院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

高級アルコール

2007-03-31 08:18:22 | Weblog
 昔、一流メーカーの洗剤に「高級アルコール配合」と書いてあった。

 高級アルコールとは何か?高級なアルコールの事ではない。

 アルコールとは、炭素と水素でできた鎖のはじに、水酸基がくっついた化合物の総称である。

 炭素の数が一個のものがメチルアルコール、二個のものがエチルアルコール、三個のものがブチルアルコールである。

 もっと炭素の数が多いものを、一般に高級アルコールと言い、これは化学の学術用語である。決して上等なアルコールという意味ではない。

 なのに一流メーカーはなぜわざわざ「高級アルコール配合」なぞと書いたのだろうか?

 理由は明白である。消費者に「上等なアルコールが配合されている」と誤解させるためである。

 一流メーカーといえども、詐欺まがいの広告をするという好例である。

水泳と石油

2007-03-30 12:58:30 | Weblog
 数ある泳法の中でクロールが一番速い。だから、自由形はクロールばかりである。

 30年ほど前、バタフライの速度が非常に速くなってきて、いずれ自由形はバタフライになるだろうと予言されていた。

 なのに未だに自由形はクロールである。

 同じく30年ほど前、あと30年で石油は枯渇するだろうと予言されていた。でも、まだ石油はある。

 何十年単位の予言は当たらないものだ。人間は思ったほど利口ではないようだ。

「死にたい」と言う人

2007-03-29 12:53:37 | Weblog
 「死にたい、死にたい」と言う人に限って自殺しないというが、俗説である。

 「死にたい」と言う人のほうが、そうでない人より圧倒的に自殺する確率が高い。

 わが国の自殺者が年3万人を超えたそうだが、この中にはかなりの%でうつ病の人が入っているだろう。

 うつ病は、すべての精神疾患の中で最も自殺が多い。そして、うつが深くなると「死にたい」と言うようになることも少なくない。

 うつが最も重い状態のときには、かえって自殺が少ない。自殺するエネルギーも出ないのだろう。うつが軽くなってきて、周囲の者が一安心したころに自殺が多いので、その時期には気をつけなくてはならない。

 しかし、自殺を防ぐのは容易なことではない。

CO2 と地球温暖化

2007-03-28 11:01:43 | Weblog
 元宇宙飛行士、毛利衛さんはテレビCMの中で、「CO2 排出で地球温暖化が懸念される」と言っている。

 ここで重要なのは、毛利さんは「懸念される」と言っているだけであって、彼は決して「地球温暖化が起こる」とは言っていない点である。

 私はCO2 が温室効果ガスであるという研究論文を読んでみたい。そんな論文は本当にあるのだろうか?もしかしたら、ちゃんとした研究がなされていない単なる「風聞」なのかもしれない。

 フロンなら軽いから、地球の上空を覆って温暖化を導くかもしれない。でも、CO2 は重い。だから溜っても地表にとどまるはずであり、地球温暖化云々の前に、地表の生物が窒息してしまうはずである。

 この辺りのことを、誰も明快に説明してくれず、CO2 →温暖化というお題目が連呼されるばかりである。

 そんなお題目によって、国際条約・京都議定書は作成された。アメリカがこれを批准しないのは、あの国が最大のCO2 排出国であること以前に、アメリカ国内でCO2 →温暖化という図式に疑問を呈している一群の人々がいるからではないか?

 CO2 が地球を温暖化させるというなら、頼むからその科学的根拠を教えてほしい。研究論文を紹介してほしい。お願いします、熱心に読みますから。

浮浪者

2007-03-27 14:11:57 | Weblog
 昭和30年代を懐かしむ声が多い。

 しかし、あのころは上野の地下道に浮浪者が横たわっていた。父親に連れられて、彼らをまたぎながら地下道を通った。

 なんだか怖くもあったし、将来こうはなりたくないとも思った。

 当時、寝食分離でなくても耐えられたのは、まだ浮浪者がいたからではないか?

 浮浪者が完全にいなくなったのは、1970年代に警察による「浮浪者狩り」が行われてからである。

 現在は「こうはなりたくない」という存在がない。(ホームレスだってTV付きのテントで結構自由を謳歌しているように見える)。

 「こうはなりたくない」というのがいない世の中では、子供はどのように育つのだろうか?

カタカナも難しい

2007-03-26 11:00:30 | Weblog
 ひらがなが意外に難しいことはいつぞや書いた。

 しかし、カタカナも外国人には難しいだろう。点一つで違う文字になるからである。

 「ウ」と「ワ」は、点があるかないかの違いである。

 あと「ク」と「タ」。「フ」と「ラ」。「ノ」と「メ」。

 「ス」と「ヌ」は突き抜けるかどうかだけの違いである。

 「シ」と「ツ」の区別も難しい。日本人でも「シ」を「ツ」のように書く人がしばしばいる。

 最も難しいのが「ソ」と「ン」の区別である。文脈から読めば区別できるが、薬の名称など、文脈のないものの手書きは、日本人でもときに区別できない。

 ひらがなが難しく、カタカナも難しいとなれば、日本語は外国人にはほとんど学習不能の言語だろう。

 ところで、西洋人の子供は「b」と「d」を、よく間違えるという。

タミフル問題

2007-03-25 12:26:18 | Weblog
 これまでのタミフルに関する厚労省の態度は正しかったと思う。とりあえず科学的データに基づいて判断していたからである。

 ところが今回の変節はどうだ。マスコミや世論に押されたのだろう。

 でも、マスコミや世論は、いつものことだが科学的でない。そんなものに押されるのは、厚労省が科学的でないことの証明になる。(もっとも、ほんらい行政は科学ではないが・・・)。

 タミフルによる異常行動に関しては、科学的データは今のところ一つしかない。一つしかなければ、ひとまずそれに従うのが科学的態度である。

 一つのデータとは、タミフルなしで異常行動が出たケースが10%、タミフルを飲んで異常行動が出たケースが11%というものだ。これは統計的には有意差がない。

 タミフルが異常行動の原因となるかどうかは、今後のさらなる調査が必要なのであって、軽々に結論は出せないというのが正しい姿勢である。

 マスコミや世論は、たまには正しい姿勢をとってみたらどうか。

ホームページの値段

2007-03-24 09:55:05 | Weblog
 開業したてのころ、ホームページ(HP)作成の売込みが激しかった。

 中には月40万円というのがあった。大会社じゃあるまいし、そんな凝ったHPを作っても仕方がない。

 おおむねHP作成の費用は月4,5万円が多いようである。それでも結構凝ったのができる。

 でも、私は自分でメンテしたいし、ホームページビルダーというソフトで簡単に作れるので、自作した。お金ももったいないし・・・。

 いまやHPの宣伝効果は大きく、電話帳に匹敵する。新しく当院を訪れる患者様がどこで当院を知ったかと調査してみると、4割がHPだった。もう4割が電話帳。あとの2割はクチコミと診療所前の看板だった。

 ネットを使える層が増えてくると、そのうちにHPが電話帳を凌駕するだろう。でも、クチコミが最優位になるのが理想的である。

広告の値段

2007-03-23 13:12:59 | Weblog
 広告の値段というのは意外に知られていない。

 今日は広告の値段の一部をご紹介しよう。むろん私が知っているのは全国区の広告ではなく、ローカルなそれである。値段はすべて月額である。

 電柱の広告が1万5千円。10本に広告を出すと、15万円。これらの金額は電力会社に入る。だから電力会社は、これで相当儲けている。

 新聞チラシが一部2円70銭。10万部に入れると27万円。ただし、印刷代は別。

 ローカル新聞の名刺大の広告が、1回1万8千円。

 ローカル線の車内広告が、1万円。ただし、広告制作費に10万円ほどかかる。

 電話帳の名刺大の広告が、2万8千円。かなり高いと思われるかもしれないが、電話帳の効果は絶大なので、仕方がない値段である。値段に比べて電柱の広告より信頼度が高い。

 電力会社や鉄道会社は自前で広告取りをしているけれども、その他の媒体は、たいてい小さな広告代理店がからんでいて、広告費の上前をハネている。

 それの大きくなったのが、電通や博報堂である。

野立て看板

2007-03-22 20:24:45 | Weblog
 開業したころ、野立て看板の売込みがすごかった。

 医院の野立て看板は非常に多い。どうしてみんな野立て看板をあんなに設置するのか不思議である。

 私は野立て看板の売込みを全部断った。理由は二つ。

 まず、野立て看板は効果が分からないからである。(ブログなら、どれだけ参照されたかが分かる)。

 次に、値段が高いからである。一枚、月に3万円から5万円である。そんなゆとりは当院にはない。

 今になって、野立て看板を建てなくてよかったと思う。当地では心療内科は需要に比べて供給が少ない。看板がなくても、次々に患者さんが訪れる。

 効果がはっきり分からないものに、出費しなくてよかった。

海の家のぼったくり

2007-03-21 11:54:18 | Weblog
 スキー宿の値段の高さについては、いつぞや書いた。

 今年は暖冬で、雪があまりなかったから、スキー宿も客が少なかったことだろう。めでたいことである。

 季節営業では、海の家もぼったくりである。生ぬるいサイダーが300円。

 よしず張りの粗末な小屋が大枚を取る。一夏で一年分を稼いでしまおうという魂胆である。

 このごろ紫外線が有毒だという観念が浸透してきた。紫外線は百害あって一利なしである。

 海水浴もすたれていくだろう。海の家もぼったくりができなくなっていくことだろう。

 いい気味である。

焼きいも屋

2007-03-20 13:13:55 | Weblog
 夜、屋台を引いて売る焼きいも屋は、大都市部では見られなくなったかもしれないが、当地にはまだある。

 寒い夜に、「いーしやきいも」と売り声をかけながら、屋台を引くのはさぞつらい仕事だろう。(もっとも売り声を録音テープで行っている焼きいも屋もあるが・・・)。

 昔、焼きいも屋の元締めというのがあって、屋台をたくさん所有し、売り子に賃貸していた。焼きいもの儲けと賃貸料の差額が売り子の収入だった。

 いま、焼きいも屋は儲かるのだろうか?彼らは昼間は別の仕事をもっており、夜のアルバイトとして焼きいも屋をしているのだろうか?

 スイーツなぞと言って、高級菓子が氾濫している現代において、おやつとしての焼きいもはどれほど売れるのだろう。

 値段は一本いくらぐらいなのだろうか?売り声は耳にするが、一度も買いに出たことがないので、私は知らない。

「無限」の種類

2007-03-19 12:56:48 | Weblog
 「無限」とひとことに言っても、「無限」には何種類かがあることが分かっている。

 整数は無限にある。実数も無限にある。でも、両者の「無限」は要素の「個数」が違う。

 このことを見出したのは、数学者ゲオルグ・カントールである。

 「無限」の要素の「個数」という言葉もおかしいので、彼はこれを「濃度」と呼んだ。

 整数の無限の濃度と、実数の無限の濃度が違うことを、彼は初等的に証明した。

 分数も無限に存在する。分数の濃度は、整数の濃度と同じであることを、巧みなやりかたで彼は証明した。

 関数も無限に存在する。関数の濃度は、整数や実数の濃度と違うことも、彼は証明した。

 嘘かホントか知らないが、カントールはそんなことを考えているうちに狂ってしまった、と伝えられている。

「アマチュア」の犯罪

2007-03-18 09:39:57 | Weblog
 ひったくりやコンビニ強盗が続いている。

 一回の被害額は、ひったくりで5千円とか1万円。コンビニ強盗でも2、3万円である。

 犯罪のリスクや労力に比べて、あまりに低い金額である。割りに合わないと思う。

 どうせ犯罪のリスクを犯すなら、1000万、億万をねらったらどうか。

 これらは「アマチュア」の犯罪なのだろう。「プロ」ならこんなことはしない。

 ふりこめ詐欺は、労少なくして何百万円とだまし取っている。これが「プロ」の犯罪である。

 「プロ」が横行するのも困るが、少なくとも「アマチュア」は、もう少し静かにしていたらどうか。

 まじめに働けば、ひったくりやコンビニ強盗程度の収入はすぐ入る。

 私が裁判員になったら、3000円のひったくりでも死刑にする予定なので、アマチュア犯罪者は気をつけるように。(プロの犯罪者は、市中引き回しの上、はりつけ獄門である)。

デジタル機器の使いにくさ

2007-03-17 08:14:08 | Weblog
 昔の5球スーパーの時代のラジオは使いやすかった。

 ダイヤルは音量とチューニングのみ。直感的に使用法が分かった。

 デジタル機器になって、使用法が急に分かりにくくなった。

 電話機、ミニコンポが分かりにくい。ラジオさえ分かりにくくなった。それらの使用法を私は覚えようと思わない。

 それは私が歳をとったからではなく、それらの機器の操作法が設計者の恣意であり、覚えてもまた変わってしまうに決まっているからである。

 自然法則なら変わらないので、私は覚える意欲がある。しかし、設計者のセンスが悪い恣意なぞ覚えても仕方がない。

 設計者はもっと自然法則に近い操作法を発案すべきである。