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電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

ブックオフ等の全集分売CDについて

2005年05月24日 20時54分11秒 | クラシック音楽
ブックオフ等で、全集分売のCDをよく見かける。正規盤と比較して、ずいぶん安価な価格設定なのは、たぶん解説書がついていなかったり、全部そろっていないから、なのだろう。それにしても、初期のデジタル録音の演奏が250円で買えるのが嬉しくて、見つけるたびに購入していたら、写真のように40枚もそろってしまった。日本コロムビア(デンオン)の「My Classic Gallerry」というシリーズである。
実は、このシリーズを集め始めたきっかけは、ヤン・パネンカ(Pf)の演奏するシューマンの「子供の情景、謝肉祭」等の収録されたCD(GES-9252)を見つけたのがきっかけだった。この録音は、最初に購入したデジタル録音のLPレコードでもあった。当時、ヤン・パネンカの生き生きとした演奏はもちろん、録音の面でもピアノの低音の冴えた迫力に感動したものだ。これなら車で聞くことができると思いつき、LPレコードとの重複をものともせず集めてみると、ずいぶん優れた録音・演奏が多い。一例をあげれば、スゥイトナーのベートーヴェン「英雄」「田園」やブロムシュテットのモーツァルトやブルックナー、エリアフ・インバルのマーラーといった具合だ。バブル崩壊以前の日本の良心的なクラシック録音を集大成したカタログを見るような感じさえする。

こういう全集ものを購入した人は、どういう人なのだろうと想像することがある。一時、教養のために分割購入したはみたが、結局クラシック音楽そのものになじめず、売り払ってしまったと考えるのが自然かもしれないが、中にはクラシック好きの身内が亡くなり、家族が場所ふさぎな音楽CDを処分したとかいうようなケースもあるのかもしれない。明日の我が姿かもしれないと思うと、いささか粛然たる気分になる。
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