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【なるせ音楽教室】

ある高校の授業

2009-04-19 | 高校非常勤講師日記

 

 さて 春から担当することになった、選択授業「音楽の歴史」。

 初日に、みんなからアンケートを取って、やりたいことを問う。

 予想通り、歴史といってもバッハやベートーベンの時代をしたいはずもなく、

 興味のある楽器は、ギターにドラムが大多数。

 半期ごとにメンバーが入れ替わる単位制の総合学科。

 授業時間は半期で 夏休みや定期考査を考慮すると15時間。

 

 何がしたい? と聞きながら授業を進めるのもなんですが

 みんなの反応を見ながら、私の思惑通り

 ドラムの発達歴史と、マーチングからジャズバンドを経て

 ロックの全盛まで、リズムパターンのドラムス実技を加えてすることに。

 生徒は14名。もうひとつのクラスは11名。

 広い教室内にドラムセットが3つあるものですから利用しない手はない。

 余裕があればリコーダーの歴史とアンサンブルもしたい。

 

 

 二日目の授業。金曜3時間目2年生。

 「先生、はよ ドラム実技をしような」

 「だめ だめ 今日はまだ歴史の勉強。はよプリントをみて」

  教科書はないので、独自の資料が必要。

 「実技もするって この前言ってたのに・・」

 「まだまだ、 これから暑くなったら勉強する気起きなくなるでしょ。

 気候のいい間は勉強。暑くなたら実技」

 

 

 「僕な、もうすぐ 坊主頭になるから はよドラムをしたいんや」

 

 はて 坊主頭とドラムをそれまでにしたいのとなんの関係があるのか?

 「なんや 家はお寺か? 修行でも行くの?」

 「ちがう、もうすぐ部活の試合で坊主にせなあかんのや」

 「野球部か?」

 「柔道部なんや」

 「なるほど ドラムは長髪が似合うからってか?」

  ムースで固めれば、ヴィジュアル系お兄ちゃんに見えなくもない。

 「短くするまでに叩きたいんや」

   カッコから入るのか(笑)

 「いっそのこと スキンヘッドにすれば? ドラムに似合うよ」

 

 4時間目 3年生。

 基本的に同じことをすればいいのですが、

 人数や、反応ですすみ方が違ってくるので面白い。

 その日は、学校検診の都合で40分の短縮授業。

 いつものパターンと違うので、段取りを考えまとめなきゃと思い、

 切りのいいところで、

 「よしここまでにしましょう。 あと2分あるけれど、教室は遠いから

 静かに他の授業の邪魔にならないよう帰るように。」

 そういったものの、3年生はきょとんとして、席をたたず

 前の時計を指差し まわしながら見ている。

 「せんせ! あと10分あります」

 なんと時間の読み間違い。

 いまさらもう一回プリントを広げてというのもなんですから、

 「自由にしてよろしい」といえば

 みんなそれぞれに好きな楽器のところに行き

 思い思いのことをやりはじめて、

 そこへ私は巡回指導ですわ(笑)