手の骨折って、一番困ったのは「いち」の投薬。
見慣れんギプス、その匂い、ぎくしゃくしたおかちゃの動き。
そら、いやいやしたなるわなあ。
ご飯も食べてくれへん。
四日も五日も食べてくれへん。
最後の切り札、て言われてたシーフードも、
ふんふんて匂いかいで、鼻で押しのけた。
「預かり」不可のかかりつけ獣医さんにTEL、
「いち」を通院させられない期間の往復60㎞往診、万が一、私が手術入院の場合の一時預かりなどの対応策を約束していただいた。
ひとまずホッ。
ほんとにホッ。
そしたらその夕方、「いち」が、
あの頑として一切の食べ物にそっぽ向いてた「いち」が、
お刺身をひと口、ふた口、
食べてくれた。
生のマグロ、サーモン、ゆでた鶏ささみ、鶏レバー、削りカツオを振りかけたドライフード、etc.
すべて拒否された「いち」姫さまが唯一口をつけてくださったのが、鯛のお刺身!
周辺の事情はこの際どうでもええ。
移住以来私は口にしたこともない鯛のお刺身、毎日町までバスで買いに行ってもええ。
とにかくこのまま、盛り返してくれ~、「いち」。