新潮文庫で、藤沢周平著『孤剣』を読んでいる。実はこれ、同氏の『用心棒日月抄』の続編で、国元の陰謀がまだ片付いてはおらず、一味の主魁である寿庵保方の反撃を断ち切るため、奪われた一味の証拠の手紙と連判状を取り戻すべく、新婚の妻と母を残し再び脱藩し江戸で剣鬼・大富静馬を追う物語である。嗅足組の頭領の娘、佐知の活躍と慕情を織り込み、前作に劣らない面白さになっている。
作者の藤沢周平は、1927年に現在の山形県鶴岡市に生まれた。山形の師範学校時代は、終戦後になる。「山びこ学校」の無着成恭は、師範学校の先輩にあたるらしい。郷里に戻り、湯田川中学の先生になるが、結核を発病して退職、療養所生活を送る。やがて病も癒えて、見舞いに来たかつての教え子の娘と結婚、業界紙の記者としての生活を送る。愛妻が病気で亡くなった頃をさかいに、本格的に小説を書きはじめる。『蝉しぐれ』は、山形新聞に連載されて爆発的な人気を得た。写真は、師範学校の学生もこの前の通りを歩いたであろう、山形市の老舗の高級料亭、千歳館。この一帯は、旧県庁の文翔館をはじめ、藤沢周平の青春時代の名残を残す一帯だ。
作者の藤沢周平は、1927年に現在の山形県鶴岡市に生まれた。山形の師範学校時代は、終戦後になる。「山びこ学校」の無着成恭は、師範学校の先輩にあたるらしい。郷里に戻り、湯田川中学の先生になるが、結核を発病して退職、療養所生活を送る。やがて病も癒えて、見舞いに来たかつての教え子の娘と結婚、業界紙の記者としての生活を送る。愛妻が病気で亡くなった頃をさかいに、本格的に小説を書きはじめる。『蝉しぐれ』は、山形新聞に連載されて爆発的な人気を得た。写真は、師範学校の学生もこの前の通りを歩いたであろう、山形市の老舗の高級料亭、千歳館。この一帯は、旧県庁の文翔館をはじめ、藤沢周平の青春時代の名残を残す一帯だ。