に一級品というところまではいきませんが、そこそこ佳曲という感じのもあります。(笑)

彼が1727年にニュルンベルクで出版した、「リュートなる楽器の、歴史的、理論的、そして実践的な研究」(長いタイトルですねぇ。)の翻訳が上記の本です。この手の理論書はそんなに多くなく、(たとえばトマス・メイスの「音楽の記念碑」)当時のリュートを軸とした音楽環境を詳細に読み取ることができ、なかなか興味深いです。ライプチヒの楽団長バッハ氏のこともちらっと出てきますよ。

ドイツ後期のリュート音楽に関心がある方には必読の書。日本語で書いてあるのでわかりやすい。以前出版されていて絶版になっていたものの改定版です。

野口さん帰還

2010年06月03日 10時52分31秒 | 日々のこと
宇宙飛行士の野口さんがソユーズで帰還しました。パラシュートで降下してくる映像を見たのですが、着地のときはドッシャーンって感じでした。相当ショックがあるんでしょうねぇ。でもなんとも時代がかった帰還ではあります。

アメリカのスペースシャトルも相当時代がかった感じがしますが、ソユーズの帰還の仕方はひょっとして初めて有人衛星に乗ったガガーリン少佐の頃と変わっていないのでは、という感じがしました。

そのガガーリンの少しあとだったと思いますが、手塚治虫の漫画で火星移住を扱った作品が少年サンデーに連載されていました。タイトルは思い出せませんが、その頃のロケットといえば、細長い形とか、大戦中のドイツのミサイルみたいな格好が常識だったのに、スペースシャトルみたいな格好の宇宙船で火星に出発して行きました。(若干記憶はあやふやですが・・・)当時は変な格好だなと思っていましたが、それから10何年後によく似たスペースシャトルが登場です。

0マン(ゼロマン)という作品も少年サンデーで愛読していました。ストーリーは複雑で、小学校低学年の私にはちょっと難解でしたがその描かれている世界に胸をときめかせました。特に高層建築、高架道路、立体交差道路の未来都市の情景には衝撃を受けました。でもそのほとんどはもう現実に見ることができます。

手塚治虫は実は未来から来て全て知っていた!のかもしれませんし、手塚のストーリーを読んでその後エンジニアになった人たちの脳裏にいつも手塚ワールドがあったので、それが現実化したのかもしれません。