いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

驚きと戸惑い。 surprise and embarrassment

2023-11-23 20:32:30 | 日記
 (1)岸田首相は防衛費を5年間で43兆円増額すると表明している。台湾問題を巡って政府は南西諸島に自衛隊を駐屯し、ミサイルを配備する体制を整えている。反撃能力(敵基地攻撃能力)保有で米国からトマホーク数百発を譲り受ける計画もある。

 (2)中国、北朝鮮をみだりに刺激する要素はあり、しかし朝鮮半島、日本を取り巻く防衛、安全保障環境は緊張を含んで展開しており、日本の安全保障問題、体制の整備は必要だが、防衛費増額規模、財源問題はあり、さらに日本の安全保障を担う防衛省、自衛隊の組織、能力、管理問題がある。

 (3)昨日、北朝鮮が事前に通告してきた人工衛星(軍事偵察衛星)を打ち上げ、地球周回の軌道に乗せて成功したと報じられている。実際の打ち上げは通告時間より早い打ち上げで(失敗を恐れたか)、Jアラート発令が求められる防衛省は予想外の行動に「何が起きたのか」、「極めて異例で寝耳に水」(報道)で対応に追われたと報じられている。

 (4)北朝鮮の人工衛星(軍事偵察衛星)打ち上げで通告通りに事が進むと考えていたのか、防衛省の混乱ぶりは「通告まで時間があったので『ゆっくり』構えていた」(『』は本ブログ注)、「国際的な信用を落としてまでなぜ発射を早めたのか」と驚き、戸惑いがあった(報道)といわれている。

 (5)防衛省が北朝鮮に対してどういう想定、対応、考え(いまさら北朝鮮が国際的信用を問題にするのか)をしてきたのか、これでは「驚き」と「戸惑い」は国民の方にこそあるといえるもので防衛省、自衛隊の準備、対応に不足、危機感を覚える。

 (6)岸田首相が防衛費増額を決めても、日本の安全保障を担う防衛省がこんなことでは効果があるのか問題だ。自衛隊では実射訓練場で隊員前の実習生が上官などを銃撃して社会問題となり、複数の男性隊員の元女性隊員への性的いやがらせ、行為が訴訟中であり、自衛隊の安全規律、基準が社会問題になっており、防衛省、自衛隊のシビリアンコントロールが問題になっている。

 (7)防衛省では近年、防衛相を支える制服組の立場、数の優位性(背広組に比較して)が指摘されており、制服組の防衛相に対する意見、考え、進言が強くなっているといわれている。そういう傾向が防衛費増額、反撃能力(敵基地攻撃能力)の保有につながっているとも考えられて、実力組織の自衛隊内での安全規律、基準の低下、シビリアンコントロール不足につながっていないのか、国民的注視、関心の高まりが必要となっている。

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