(1)石破首相の6日の年頭会見では物価高、経済対策に言及することはなかった。石破首相が翌日出席した経済団体新年祝賀会では企業トップからこぞって賃上げに前向きな発言が続いた。
安倍元首相時代から官邸主導で政経労3者による合同会議を開催してデフレ脱却を目指して賃上げを強く要請してきており、政府も10年以上にわたり大規模金融緩和策を継続して円高、株高でアベノミクス、大企業、富裕層優遇政策を続けてきた。
(2)賃上げは大企業中心に5年以上に及び、昨年春闘では過去最高の5%超の賃上げを実現した。しかし政治、経済は賃上げだけで動いているわけではない。円安は大規模物価高を招いて続いており賃上げが追いつかずに実質賃金は2年以上マイナス成長となり、国民生活は苦しんでいる。
円安、物価高を放置して賃上げ効果もない。円安、物価高は政治、政府、日銀の問題だが、企業としても物価高に対応する考え、手立てはないのか聞いてみたい。企業の内部留保は円安利益で過去最大の数百兆円と増え続けている。
(3)政治は石破自公政権は少数与党であり野党の意向、政策の協力なしには予算案も法案も通らない政治状況にあり、賃上げはいいとしても円安、物価高に対する野党の対応に関心を持たないわけにはいかない。
トランプ次期大統領は外国政府の領土、主権侵害発言まで平然としており、日銀の利上げにまで口を挟んで(さすがにこれはないが)米国製品、生産物輸入を強く求めてくることは考えられる。
(4)5%超の賃上げでも物価高でマイナス成長では、円安、物価高は政治、政府の話、問題だと言ってはいられない。石破首相の年頭会見でも物価高、経済対策の話はなく、企業としても物価は収益に関わる基本事項なだけに対応する考え、手立てはないのか聞きたい。
円安では大企業、輸出産業は利益を受けているわけで、最大の内部留保に回すだけでなく国民生活にも還元できる消費行動を促す方針、手立てを考えるべきだ。
(5)企業としても消費購買力が落ち込めば、賃上げが物価高でマイナス成長となるように、景気低迷に向かい企業利益にも反映して減益に向かう。企業としては「物価高に打ち勝つだけの賃上げ」(新年祝賀会談)がいいのか、「賃上げと値上げをセットで(5年間は)続けていく」(同)のがいいのか国民は働き方改革、手取り、収入が増えることを求めており、「103万円の壁」、日銀の利上げなど政治、経済は流動的で25年の世界は「大変革の年」(同)との見方がある。