院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

新型インフルエンザに寄せて

2009-05-20 14:33:30 | Weblog
 インフルエンザ発生時期になると「うがい」の励行が推奨されるけれども、「うがい」の無意味さについては、いつぞやここで述べた。

 ウイルスが粘膜に付着してから細胞内に入るまで20分もかからないという。だから、家に帰ってから「うがい」をしてももう遅いのだ、と述べた。

 そこに、今回の新型インフルエンザである。なぜか今回は「うがい」のことはあまり言われない。識者たちが「うがい」の無意味さに気付いてきたのだろうか?

 そのかわりに、しきりと言われるのがマスクと手洗いである。私はマスクは感染防御にはならないと見ている。マスクにはあまりに隙間が多いからである。マスクは他人に感染させないために用いるものであって、自分の感染の予防にはならないと思う。

 手洗いもさして感染防御にはならないだろう。手にウイルスが付くということは、顔にも足にも付いているわけであって、手だけ洗っても無意味だろう。

 外科医を見よ。彼らはマスクをし、手を徹底的に洗う。それは何のためか?患者からの感染を防ぐためではない。自分から患者へ感染するのを防ぐためである。

 インフルエンザに対するマスク、手洗いも同じように考えたほうがよい。