院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

ほこりっぽくて便所の匂いがする街

2012-04-30 11:12:09 | 文化
 ロウ石(せき)は今、売っているのだろうか?いや、そもそもロウ石というものをご存じの読者はどれくらいいるだろうか?

 ロウ石は駄菓子屋で売っていた。チョークのように、アスファルトの道路に線を引く石である。私が子どものころは、道路にロウ石で線を引いて、かけっこのスタート地点にしたりした。

 道路がアスファルトになる以前は、土の地面だった。道路も土だった。だから子どもたちは地面に棒で線を引いた。棒で円を描き、そこで相撲をとった。

 まだ日本の道路の舗装率が5%という時代だった。そこに車が走るので、街はいつもほこりっぽかった。表参道のすぐ脇には原っぱがあった。

 トイレはボットンだった。だから、どこの家も軽く便所の匂いがただよっていた。みな木造だった。2DKの鉄筋のアパートが庶民の憧れの的となる1,2年前のことである。

 ほこりっぽくて、かすかに便所の匂いがする街。それが「三丁目の夕日」の時代の街である。

パラリンピック

2012-04-29 15:30:39 | スポーツ
 パラリンピックのパラとは、傍らという意味のパラと麻痺(パラライシス)のパラを掛けたものだと思う。

 長野オリンピックのときには、オリンピックの後に行なわれたパラリンピックが随分放送された。しかし、わが国で行なわれたのではないオリンピックのパラリンピックは、ほとんど放送されなかった。

 放送されないと、ないのと同じである。長野のときは、身体障害者の運動能力が私なぞ及びもつかず優れているのに驚嘆した。

 今度のロンドンオリンピックでも、パラリンピックは放送されないだろう。

 私は放送してほしいと思う。パラリンピックは、身体障害者への固定観念を破るのに大層役立つからである。

ゴールデンウィークの災害ボランティア

2012-04-28 07:13:08 | 社会
 このゴールデンウィークには、休みを利用して、災害ボランティアが東日本大震災の被災地に大挙して訪れるそうだ。

 受け入れ側は、正直なところ困っているようだ。もう、力仕事しか残っていないのだという。

 私は災害ボランティアにゴールデンウィークを利用してまで行く人の気持ちが分からない。私ならせっかくのゴールデンウィークなのだから、ゆっくり休みたいと思う。

 ボランティア=自己満足説なら昔からある。でも、ゴールデンウィークのボランティアは、それだけでは説明できない。やる人が多ければ、それだけ希少価値がなくなって、自己満足も少なくなると思われるからだ。

 人間とは元来、みにくいものだと考えている私には、災害ボランティアが必ずしも清い心だけで行なわれているとは思わない。

 お祭り気分で、人間が多数集まるところが楽しいのだろうか?人が集まるところに、さらに人があつまるのは、本能みたいなものである。

 でも、ボランティアはそれだけで集まってくるわけではないだろう。やはり私には、このたびのボランティアの気持ちが理解できない。

 (みなひとえに人助けの気持ちからだ、という反論は待ってほしい。それだけでは説明しきれないというのが、本小文の趣旨である)。

むし歯と歯磨き

2012-04-27 17:04:37 | 医療
 昔からむし歯予防が奨励されている。そのため、歯磨きの練習を幼いときからやらされる。

 そこまで訓練しても、いっこうにむし歯はなくならない。私もずいぶん歯磨きをしたつもりだが、無傷な歯のほうが少ない。

 一方で、ふつうに歯磨きをしているだけなのに、一本もむし歯のない人がいる。実は彼らは特別に歯が丈夫なわけではない。

 むし歯のない人には口内にむし歯菌がいないのだ。だから、歯磨きしなくても、むし歯にはならない。(むし歯菌は口内の「常在菌」で、いくら歯磨きしても、いなくならない。)

 むし歯菌は親から感染ると言われている。親にむし歯菌がいないと、子にもむし歯菌がいない。だから、歯磨きなぞしなくてももよい。

 むし歯菌のワクチンが開発されたと昔聞いたが、どうなったのだろうか?むし歯がなくなると歯科医が困るので、ワクチンは闇に葬られたというまことしやかな話もある。

 むし歯菌がいる人には、歯磨きは少ししか役に立たないと思うのだが、みなさんはどう思われるだろうか?

地球外生命体

2012-04-27 15:21:41 | 学術
 たとえば人間の骨に着目すると、そこには破骨細胞と造骨細胞というのがあって、破骨細胞が骨を破壊するはじから造骨細胞が骨を造って、その平衡状態によって骨は現状をとどめている。つまり、骨はそれ自身で一つの生態系だと見ることができる。

 人間を考えると、人間は食物連鎖の頂点にあって、米を食べたり魚を食べたりしている。そこには従来知られた生態系が存在している。

 米は土壌と日光を必要とする。それらなしでは存在できない。魚も同じである。海やプランクトンがないと生きてゆけない。

 つまり、生態系というものは、地形(土壌や海)や日光を含めて一つの生態系たりうる。

 だから、微視的に見るか巨視的に見るかによって、生態系の範囲が変わってしまう。

 そこで地球外生命体であるが、彼らが知的であるとして、地球のどれを生命体と看做すか迷うだろう。人間の個体を生命体と看做すか、空気や水を含めて生命体と看做すか、あるいは地球全体の生態系と地形を一個の生命体と看做すか・・判断できないのではあるまいか?

 まったく同じ理由で、我々は地球外生命体を認知できないだろう。

 かつてアメリカで地球外生命体へ電波を送るオズマ計画というのがあった。当時は夢のある試みと評価されたが、私はオズマ計画の想像力のなさに驚いている。

 オズマ計画は人間のような個体を対象として考えていたからである。生命体の定義が難しいことは、この小論でもすでに明らかである。

小沢一郎氏に無罪判決

2012-04-26 21:08:15 | マスコミ
 おおかたの予想通り小沢一郎氏は無罪となった。検察審査会というポピュリズムのかたまりが、いくら強制起訴をしても、裁判所にポピュリズムは通用しなかった。

 小沢氏が悪人顔でなかったら、検察審査会も強制起訴はしなかったのではないか?それほどに容貌の影響は恐ろしい。それによって、小沢氏は一年以上も政治活動を制限されてしまった。

 昔、小沢氏は消費税推進論者だったことを覚えている方はどれだけいるだろうか?小沢氏は消費税を15%にすれば、所得税は要らなくなると言っていたのだ。

 今、小沢氏は消費税反対論者である。なぜ、180度転換してしまったのか、理由はたくさんあるだろうに、マスコミはそれを伝えない。

 なぜ伝えないかと言うと、放送の視聴者や新聞の読者がそのような情報を欲していないからだ。放送も新聞も営利企業だから、ユーザーが求めない情報を伝えないのは当たり前である。

 別の言い方をすると、ユーザーはマスコミに舐められているということだ。

トキのヒナ

2012-04-26 11:47:28 | 環境
 佐渡島で野生に放ったトキにヒナが生まれたと報道されている。

 知人の女性が、そのヒナを「可愛い」と言った。本当にそう思っているのだろうか?

 ヒナが耳まで裂けたような口を、親鳥の、同じく耳まで裂けたような大きな口に差し込んで、吐き出すドジョウを飲み込むのが、私には気色が悪い。

 動物の子どもは概して可愛いのだが、大型の鳥だけは私はダメだ。

 ヒナは1日400グラムものドジョウを食べるという。真っ赤な口にドジョウが丸ごと飲み込まれていく。何だか地獄を見ているような気がする。

女子会とは何か?

2012-04-25 08:09:04 | 文化
 女性には夜の遊び場がなくて可哀想だと、いつぞやこのブログに書いた。

 男性には赤提灯やバーやキャバクラなど、夜に遊べるところが用意されている。これらの施設に女性が一人で入るには相当に抵抗がある。寿司屋でさえ女性が一人では入りにくいそうだ。

 男性はツルんで、よく呑みに行く。これは、全く普通のことで、わざわざ「男子会」なぞと呼ばれない。

 ところが、女性がツルんで呑みに行くと、「女子会」と呼ばれて、ことさらにクローズアップされる。

 女医とか、OLという言葉にも、同じような意味合いが含まれている。女性はまだまだ差別されている。イスラム国家を嗤えない。

「中継録画」とは何か?

2012-04-24 20:43:09 | マスコミ
 昔、劇場中継というテレビ番組があった。劇場にテレビカメラを持ち込んで、劇のライブを放送していた。

 野球のライブ放送も、プロ野球中継と言っていた。その後、衛星中継が行なわれて、外国の状況をライブで見られるようになった。

 だから、「中継」というと、ライブのことだと思っていた。野球場から電波を出して、それをどこかで「中継」して、放送するのが「プロ野球中継」だと思っていた。

 そうしたら、なんと「中継録画でお送りします」という台詞が出てきた。これは何だろうかと思った。

 「中継」して送られてきた電波を録画したということなのだろうか?そうだとしたら、それは放送局の事情でしょう。わざわざ視聴者に放送局の内部事情を知らせる必要もないのではないか?

 視聴者にとっては、現場で録画した映像を見せられても、「中継録画」した映像を見せられても、同じである。所詮、録画であって、ライブではない。

 紛らわしいから「中継録画」という用語は止めて欲しい。ただの「録画」でよい。

観光案内ボランティアの野球帽

2012-04-23 16:00:06 | ファッション
 九州新幹線の開通にともない、鹿児島市では観光客の増加に期待している。

 そこで、鹿児島市は観光案内ボランティアを設けて、名所の案内にあたってもらっている。ボランティアは高齢男性が多い。鹿児島市はボランティアのユニフォームを支給した。

 それがなんと、ロゴの入った野球帽とチョッキなのである。高齢男性は野球帽をかぶらされて、思い切りみっともなくなった。

 高齢男性はおしゃれに無頓着だから、文句も出ないようだ。うちの近所の農協も、毎年、組合員に野球帽を配っている。

 このようにして、高齢男性は周囲によってますますダサくされていく。

オリンピックにポカリスエットが採用されない理由

2012-04-21 20:31:01 | 食べ物
 ポカリスエットのほうがアクエリアスよりも先に発売されたのに、なぜオリンピックやFIFAワールドカップではアクエリアスが公式飲料になったのだろうか?

 ポカリスエットは大塚製薬、アクエリアスはコカ・コーラの製品である。発売されている国は両方とも同じくらいの数である。

 ここからは、まったくの推測だが、ポカリスエットが公式飲料に採用されなかったのは、その名称にあると思う。

 スエットは汗のことである。汗といってもわが国ではさほど汚い感じはしないが、スエットというと、ネイティブにはとても汚い響きになるのだという。

 命名も世界規模で考えなくてはならないという、これは好例ではあるまいか。

ジェネリック医薬品はなぜ安いのか?

2012-04-20 22:18:25 | 医療
 ジェネリック医薬品に対して、本来のメーカー品をオリジナル医薬品とひとまず呼んでおこう。言うまでもなく、ジェネリックとは医薬品の特許(15年間)が切れたあとに作られる医薬品である。

 ジェネリックがオリジナルより価格が安いのは、次のような理由が考えられる。

(1)ジェネリックは、オリジナルのような研究開発費を投じていない。(一種類のオリジナル医薬品を開発するのに100億円くらいかかる)。

(2)オリジナルは認可されるまでに4段階がある。つまり、第1相試験:動物実験。第2相試験:限られた少人数の健康人での副作用試験。第3相試験:小規模の患者での臨床試験。第4相試験:臨床使用直前の一般患者への大規模試験。
 ジェネリックは第4相試験だけ行なえば、認可される。だから、ジェネリックは試験費用が大幅に少なくて済む。

(3)これが重要なのだが、ジェネリックはオリジナルに較べて「信用度」が低い。(これは、科学的な問題ではなく、例えば銀行の信用度のようなものである)。

 このようにジェネリック医薬品製造には、オリジナルほどコストがかかっていないのだが、さらに(3)の問題もあって、オリジナルと同じ価格では売れないのである。

 最近は、大手メーカーでも、他者のジェネリックを製造するようになってきた。大手がジェネリックを作るようになると、小規模のジェネリック専門会社には痛手だろう。

 余談だが、インドはジェネリック大国である。日本のジェネリックよりもさらに安い値段で医薬品を提供している。インドのジェネリック会社が本気になれば、日本のジェネリック会社は生き残れないだろう。

花の命は短い

2012-04-19 21:38:41 | 芸能
 私が若いころの3大美女というと、小泉今日子さん、中山美穂さん、沢口靖子さんだ。3人ともまだ10代で、それは輝くほどに美しかった。

 むろん、今でも美しい。同じ年頃の一般女性たちと較べると、抜きん出て美しい。

 しかし、若いころの輝きはもうない。年輪の重みがあるといっても、現在の若い娘には逆立ちしてもかなわない。たとえば必ずしも美女とは言えないAKB48にさえかなわない。

 あと5年もすると、もっと老けてしまうのかと思うと切ない気持ちになる。ほんとうに花の命は短い。

 AKB48もじきにそうなって、もっと若い娘たちに追い越されるだろう。そのようにして世代交代は繰り返されていく。

 同時に私は、ますますお爺さんになっていく。

廃品回収

2012-04-18 20:25:08 | 経済
 同じ家に15年も住んでいると、粗大ゴミがたまるものである。町で粗大ゴミの回収があるというので、整理してみた。

 古いパソコン、古い掃除機、古いビデオレコーダーなど、山ほど出てきた。これらを所定の場所に運ばなければならず、うんざりしていたところ、その日の朝に一人の男性が現れた。

 その男性は、これらを貰ってよいかと言う。何に使うのか問うたところ、分解すると金目のものが出てくるのだと言う。どうぞどうぞと差し上げて、運ぶ手間が省けてしまった。

 思えば昔、廃品回収をしている人がいた。廃品を出すと、わずかだが「料金」をくれた。くだんの男性は、その名残だと思った。

 粗大ゴミ(または壊すゴミ)の収集を行政が税金でやるのは、税金の無駄どころか、廃品回収の人から仕事を奪うものだと、釈然としない気持ちになった。

バザーの思い出

2012-04-17 20:08:40 | レジャー
 幼稚園のころ、バザーという会があった。何をする会か分からなかったが、行ってみて市場みたいな会だと分かった。

 手芸品や不用品を安く売っている。

 それらには興味がなかったが、模擬店は食べ物を売っているので、幼児の私としては興味津々だった。

 ミツマメを食べた。おいしかった。そして、その値段に驚いた。なんと、市価の5分の1くらいなのだ。

 大人というのは凄いことを考えるのだなと、感動した。まだ、戦後10年たっていないころだった。

 バザーは今でもやっているのだろうか?私の子どもたちの幼稚園時代は、親としてバザーに参加した記憶がない。運動会は覚えているのだが・・。