新潮文庫で、宮城谷昌光の『晏子』第1巻~第4巻を読んだ。前半の第1巻と第2巻は、父・晏弱の物語だ。後半の第3巻と第4巻は、子・晏嬰の物語である。
春秋時代の中国で、使者として斉王・頃公に拝謁しようとした晋卿が、王の生母にその容貌を哂われ、激怒したことから、斉と晋の間に険悪な空気が流れる。王の命により断道の会に赴いた晏弱は、辛うじて死中に活を得、斉に帰還し復命したことで、亡命貴族に過ぎない立場から一転して斉の将軍となる。優れた人格を備え、智謀と戦略により東方の諸国を従えた晏弱は、斉の政変を越え見事に対処することで、人々の信頼と期待を集める大夫となるが、国の存亡をかけた危難の最中に急死してしまう。
そして、戦乱の中で三年の喪を通した晏弱の息子・晏嬰は、小さな体に父の意を受け継ぎ、霊公、荘公、景公と三代の王に仕え、諌め教えた。その毅然たる進退は、春秋戦国の世にあって、見事なまでに一貫している。
父・晏弱が途中あまりにあっけなく死んでしまうので、一時はどうなることかと思ったが、父と子の物語だったのですね。
春秋時代の中国で、使者として斉王・頃公に拝謁しようとした晋卿が、王の生母にその容貌を哂われ、激怒したことから、斉と晋の間に険悪な空気が流れる。王の命により断道の会に赴いた晏弱は、辛うじて死中に活を得、斉に帰還し復命したことで、亡命貴族に過ぎない立場から一転して斉の将軍となる。優れた人格を備え、智謀と戦略により東方の諸国を従えた晏弱は、斉の政変を越え見事に対処することで、人々の信頼と期待を集める大夫となるが、国の存亡をかけた危難の最中に急死してしまう。
そして、戦乱の中で三年の喪を通した晏弱の息子・晏嬰は、小さな体に父の意を受け継ぎ、霊公、荘公、景公と三代の王に仕え、諌め教えた。その毅然たる進退は、春秋戦国の世にあって、見事なまでに一貫している。
父・晏弱が途中あまりにあっけなく死んでしまうので、一時はどうなることかと思ったが、父と子の物語だったのですね。