1969(44)4.4と本の後ろに書いてあります。
父の筆跡です。
私がソナチネアルバムを持った日付だと思います。
両親は音楽とは無縁でしたが、
ピアノを習わせてくれました。
新しい本になるたびに、一緒に喜んでくれて、
父がはじめた日付を書き込んでくれていたようです。
今となれば、いい思い出です。
小学生の頃、会社員をしていた父が、
夕食の後、私のピアノをよく聞いてくれました。
内容については何もわからないようでしたが、
1曲弾き終わるたびに、父の顔を見ると、
大きな拍手をしてくれました。
それがうれしくてまた練習した覚えがあります。
だから、レッスンで習っている以外の曲も、
自主練習していました。
「乙女の祈り」「花の歌」「アルプスの夕映え」。
父も私の教育をさりげなくしてくれていたのですね。
今、父の寝室は、レッスン室の真上。
少し、耳が遠くなっていますが、
娘(孫)が練習しているときは、たまに聞きにきます。