「警報級」て騒がれてた雨が通り過ぎてった翌日。
畑見に行ったら、オクラが支柱ごと倒れそうになってた。
畝の半分がほとんど地面につきそうなくらい倒れてて、
残りの半分がかろうじて踏みとどまってる。
10月に入ってから背丈ぐんぐん伸びて、
てっぺんの実ぃにまで手ぇ届かへん。
茎しならせて手繰り寄せ、収穫しとった。
もう2m超えとったかもねぇ。
(畑一番ののっぽが倒れかかってるのにびっくりして、
現場写真撮るの忘れた)
11月やし、
この後の麦やエンドウの種蒔きの予定畝でもあるし、
オクラはそろそろ切り倒さなあかんのかなあ、思てた。
けど2,3日に一回畑に行くたんび、律儀にもこれくらいの実ぃつけて待っててくれるオクラちゃん。
なんじょう無下に切り倒さるるべきぞ。
けどなあ、杭を打ち直そうにも今日は金槌持って来てない。
しょうない、あるもんで。
トマト切り倒した後の支柱引き抜き、
それを斜めに差し込んで、こけてるオクラとネット支柱を支える。
3か所ほどその応急措置で、とりあえずの倒伏防止。
大きい育ったオクラは重たい。
うんせうんせと助け起こしながら、
なんでか、
学生時代のこと思い出した。
「これ、軍歌やないんよ。反戦歌なんよ」
お酒が入ったらいつも、友達の一人が歌いだした。
「ここはお国を何百里‥」
こぶし振りながら歌う。
「軍律厳しき中なれど‥」このくだりで彼女の声は一段と大きなる。
「しっかりせよと抱き起し‥」
ひっしと抱き起すジェスチャー付きで歌い続ける。
倒れ掛かってくるオクラ、
ぐぎぎぎぎーっと一人で支え起こしながら、
化粧っ気のない彼女の顔と、
ちょっとハスキーな声まで、
妙にはっきり思い出してしもうたよ。