院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

ウルトラCとしての皿持ち

2017-12-21 00:11:54 | 技術

(ウエイターの皿持ち。YAHOO知恵袋より引用。)

 むかし拙宅の裏に母子家庭の子が住んでいた。その息子は私より2学年くらい下だった。

 母親は職員食堂で働いていた。息子の自慢は母親が皿を両手でたくさん持てるということだった。「すごいな」と私は思った。

 それから数年後、前の東京オリンピックが開かれ、ウルトラCが大量生産された。そのときも「すごいな」と思った。

 私の中で裏の母親の皿持ちと、オリンピックでのウルトラCが淡く重なった。

 ※今日の俳句(冬)
   寒の朝日当たりのよき新障子
   ひとし(豊橋)

ストップ!杜氏への世辞

2017-12-17 18:35:23 | 技術

(酒田酒造、京都。ウィキペディアより引用。)

 たいへん美味しい日本酒が出てきた。「獺祭」(だっさい)や「而今」(じこん)がそれだ。

 これらの日本酒は杜氏に頼らず、精密に重さや時間を測って造られているらしい。蔵元も30歳台と若い。

 以前は杜氏の勘がどうしても必要だったので、蔵元によっては杜氏に世辞を使って酒造りをしていたらしい。そんなことではダメだ。

 精密に練った作戦によって酒造りをするのが、これからの本道だと思う。

 ※今日の俳句(冬)
   冬枯や鹿ののそりと奈良の寺
   ひとし(豊橋)

中国、ヨーロッパのEV(電気自動車)構想は失敗するだろう

2017-12-05 17:37:45 | 技術

(経産省のジャーナル。)

 中国やヨーロッパがEV(電気自動車)を推進し始めて、わが国の自動車メーカーがあわてている。

 わが国のメーカーはEVは時期尚早と見ていた。充電時間を考えてもまだ実用に耐えないだろうと・・。その見方は正しいと私は思う。電気より以前に燃料電池のほうが実用性が高いだろう。充電(水素補給)を考えても、速いしスタンドを各地に設置できる。

 さらに燃料電池は自動車だけではなく、家庭の電源としても使用可能である。こうして自動車だけではなく、電気供給のインフラとして燃料電池は有望である。

 これは私の勘に過ぎないが、EV構想は失敗するだろう。充電池より先に燃料電池が実用化され、わが国の自動車産業の「読み」が当たるだろう。(こうした「読み」があったから、わが国の自動車産業は無理してハイブリッドなど難しい技術を実用化したのだ。)

 ※今日の短歌
   護り来し家族にまもられ幸せとふ別れ近づく寂しさを秘め
   西井京子(明日香)

蛍光管の電卓

2017-11-29 00:01:34 | 技術

(蛍光管の電卓。ヤフオクより引用。)

 約半世紀前、初めて海外旅行をすることになった。そのとき電卓をもっていくようアドバイスを受けた。電卓をもっていると釣銭などごまかされなくて済むというのだ。

 液晶はまだ利用されておらず、写真のような蛍光管の電卓をもっていった。そのお陰かは分からないが、無事に旅行ができた。

 電卓は世界に先がけて日本でできた。技術立国としての日本のデビュー製品ではなかろうか?電卓は算盤を放逐させた。算盤教室は、さいきん息を吹き返してきたけれども。

 おおむかしの電卓は大きかった。それが手のひらサイズまで小さくなった。その前にソニーの携帯ラジオが手のひらサイズで世界に紹介された。とうじ韓国の学者が「縮み志向の日本人」という本を出版して、これがよく売れた。内容も面白かった。

 ※今日の短歌
   「薄いのが体にいい」と妻が云ふ口に合わぬな淡い味付け
   松岡哲彦(山口県)

高専ロボコン30周年

2017-11-28 03:34:16 | 技術

(高専ロボコン。NHKより。)

 高専ロボコンが始まった。今年で30周年だそうである。高専ロボコンが始まった当初、自分もやりたいなぁと思いながら見ていた。

 そのころは子ども達がまだ小中学生で、当方も明日の仕事のことが重要で、自分でロボットを作るなんて及びもつかなかった。だから、ビールを飲みながらテレビを見ているほかはなかった。

 高専ロボコンが始まる前に、すでにアメリカではロボコンをやっていた。フィールドは高専ロボコンよりずっと小さく卓球台くらいで、ルールも荒いものだった。それでも相手に点数を与えないようにゴールにフタをするなんていう素朴なアイデアですら面白かった。

 高専ロボコンに参加した高専生には、ロボコンは強烈な思い出となって残ることだろう。若い時の強い体験は、のちのちの人生の糧になると私は思う。

 ※今日の短歌
   音のない深夜の街のマンションの明かりが弱く光って消える
   ファブリ(埼玉県)

グラビアとはなにか?

2017-11-10 04:03:12 | 技術

印刷博物館。ウィキペディアより引用。)

 週刊誌の見開きのアイドル写真が「グラビア」ではない。あれはグラビア印刷の謂いであり、グラビア印刷という印刷法が写真の再現に適しているから「グラビア」と称せられるようになったのだ。

 ところが、最近の写真印刷は往時のグラビア印刷よりも、従来からあった凸版印刷のほうが勝るようになった。

 そのため、週刊誌見開きのアイドル写真は、げんざい凸版印刷で印刷されている。要するに「グラビア」というのはじきに死語となるだろう。

 ※今日の短歌
   さくさくと崩す氷のその下に夏のいらいら沈みゆきたり
   井上博計(兵庫県)

PAC3 は発射されないだろう

2017-09-10 22:51:56 | 技術

(PAC3発射台。ウィキペディアより引用)。

 PAC3ミサイルの前身PAC2は湾岸戦争のときに、イラクのスカッドミサイルを1機も打ち落とせなかった。それでPAC3が開発されたのだが、PAC3が有効かどうか疑問をもっている向きも多いらしい。

 PAC3が十分有効ならば、韓国はさらに高価なTHAADを導入する必要はなかったはずだ。PAC3の実験映像が少なすぎることもそれを傍証している。

 わが国は中国地方や四国地方にPAC3を配備したけれども、PAC3が覆う範囲は1機あたり半径30キロメートル程度だそうで、ひとつの都市を守るだけでも数が少なすぎる。その上、発射して命中しなければその無力さが敵にバレれてしまう。

 すなわち、もしミサイルが来たら撃ち落とすからね!というポーズをとっているだけだから、変に発射して外すより発射しないほうが得策なのである。


(レーガン大統領。ウィキペディアより引用)。

 ここでレーガン大統領時代のスターウォーズ計画(SDI)が思い出される。この時にはソ連からの核を積んだICBMを打ち落とすため、レーザーを初めとしたあらゆる兵器が考案され、膨大な軍事研究費が使われた。

 同じころスペースシャトルがさかんに打ち上げられ、他国の人工衛星をポイポイつまんで回収できる技術が確立した。ソ連も負けじと軍事開発に力を注いだが、なにせ予算が足りない。財政がひっ迫してソ連は軟化せざるをえなくなった。

 これを機会にソ連は崩壊に向かう。同時に冷戦が真の意味で終結した。ゴルバチョフ政権のときだった。

 アメリカでは膨大な予算がスターウォーズ計画(SDI)に使われたが、なにも実用化しなかった。ここで注目すべき点が2つある。ひとつは、レーガン大統領がSDIをぶちあげた演説(SDI演説)は、結果的に口先だけのことになった点。もうひとつは、スペースシャトルは平和利用であるかのように見えて実は高度な軍事ミッションを負っていた点である。(それが証拠に、ミッションが終わるとスぺースシャトルはさっさと引退してしまった)。

 以上のような次第でPAC3は発射されないだろうと私は思うのだが、みなさまはどう思われるだろうか?

 ※私の俳句(秋)
    虫の声一掃したるにはか雨

交通カードの悪用

2017-09-09 12:05:49 | 技術

(交通カード、スイカ)。

 あらゆる交通系カードの相互乗り入れが可能になった。誰か知恵者が奔走して、こうしたきわめて便利な機能をカードに付与したのだろう。

 このカードはバス地下鉄JRのみならず、コンビニでも使用できる。とくに東京はレストランや商店でも使える。

 交通カードは、むかしの公衆電話ほど大きさのマシンでチャージできる。しかも無記名である。マシンはどれほどれほど複雑なのだろうか?

 たぶん、あのマシンを自作して自分でもっている者がいるだろう。そして、あらゆる品物やサービスをそれで買うだろう。無記名なのがそれを容易にしている。

 いまのところ聞かないが、今後そういう者が必ず出てくることを今から指摘しておきたい。

 ※私の俳句(秋)
    秋風や果報もあれば憂きことも

プロとマニアを隔てるもの

2017-08-30 15:09:15 | 技術

日本車両(株)フォトギャラリーより引用)。

 さいきんオーディオブームが再来しているようだ。私がオーディオマニアに対して違和感を感じていることは「ライブと高級オーディオの違い」(2017-07-29)の項目で述べた。

 そこには書かなかったが、オーディオマニアはアンプやスピーカーを組み合わせては、ああでもないこうでもないと言っている。子どもがレゴブロックを組み立てている感じだ。アンプもスピーカーもオーディオメーカーが造ったものでしょう?

 レゴのブロック一個一個を子どもが造れないように、多くのオーディオマニアはアンプ、スピーカー、ましてピックアップ(針)を自分で造れない。(アンプを自作する人は稀にいるが・・)。本当のマニアならスピーカーから何から全部自分で造らなければマニアとは呼べないのではないか?

 日本車両という車両のトップメーカーに知人Bさんがいる。Bさんは新幹線の空気抵抗やコストを考えて車両を造る。プロだから当然だ。そうした努力で新しい車両が登場すると「撮り鉄マニア」が黒山となって新車両の写真を撮りにくる。

 「撮り鉄」とか「乗り鉄」とか、みんなBさんの仕事の上になりたつ「マニア」である。彼らの中には、電車の音だけで京成電鉄か東武鉄道かわかる人がいる。ほとほと感心するけれども、そのマニアックさもBさんの会社なくしては成り立たない。

 さすがのBさんも、京成電鉄の音と東武鉄道の音の区別はつかないという。それでは、プロとマニアの本質的な違いは何だろうか?

 プロはそれで食べている人、マニアはそれでお金を使う人と定義することも可能ではないか?

 このようなプロとマニアの分類以外に、よい分類に気が付かれたらアイデアを出していただきたい。(コメント欄にでも)。

 ※私の俳句(秋)
    羽田港霧の海へと機体消ゆ

携帯電話が分からない!

2017-08-02 23:05:16 | 技術

ソクホクより引用)。

ICの進歩には驚く。ICがでたときには、論理回路を小さくしただけだからまだ理解ができた。それが現在ではもはや印刷の世界だ。うすい半導体に回路を印刷して、それを何枚も重ねる。そこにはCPU(中央演算装置)さえ内蔵されている。

おかげで携帯電話が実現した。だが、まだ分からないことがある。何億回線もがなぜ可能なのだろうか?パケット通信とやらでやっているというが、パケット通信というのが何だか分からない。

いまや携帯電話はアフリカのマサイ族も使っているという。理工系に強いと思っていた私だが、それでもどんどん分からなくなっていく。


 ※私の俳句(夏)
    梅雨明けや光燦々として涼し

電子データの参照不能性

2017-07-18 15:19:58 | 技術
s0a82x


ブログを10年以上続けていると、けっこうな量になる。しかし、前回も言ったとおりブログの記事が電子データとしてどこのサーバーにあるのか分からない。

私がいなくなってしまえば私の家族ももう参照できなくなるだろう。せっかくの積み重ねがフイになってしまうのだ。

だから私はブログ記事を本にした。300ページの本が15冊にもなってしまった。でも、これで誰でも見られるだろう。

電子データほど当てにならぬものはない。


 ※私の俳句(夏)

    雨やんでまた始まりぬ蝉しぐれ


メディアは古いほど残る

2017-07-18 07:37:55 | 技術
s0a82x

(石に刻まれたヒエログリフ。ウィキペディアより引用。)


(8ミリ映写機。ヤフオクより引用。)

げんざい、ビデオカセットテープを再生できる人はどれくらいいるだろうか?もしかすると、8ミリフィルムを見られる人より少ないかもしれない。

古い遺跡から木簡が見つかって、古代の歴史の解明に寄与している。紙の記録より木簡のほうが耐用年数が長い。さらに、石碑のように石に掘った記録はもっと残りやすい。ロゼッタストーンや古代エジプトのヒエログリフがそうだ。楔形文字の粘土板もそう。

メディアは古いほうが残りやすいのである。現在、デジタル写真が隆盛だが、乾板や湿板に記録された明治時代の写真のほうが残りやすいだろう。デジタル写真はコンピュータなどがないと見ることができない。デジタル写真も近い将来、見られる人は少なくなるだろう。

だから私は、残したい写真は紙に印刷してアルバムに貼るようにしている。


 ※私の俳句(秋)

    街の灯の見ゆる物干し星月夜


まだ斜めの家を建てる業者がいるのか!

2015-10-24 06:41:37 | 技術

EAZET 旭化成建材工業(株)のHPより引用。)

 多くの人が一戸建てを夢見た高度経済成長時代、一戸建てにも悪徳業者がいて、せっかく建てた家がすぐ斜めになり、廊下をビー玉が転がるようになった(映像を見た)。

 一戸建てを都心には無理だから、横浜のマンションを買った人も多いだろう。それが、また斜めでは泣くに泣けないではないか。気の毒でならぬ!世に悪党の種は尽きまじか!


※今日、気にとまった短歌


  サチュウカンナカツギダイダなどという暗号で目を輝かす君 (東大阪市)福山桃歌


クボタの重機のすごさ

2015-10-03 11:27:58 | 技術

(クボタの重機。SANKYOGROUP のHPより引用。)

 土木機械のクボタによる重機は、すべてのマシンが世界中のどこにあるのか把握されているらしい。私にはいまのところなんの役に立つのか分からないが、なにかの役に立つのだろう。

 他方、クボタは遠隔地からドローンを飛ばして地形を分析し、その場所でリモートで正確に重機を動かし、思い通りの土木工事ができるらしい。熟練したオペレータはもはや必要ないという。

 こうして人間はどんどん職を奪われていくのだ。


※今日、気にとまった短歌

  時間通り行くと待たされ遅れるとさらに待たされ病院時間 (名古屋市)伊藤昌之

IoTを用いたビジネスモデル

2015-10-02 12:55:44 | 技術

ブリヂストンタイヤのHPより引用。)

 IoTとはモノがインターネットで結ばれることらしい。これは、モノの生産に革命をもたらすと考えられている。

 タイヤを例にとるなら、製造して売って、摩耗したらまた製品を売る、というのが従来の姿だ。

 ところがIoTでは製品にセンサーが付けられ、空気圧が低いとそれを知らせて空気圧を是正させ、摩耗を防ぐ。こうすると製品が長持ちして売れなくなるが、じつは長持ちさせることで利用料を取るというビジネスモデルだ。

 昔の貸本屋のビジネスモデルと考えたらよいだろうか?貸本屋は返された本のメンテに労力を割いていた。


※今日、気にとまった短歌

  自転車を夏の高さにたてかけてソーダ飲みおり海風の中 (桑名市)佐藤浩子