いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

カオスの盆。 bomb of chaos

2024-08-12 21:04:08 | 日記
 (1)夏には大きな痛ましい事故、事件が目につく。この時期、紙面にも特集記事が並んで、痛ましい記憶は消えることはない。広島、長崎の原爆の日に終戦の日(終戦記念日)、航空機墜落事故、花火大会爆発事故など鎮魂の思いが続く。
 終戦の日(通称、終戦記念日)がやってくるが、こちらは何を記念する日なのかわからずに、原爆投下を受けて一瞬にして広島、長崎10万人以上が犠牲になり、79年を経ていまだに原爆被害者認定で国と被害者が対立して裁判で争うという悲劇が続く。

 (2)盆は亡くなった人を迎え、送る宗教行事に根差した伝統文化、風習であるが、冒頭のような亡くなった人をどう迎えてどう哀悼を示せばいいのか、年ごとに考えさせられる夏だ。そんな度量もなく、受け入れる力もない。
 原爆の日は政治的対立が表面化して、長崎原爆の日はイスラエルが招待されなかったことで米英など主要6か国大使が参列を見送った。原爆投下で一瞬にして廃墟となり、10万人以上が犠牲になった悲劇を考えるならば国と国との対立、政治の責任を越えての犠牲者への哀悼が必要だった。

 (3)過ちは繰り返しませんという核兵器禁止への誓い、思い、行動がないための政治的対立であり、世界の政治の度量のなさ、責任のなさ、見識のなさを見せられた。
 終戦記念日も第2次大戦の開始から敗戦までの検証はなく、こちらも日本のアジア侵略支配から開戦に到った経緯、背景について諸説はあり、保守派思想議員のなかにはいまだに日本の開戦は正しかったと主張する勢力はあり、原爆を投下した米国では戦争を早く終わらせるためには必要だった、正しかったという主張は根強くある。

 (4)こういう戦争、敗戦、終戦の何を記念するのかわからずに79年目を迎える。盆を迎えて犠牲となった、亡くなった人を迎えても哀悼する度量もなければ、受け入れる力もない政治、社会だ。
 
 (5)五輪と戦争が同居する世界で、民主主義(議会制度)発祥の英国では難民受け入れを巡って対立する極右主義者と市民デモで暴動騒ぎとなり、五輪が終わった仏ではマクロン政権が先の総選挙で敗北して少数与党となって政権運営が混とんとして、米国では11月大統領選に向けてバイデン大統領の撤退でトランプ前大統領の勢いがどうなるのか、世界は不安定、カオス(chaos)をみせている暑い夏だ。

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