いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

香港デモ。 power of demonstration of Hong Kong

2019-06-19 20:02:35 | 日記
 (1)香港の幹線道路を完全に埋め尽くした人民のデモ写真はすさまじい怒り、抗議、熱気が伝わってくる。香港政府に逃亡犯条例改正案の撤回を求める人民デモは200万人(報道)ともいわれてとどまるところがない。

 香港政府はデモを受けて同条例改正案の裁決を一時延期したが、中国政府の関与意向に反発する人民デモはさらに撤回を求めて闘う気構えだ。

 (2)中国政府は香港政府の支配、統治を強めて、中国政府の息のかかった香港政府は中国からの政治犯など逃亡犯を中国司法当局に引き渡す条例改正案を裁決して中国政府への協力姿勢を示そうとしていた。

 通常、国際ルールでは政治犯など元の国へ引き渡せば危害、迫害を受けることがあきらかな場合は、引き渡しを拒否できる人権、人道主義が認められているが、香港政府はそれに反して中国引き渡しの条例改正案の裁決だった。

 (3)香港政府は中国政府寄り人事権で中国政府に顔を向けて意向に従う姿勢だが、香港人民は中国政府の香港支配に人権抑圧体制に抵抗して、中国政府が「嫌い」だという圧倒的な200万人デモだ。

 政治は「建前論」で日中政府は尖閣諸島領有権問題で対立しながら表向きは政治、経済での相互利益、協力関係を構築しつつあるが、現実に抑圧支配される人民はそうはいかない。
 
 (4「現実論」として中国政府の香港支配体制、人権抑圧政策に対して怒り、抵抗し、対抗姿勢を鮮明にしている。米国政府は中国の人権抑圧問題に対して非難し、関心を示しているが、中国政府は国内問題として不当干渉として問題にしない姿勢だ。

 日本政府は旧日本軍によるアジア占領支配問題の影響もあってか中国政府の人権抑圧政策に対してははっきりとした意思表示をみせすに、アジア経済をともにけん引する両国関係の協力を目指す姿勢が強い。

 (5)中国政府は今回の香港政府の条例改正案の一時裁決延期には理解(報道)を示しているが、200万人デモを受けて香港政府が同条例改正案の撤回を決めているともいわれて、中国政府の危機意識、出方が注目される。

 香港は英国の植民地支配から中国に返還されたが、共産党一党独裁支配体制ではなく特別行政区として香港政府による政治体制にあり、これまでも中国政府の関与、干渉には人民の反発、抵抗は強い。

 (6)今回の人権問題に関する香港人民の200万人ともいわれるすさまじいデモの中国政府「嫌い」をみせつけられて、傀儡(かいらい)香港政府、中国政府としては支配体制の見直しに迫られて、1国2統治制度のむずかしさをみせられている。

 中国政府としては南シナ海領有化海洋進出で香港、台湾への圧力を強めており、「国内問題」にも難題を抱えることになる。香港人民の中国政府「嫌い」が中国政府の香港関与、人権抑圧政策問題を浮かび上がらせて、パラドックス(paradox)として国内政治不当関与の主張、国際政治の非力、建前がむなしくみえてくる。

 (7)中国とともにアジアをけん引する日本の立場、位置について考えさせられる200万人香港デモの「怒り」、「抗議」の熱気だ。

 

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