リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

HSBC問題解消!(1)

2023年05月31日 22時49分50秒 | 日々のこと
2021年の12月に「香港は大丈夫か」というタイトルで、HSBC銀行とネット取引が出来なくなって困っている話を書きました。どんな話かかいつまんでいいますと、アクセスするためのセキュリティ・デバイス(暗証番号発生器)が電池切れで使えなくなったことに対して、銀行側がきちんと対処してくれなかって困っているという話です。きちんと対処してくれないと銀行と取引ができませんので、預金は塩漬け状態になったも同然です。

電話でサポートをお願いしてもあまりにもなまった英語で、当然ながら聞き取り力も低いのでこちらの説明をきちんと理解してもらえませんでした。何度も電話を掛けたので大層電話代がかかってしまいました。電話ではラチがあかないので今度は手紙にしました。英文は理解してもらえたようで、というか理解してもらわないと困ります。翌22年の4月初めにセキュリティ・デバイスの新しいものを送ってきました。

小さいのがお好き

2023年05月30日 20時14分16秒 | 日々のこと
2015年以来使っていましたノートパソコン Microsoft Suface Pro3を新しいのに買い換えました。ノートパソコンを8年近く使うのは私としては異例のことです。

現在は外でパソコンを使うことはもうほとんどないということもあって、古いSurface Pro3を使ってきましたが、この機種はWindows 10のママ使っていました。というかWindows 11を使えるスペックを満たしていないので、Windows 10を使い続けざるを得ないということです。

そのWindows 10も再来年にはサポート終了らしく、Surface Pro3もそろそろ替え時だなと思っていた矢先、いいノートパソコンを見つけたので購入してしまいした。それがこちら。



One-netbook の OneMix4sです。とても小さくて軽い(700g台)です。大きさは写真のそばにボールペンを置いておきましたが、縦がそれより少し長い程度、iPhone 14 の長さと大体同じです。

昔から私は小さいノートパソコンが好きで、古くは東芝LibrettoとかソニーのVAIOを使っていましたし、それらよりもっと小さいのを買ったこともありました。パナソニックのLet's Note R1が出たときも飛びつきました。Surface Pro3(12インチディスプレイ)は私が買ったノートの中で一番大きなものです。でも今回は原点回帰。(笑)

OneMix4sは10.1インチのディスプレイでベゼルがほとんどないので、フットプリントはとても小さいです。小さなバッグにもすっぽりと入ります。ローガンの目にはこの位が限界です。

Surface Pro3と比べると処理速度の速さに驚いてしましました。Surface Pro3のCPUが第4世代のcore-i5に対してOneMix4sは第12世代のcore-i3なのでその差は歴然。それにSSDがOneMix4sではM.2接続なので更に速いです。容量も512Gでとりあえず充分です。

このシリーズいろんなバリエーションがあって、SSDが2T!(このサイズで!)のものやCPUが12世代Core-i7のものまであってお好きな人にはそそられるスペックです。でもまぁそこまでのスペックはさすがに要らないと思い、シリーズでは一番ロースペックのものにしたのですが、それでも充分以上の性能です。これからは少しマクドあたりで長居して、このノートを使ってSibeliusで編曲でもしましょうか。



日本でリュートが始まった頃(4)

2023年05月29日 20時31分40秒 | 音楽系
ギタリストの安部保夫氏のお弟子さんの方によるギターアレンジを集めた曲集もありましたが、そのアレンジも同様でした。その頃はバロック以前の音楽をひっくるめて「前古典」の時代なんて言っている人もいました。そうそう件のギターピースには「模範演奏」のソノシートがついていましたが、その演奏の下手くそなこと。さすがにそれはないやろというレベルでした。

金沢先生が連載で紹介されたリュートタブから出てくる音は、ギターから出てくるのにもかかわらずリュート音楽の豊かさを想起させるのに充分でした。リュートで弾けばさぞかし・・・と期待に胸が膨らんだものです。

件のギターアレンジは、調を変えてしまい和音の構成も変えてしまったので、ナチュラルなサウンドが出ていないのだとわかってきました。まぁ簡単に言うとアレンジがダメということです。

ジュリアン・ブリームのチンチン音のリュートとダメアレンジでちょっとがっかり気味でしたが金沢先生の連載にあったタブのおかげですっかり豊かな世界を見通せるようになったわけです。

桑名六華苑ミニコンサート2023春

2023年05月28日 21時44分29秒 | 音楽系
桑名の六華苑で春のミニコンサートを開催しました。共演者はソプラノの森川郁子さんです。プログラムは3月に開催した豊橋公演の縮小版です。「音楽の父と母」という少々ベタなタイトルですが、バッハとヘンデルの作品で構成しました。


開演前です。

<プログラム>
ヨハン・セバスティアン・バッハ (1685 - 1750)

アンナ・マグダレーナ・バッハのための音楽帖より:
コラール「わが魂の友よ、汝の愛に安らげば」BWV517

アリア「汝のそばでよろこび持て」BWV508(シュテルツェル作?)

リュートのための組曲BWV1006aより
ロンド風ガヴォット(リュート・ソロ)

(アンナ・マグダレーナ・バッハのための音楽帖より)
レチタティーヴォ「われは満ち足れり」とアリア「疲れし瞳よ」BWV82より

ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル(1685- 1759)
カンタータ「妖精と羊飼い」HWV139aよりレチタティーヴォ「心に愛の炎を」と
アリア「私を虜にした妖精は」

サラバンドと変奏HWV437(リュート・ソロ)

アリア「涙の流れるままに」(オペラ・リナルドHWV7より)

アリア「白い薔薇よ」HWV160a

バロック時代の他の作曲家がダメだというわけでは決してないですが、両大家の作品でプログラムを組むとさすがに充実した内容になりますね。その分演奏する方は少し大変なこともありますが。


終演後のセルフィーです。

次回のコンサートは12月3日(土)です。山下瞬さんによるヴィオラ・ダ・ガンバとチェロの演奏です。

日本でリュートが始まった頃(3)

2023年05月27日 12時20分22秒 | 音楽系
ブリームの名古屋公演を聴きに行く前、高校1年生の頃かひょっとしたら中学生3年生の頃だったか、アルヒーフというレーベルのレコードを出会いました。今で言う「古楽」のレーベルですが、その当時はまだ古楽ということばは定着していなかったと思います。

そのレーベルの解説はとても充実していて読むのが楽しみでした。さらに古楽普及という啓蒙活動の一環として、アルヒーフ友の会という会が作られ、入会無料で会員の募集をしていました。入会するとこれも無料で会誌が送られてきて、なかなか内容の濃い論文が掲載されていました。当時新進気鋭の音楽学者であった金沢正剛先生の「イギリスのリュート独奏曲とその作曲家達」という連載は何度も繰り返して読みました。その連載の中にリュートのタブラチュアが掲載されていることがあり、それをギターの3弦を半音さげて弾いてみますとそのサウンドが豊かで充実しているのにとても驚きました。

なぜ驚いたのかというと、その頃イギリスのリュート曲をギター用にアレンジしたギターピースは実は結構出版されていてそれを弾いてみましたが、なんか響きがチープであまり綺麗に響かないアレンジだったのでリュート曲というのはそんなものなのかと思っていたのです。

日本でリュートが始まった頃(2)

2023年05月26日 16時00分21秒 | 音楽系
オツムの話はさておき、ブリームの名古屋コンサートは、前半は私にとっては散々でした。私が勝手に想像していた楽器とは異なり、団扇みたいな不格好なボディの楽器をブリームは爪を立ててチンチンチンと弾いていました。当時私はリュートというのはもっとエレガントなボディと音色の楽器だと勝手に想像していました。(後日その想像は当たっていました)それは多分大橋敏成先生の解説を読んでそのように想像していたのかも知れません。

おまけにコンサート前半では会場で写真を撮っている人がいて、あまりに何枚も撮るのでそのシャッター音にブリームが怒って演奏を中断し舞台袖に引っ込んでしまいました。

前半のプログラムを聴いて、シャッター音は別にしても、リュートというのはこういう音の楽器じゃないはずだと私は本来のリュートを勝手に擁護していました。

コンサート後半のリュート組曲BWV996も演奏はボロボロで録音とはえらい違いでした。こちらはギターでの演奏でしたのでリュートの音はどうのこうのというのことは何も思いませんでしたが。

でもブリームの名誉のために言っておきますと残りの曲、ヴィラ=ローボスのプレリュードやソルのファンタジア、アルベニスのアストリアスはすごい演奏だと思いました。当時ギターの演奏会といえば、とてもプロと言えない人のものばかりで超低レベルでしたから、いきなり一流のプロの演奏を聴いて度肝を抜かれたわけです。

NEXCO中日本守山SA

2023年05月25日 21時56分13秒 | 音楽系
28日の六華苑ミニコンサートのリハーサルを共演者の森川郁子さんと行いました。会場は春日井市内の貸しスペースです。同じプログラムですでに2回コンサートを行っていますので、今回は特に問題なくリハーサルは早めに終わりました。

帰りは東名高速道路から名二環、伊勢湾岸道に入っていきますが、途中東名を走行中おなかがすいて来たので、守山のSAに立ち寄りました。ここはなんか少し古い感じでレトロっぽいところでした。



中に入ると食堂のメニューは名古屋味満載のメニュー。ここは地元の方が調理しているのでしょうか、全国チェーンのメニューとは異なり地方味が出ているのですねぇ。何年か前はSAの食堂は皆そんな風でしたが、いつの間にか淘汰されてしまい有名どころに席巻されてしまっています。


昔の東名阪の亀山SAの食堂を思わせる雰囲気。まだそういうの残っているんですねぇ。

更に売店がなかなかのもの。狭いところにぎっしり商品が置いてあって、パラダイスか桑名のいもやを思わせる店内です。置いておあるものもなかなかキャラの濃いものが多いです。



銚子電鉄のぬれせんも大量に販売されていました。



食堂では特大アジフライ定食をいただき、お土産?に銚子電鉄のぬれせんを買いました。ここは日を改めてまた訪れようかと思っています。


日本でリュートが始まった頃(1)

2023年05月24日 18時21分58秒 | 音楽系
6月13日に母校のN大学で「リュートの響き、古楽への道」と題してレクチャーを行う予定です。そのレクチャー内容を整理するために「リュートが始まった頃」の様子を思い出しながら書いていきたいと思います。

私は小学校の低学年の頃ヴァイオリンを少しかじりるも2,3年で中断、その後中学校2年生の後半あたりからギターを始めました。中学校在学中にジュリアン・ブリームのギターによるバッハアルバム(BWV996&997)を購入してリュートという楽器があることを知りました。

高校に入ってから同じくブリームのアルバム「ヨーロッパのリュート音楽」を購入して始めてリュートという楽器の音とその音楽をレコードで知りました。そのアルバムの解説は後に師事することになる大橋敏成先生によるとても詳細な内容でアルバムを聴くたびに読み返していました。

同じ頃ヴァルター・ゲルヴィッヒのアルバムも購入しましたが、ブリームのリュートとの音の違い、曲の解釈がまるで異なることがとても不思議に思えました。

1968年4月にブリームが愛知文化講堂というところで名古屋公演を行いましたが、友人とその公演を聴きに行きました。ブログラムは前半がイギリスのリュート作品、後半がバッハのリュート組曲BWV996とヴィラ=ローボスのプレリュードなどを演奏しました。

このコンサートで一番驚いたのは、アルバムの写真などで見られた髪の毛ふさふさのブリームが頭がつるっぱげで後頭部のフチにだけ毛が残っている斎藤道三型になっていたことでした。(笑)当時は情報が少なく、本人のお姿はCDで見るもののみです。当時の来日を特集していた現代ギター誌の表紙はブリームのアップ写真でしたが、少し後退しているとはいうものの沢山残っていました。

花が見頃を迎えていますが・・・

2023年05月23日 15時47分43秒 | 日々のこと
我が天然野草園のドクダミは花がちょうど見頃を迎えています。ただ少し前にお伝えしたように今年はドクダミが育ってきていないエリアが出現しています。



写真奥にドクダミが育っていないエリアがあります。iPhoneの超広角レンズのためそのエリアはそんなに広くないように見えていますが、実際には野草園の40%近くはある感じです。

以前よりは少し生えてきましたが、それでもなんか枯れた根だけが目立ちます。地下にしぶとい根が残っていてそれから春にはるとぐんぐん成長してくるのが例年だったのですが、今年はどうしたもんでしょうねぇ。誰かが踏み荒らしたからかもしれませんが、ドクダミはタフなのでちょっとくらい踏みつけてもしばらく経つと元に戻りますので、その線はないかもしれません。

まぁ今年は遅がけに盛り返して来るのを待ちましょう。来年のために秋頃に株分けするといいようですが、手を掛けない主義なのでこのまま様子を見守りましょう。

海外送金はwiseに

2023年05月22日 20時33分33秒 | 日々のこと
ちょっとした用で外国に1万円ほど送金することになりましたが、今回初めて wise.com を使ってみました。実はこの送金サイト、人には宣伝しておきながら自分ではまだ使ったことがありませんでした。

サイトにアクセスすると、他のいろんなサイトと同様まずアカウントを作ります。でもさすが送金を扱っているだけにとても厳密、いいかえればメンドクサかったです。

マイナカードを撮影したり、向こうから送られてくる4桁のコードを紙に手書きして、それを持っている姿の写真撮って送付したり、マイナカードを斜めから撮影したり・・・このあとまた2段階認証をするわけですからもう大丈夫でしょう!

手数料は極めて少額で今回の場合174円でした。これは感動的な安さです。私が海外送金を始めてしたのは、50年くらい前、大英博物館宛てでした。その頃の送金書類を見てみますと(一応ちゃんと持っています)1500円のマイクロフィルム代を送るのに送料400円が必要でした。この当時は郵便為替を相手に送付していました。

郵便為替の時代から30年くらいして、郵便局から相手の銀行口座宛に送るようになりました。これはもっと前からできるようになっていたのかも分かりませんが、ある時以降から口座宛送金を郵便局で勧められて、それ以降わりと最近までそうの方法を使っていました。

2018年にゆうちょ銀行から国際送金の料金改訂の案内を頂きました。それには、料金がこれからは倍くらいに値上げしますが、ネットで「ゆうちょダイレクト国際送金」での申し込みであれば一律2000円になります、とありました。今までは2500円でしたのでネットのゆうちょダイレクトなら500円安くなるということです。これならもう窓口で書類を書いて送る式の送金は誰もしません。

ゆうちょダイレクトでもなんか得した気分になっていましたが、ここにきてwise.comです。ここを使うのは確かに名前のとおりwiseです。手数料が十分の一以下ですから。それに早いし、さらに送金手続きの進捗をネットで見ることができます。今回送金の手続きをしたのが21日の未明でwise.comと送付先銀行から着金の案内が届いたのが今日22日の11時です。大英博物館に送った頃と隔世の感があります。