「いっつも二人、姉妹のように一緒にいたよ」
周囲の人からそう言われる友達が母にはいた。
母よりずいぶん若いMさんは、
そろそろ物忘れの始まっていた母を丁寧にサポートしてくれてはった。
朝食会に行く時間に毎朝母の部屋まで迎えに来てくれはったらしい。
「通院はおんなじ日にして一緒に連れて行ってくれはるねん」以前母がそう言うてた。
温泉では体洗ろうてくれはったし、美容師さんやから母のヘアカットもしてくれはったとか。
そのMさんが転倒骨折を繰り返すようになった。
一人暮らしは無理やて考えたご家族は、Mさんを特別養護老人ホームに入所させた。
2~3年前やったかな。
今年に入って、Mさんがホームで亡くなったゆう訃報が届いた。
このコミュニティで親しかった人らが集まって、お別れ会が開かれることになった。
一生懸命おめかしして、花持って、参加した母。

冬が終わって、
次々に新しい命が芽生えてくる季節。

生きものは交代していくんかなあ。
生きものとしての命終わったら、どうなるんやろ。
だあれも知らん。
けどひょっとして、
会えるかもよ、
また、いつか。
