まずはアヴェ・マリア関連から。
高校生のとき、アルカデルトのアヴェ・マリアが教科書に載っていました。とてもきれいな曲でしたので今でもその教科書をとっておいているくらいです。(授業では扱わなかったですが)実はこのアヴェ・マリアはアルカデルトのNous voyons que les hommes Font tous vertu d'aimer (男たちが恋を誇りにすることをわたしたち女は知っている)というシャンソンを歌詞を変えて声部も増やしてハーモニーも少し変えた曲です。「改変」は19世紀に行われたそうで、アルカデルトにとってはあずかり知らぬことです。もっとも音楽自体はそう大きく改変されていませんので、贋作とは言えないですが、「アヴェ・マリア」に仕立て直して讃美歌として歌ったことで有名になったことは間違いありません。
もうひとつの有名なアヴェ・マリアはカッチーニ作曲のアヴェ・マリアです。こちらは完全な贋作で、作者はウラディーミル・ヴァヴィロフという人で、作曲年代は20世紀後半です。彼はギタリストですがリュートも弾いていたそうです。曲はカッチーニとは似ても似つかぬ曲だし、歌詞も「アヴェ・マリア」を繰り返しているだけですので、すぐに贋作だとわかりそうなものなのに、いまだに一部の声楽家のコンサートのプログラム解説で「ジュリオ・カッチーニは1545年頃に生まれたイタリアの初期バロックの・・・・」なんて書いてあるのをときどき見かけます。これは恥ずかしいことですから、ちゃんと勉強してくださいね。この曲の曲名は「カッチーニの名によるアヴェ・マリア」ならマルです。
やはりマリア様のお力は絶大ということでしょうか。アヴェ・マリアの御名のもとで甘美なメロディが流れたら、もうそれだけで一つの世界が出来上がります。そこへ古い時代の有名作曲家の名を冠したら、妄想は時空を超えたはるかかなたの遠い世界に広がり、かくして著名曲の出来上がりです。
高校生のとき、アルカデルトのアヴェ・マリアが教科書に載っていました。とてもきれいな曲でしたので今でもその教科書をとっておいているくらいです。(授業では扱わなかったですが)実はこのアヴェ・マリアはアルカデルトのNous voyons que les hommes Font tous vertu d'aimer (男たちが恋を誇りにすることをわたしたち女は知っている)というシャンソンを歌詞を変えて声部も増やしてハーモニーも少し変えた曲です。「改変」は19世紀に行われたそうで、アルカデルトにとってはあずかり知らぬことです。もっとも音楽自体はそう大きく改変されていませんので、贋作とは言えないですが、「アヴェ・マリア」に仕立て直して讃美歌として歌ったことで有名になったことは間違いありません。
もうひとつの有名なアヴェ・マリアはカッチーニ作曲のアヴェ・マリアです。こちらは完全な贋作で、作者はウラディーミル・ヴァヴィロフという人で、作曲年代は20世紀後半です。彼はギタリストですがリュートも弾いていたそうです。曲はカッチーニとは似ても似つかぬ曲だし、歌詞も「アヴェ・マリア」を繰り返しているだけですので、すぐに贋作だとわかりそうなものなのに、いまだに一部の声楽家のコンサートのプログラム解説で「ジュリオ・カッチーニは1545年頃に生まれたイタリアの初期バロックの・・・・」なんて書いてあるのをときどき見かけます。これは恥ずかしいことですから、ちゃんと勉強してくださいね。この曲の曲名は「カッチーニの名によるアヴェ・マリア」ならマルです。
やはりマリア様のお力は絶大ということでしょうか。アヴェ・マリアの御名のもとで甘美なメロディが流れたら、もうそれだけで一つの世界が出来上がります。そこへ古い時代の有名作曲家の名を冠したら、妄想は時空を超えたはるかかなたの遠い世界に広がり、かくして著名曲の出来上がりです。