(1)トランプ大統領が取り立てて米国第一、保護主義を唱えなくともGDPで2位の中国にヒト桁違いの圧倒的な経済力で世界は米国を中心に回っている。わずかに近年の米国の政治力に陰りがみられてトランプ大統領が目指すのは米国「政治」第一だ。
(2)米国ではベトナム戦争ではボブ・ディランが反戦歌「blowing in the wind」で戦争批判して、反体制フォークブームが起きた。人種差別に抗議してキング牧師が先導して社会運動、抗議デモが起きて、当時ケネディ大統領が理解を示した。
若者中心に管理社会に対抗して自由でしばられない自発的、自然な生き方のヒッピー運動がサンフランシスコ西海岸から全米に広がった。
(3)覇権国家米国の海外派兵で米国若者が多く命を落として、米国民、社会にはえん戦気分が充満して、米軍の中東、東アジアからの撤退につながった。米国では時代、時代で象徴的に国民、社会から反体制運動が起きて、政治、政権批判を先導してきた。
トランプ大統領は就任早々から数多くの大統領令に署名して世界、他国からすれば不条理(unresonableness)、不合理な方針、政策を実行している。
(4)米国民が選んだ大統領ではあるがすでに世界は米国中心に動いており、米国第一、保護主義でありながら世界に無理難題を押し付けて高関税主義でさらに米国の意向に従わせようとしている。
日本でも日鉄によるUSスチール買収計画に対してトランプ大統領が反対して、石破首相との日米首脳会談で買収ではなく投資で合意して日鉄副会長がトランプ側近と協議するため渡米した。
(5)首脳会談後トランプ大統領は全ての国からの輸入鉄鋼とアルミニウムに25%の関税を表明した。石破首相は首脳会談ではそんな話は出なかったとして、政府は日本製品の適用除外を申し入れた。
世界、日本はトランプ大統領の大統領令に振り回されて米国詣でが続く。米国、トランプ大統領を除いて関税一致で世界が貿易自由化で協力一致できないものか(120か国が関税一致同意体制はあるが)世界が米国中心で回っていてはむずかしい。
(6)この状況に米国民はどう考えて、思っているのか、何を考えているのか伝わってはこない。米国にとっては米国製品を購入すれば利益につながる問題なだけに上述したようにこれまでのような反トランプ国民社会運動は起きてはいないが、4年間のガマンとして考えているのか、時が過ぎるのを待つだけなのか。