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ひびレビ

特撮・アニメの感想や、日々のことを書いてます。
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ウルトラマンZ 第18話「2020年の再挑戦」

2020-10-25 06:40:19 | ウルトラマンZ
ウルトラマンZ 第18話「2020年の再挑戦」

 ご昭和ください彼の名を!というわけで今回は54年の時を経て誘拐怪人ケムール人の再挑戦!

 そもそも最初の挑戦であった54年前の話というのは、ウルトラQ第19話「2020年の挑戦」になります。直前の第18話には今回その性質故に誘拐されてしまった地底怪獣パゴスも出てきます。
 神田博士の著書「2020年の挑戦」に記されたとおりに次々と起こる誘拐事件。その元凶は500歳という長寿を得ながらも肉体の老化だけは止められなかったケムール人によるものだった。果たして2020年の時間を持つケムール人を倒し、誘拐された人々を救うことは出来るのか…という物語。「再挑戦」の劇中で語られたとおり、民間人と警官隊の活躍が光る名作です。そんな彼らをジャグラーも賞賛してくれたのが凄く嬉しかったです。

 「挑戦」に出てきた著書「2020年の挑戦」は、今回の再挑戦においてもカオリが読んでいた本として登場。
 観覧車は当時ケムール人が破壊したものと同様のデザインだったと思います。ケムール人といえばあの独特な走る様が有名かと思いますが、観覧車もまたケムール人に欠かせないものですね。「ウルトラ怪獣名鑑」でも一緒にフィギュア化されていたかと。
 また、ヨウコ先輩がカオリの後を追って入った倉庫にあった木馬は「挑戦」のラストシーンに登場したものでしょうか?

 今回の「再挑戦」においても、あの観覧車が登場していましたが、他の遊具が取り壊されていたにも関わらず、何故あの観覧車だけが残っていたのか。もしかすると、ケムール人に破壊されたため新造することになり、その結果、他の遊具よりも比較的新しかったから、今も壊されずに原型を留めているのかもしれませんね。単に壊すの大変だからとか言わない(汗。


 さて話を「2020年の再挑戦」に移しますと、全体的にどこか静かな雰囲気が漂っており、色合いもやや薄めというか暗めだったのは、ウルトラQを意識してのことでしょうか。
 ハルキが出会った謎の女性カオリ。ハルキが「怪獣退治の専門家」だと知ると、自分を殺して欲しいと願う彼女の真相とは…な、お話で、ハルキの優しさとカオリの強さが描かれていました。

 カオリの事情はケムール人本来の目的を考えると納得のいくものだったのでした。
 54年前の「挑戦」においても、ケムール人がある人物に化ける描写がありました。しかし今回の状況を鑑みるに、あれは化けていたのではなく、あの時既に融合が進んでいたのではないか?とも考えられると思います。その後の対応が功を奏しただけであり、ケムール人の弱点であるアレが無ければ危機的状況だったのではないかと。
 加えて「挑戦」のラストはあんな感じですから、ケムール人を倒して「終」とはならないのは54年前に描写済み。今回の再挑戦で改めて「挑戦」が恐ろしいものだったと認識しました。


 ゼットさんは補修(ボイスドラマ参照)の甲斐あってか、ケムール人の消去エネルギー源を警戒。ベリアロクも消去エネルギー源が詰まった爆弾が異次元空間で爆発させるべく力を貸してくれたわけですが、肝心のハルキは事情が事情なだけに手が出せない。最強のデルタライズクローであれば消去エネルギー源にさえ気をつければ楽勝かと思いましたが、こうくるか…
 今回もベリアロクのおかげで何とかなりましたが、出来ればゼットさんももうちょっとハルキに声をかけて欲しかったかなと。急かしてはいましたが、こう、相棒としてもっとこう…

 「挑戦」のラストはアレでしたが、「再挑戦」は穏やかな雰囲気に包まれたまま幕を閉じることに。カオリの事情を考えると万事解決ハッピーエンド!とはいいがたいものの、そこはハルキのフォローが光っていました。


 と、いった感じの再挑戦、堪能させてもらいました。改めて「2020年の挑戦」がどれほど恐ろしいものだったかを知り、そして人間の体が衰えた時再びケムール人がやってくるという「2020年の再挑戦」が今回で終わりではないということを思い知らされた話でした。
 そして次回!あのヒーローが!銀河連邦遥かに超えて!光と共にやってくる!「最後の勇者」ってのは「Z」だからですかね?名前の由来はあまり考えてきませんでしたが、「自分が倒れても他の誰かが戦ってくれる」と油断せず、いつだって自分が最後だという覚悟と責任を背負って戦うべきだとか、そういった意味も込められているのでしょうか。
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ウルトラマンZ 第17話「ベリアロク」

2020-10-17 10:37:45 | ウルトラマンZ
ウルトラマンZ 第17話「ベリアロク」

 割と静かな感じがした第17話はサブタイトルどおりベリアロクを巡る物語。

 前回ラストで急襲してきたのは宇宙海賊バロッサ星人(二代目)。人間を見下していたために地球の言語を話そうとしなかった初代とは異なり、こちらは喋る喋る(笑。声は関智一さん。「宇宙海賊」でかつナレーションや変身アイテムの音声が同じ関智一さんだから「派手にいくぜ」「ファイナルブレイク」などゴーカイジャーを彷彿とさせるセリフもありました。そこはまだ分かりますが、まさかウインダムまであんなことに…(後述)
 二代目は前回の戦闘の際に切り離されたメツボロスの腕(ギルバリスのパーツ)を装着するのみならず、「ウルトラQ」のマンモスフラワー・ジュランの実を取り込んでの巨大化、更には「ウルトラマン」の光熱怪獣キーラの閃光までパクるなどのやりたい放題っぷりを披露。あれやこれやの絡め手で戦うあたり、本人の戦闘能力がそこまで高いようには思えないものの、異様なまでのしぶとさと数々の怪獣等の能力や素材を我が物にしているのは面倒な相手ですね。

 そんなバロッサ星人のみならず、ジャグラーまで目をつけたのが「ベリアロク」。グリーザ戦、メツボロス戦と共に戦ってきたハルキたちとベリアロクですが、ここに来て再度ベリアロクから「自分を手にして何をするか」を問われることに。考えてみればグリーザ戦の時は「宇宙の穴を切る」というのが面白そうだから付き合ってくれたのであって、それ以後もハルキたちに力を貸し続ける理由はベリアロクには無かったのでしょう。
 メツボロスは…「しょうがねぇな、俺様が終わらせてやる」と発言していましたから、苦しむ命を放っておけなかったとか?

 で、今回バロッサ星人、ジャグラー共にその行為の善悪を問うことなく確固たる目的があったために、彼らに自身を手に取る許可を与えていました。しかしハルキが出した答えは何と「わかんない」。「俺たちに何ができるか、全然わかんない。わかんないけど!俺たちに…力を貸してください」と答えるハルキを未熟と評しつつも故に大きなものを切るかもしれないと興味を抱いたベリアロク。グリーザ戦のように目的がハッキリしている時にもやる気は出ますが、目的がハッキリしないまま進んでいくからこその未知の楽しみというものもある、ということなんでしょう。
 この点、ベリアロクがジャグラーとの旅も面白そうだと興味を抱いていたのに通じるものがあると思います。風の向くまま気の向くまま旅をしていれば、予想だにしない物を切る機会も訪れるでしょうしね。バロッサ星人にしても、あれだけ色々な宇宙人や怪獣などから物を奪うということは、それだけ沢山の星々を旅するということ。それにも興味を魅かれたのかもしれません。

 晴れて再びベリアロクと共に戦うことが出来たハルキたち。しかし余韻を大事にするベリアロクはハルキの言葉を最後まで聞くことなく消えていきました。ハルキにしてみればこれからも一緒に戦う仲間、一方ベリアロクにしてみれば「何か大きな物を切りそうな相手」でしょうから、ここでお礼や今後もよろしく的なことを言われては、敵とも味方とも言い難い奇妙な関係性も崩れてしまいます。近くにはいて、切りたくなったら力を貸してくれる便利なようで不便な相棒、ベリアロク。今後彼の存在が戦いにどう影響してくるのかも楽しみです。


 …さて、ここからは戦闘シーンについてですが…やはり今回はウインダム&ヨウコ先輩、まさかのゴッドガンダム化は外せないでしょう(笑。
 関さん繋がりでゴーカイジャーを彷彿とさせるのは分かりますが、Gガンダムを持ってくるとは思わなんだ。「アンリミテッドモード」で右腕にエネルギーが集中したときは「ファイヤーウインダムの再現か!?」と思いましたが、そこからの「ウインダム・ヨウコインパクト」「バーニングエンド」という名のゴッドフィンガー&ヒートエンドには笑ってしまいました(笑。しかもキングオブハートよろしくストレイジのマークが浮かぶわ、バロッサ星人の頭部を狙うわ…Gガンダムは途中で止まっているので、いつかちゃんと見たいですね…

 ウインダム大勝利!希望の未来へレディ・ゴー!とはならなかったものの、それでもストレイジの戦力はキングジョーSCだけじゃないところを見せつけたウインダムはカッコよかったです。
 デルタライズクローは今回やけに気合が入っていたのか、目から赤い閃光が迸っていました。あの時のゼットさん、バロッサ星人を拳で粉砕しそうな勢いがありましたね…見た目はヒーローですが、所々に入る禍々しいエフェクトを見るとベリアル要素入ってんなーと感じます。ゼロビヨンド、ジードプリミティブ、ベリアルアトロシアスと、メダルだけで考えるとデルタライズクローは0.5ベリアルぐらいはありそうですもんね。

 そしてまだまだ続くセレブロの暗躍と、何故かそれに手を貸すジャグラー。それぞれ一体何を目的として動いているのやら…


 次回は!ウルトラQ「2020年の挑戦」に出てきたケムール人が!2020年の今年に!「2020年の再挑戦!」パゴスも出るよ!
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ウルトラマンZ 第16話「獅子の声」

2020-10-10 10:42:57 | ウルトラマンZ
ウルトラマンZ 第16話「獅子の声」

 獅子の声というサブタイトルだけだとレオが出てきそうな第16話はホロボロスとユカの物語。

 今回登場したのは豪烈暴獣ホロボロス。「ウルトラマンR/B」で初登場した怪獣だそうで…ルーブはほぼ未見なのでそこら辺は何とも…(汗。
 ともあれ今回のホロボロスはオーブでちょくちょく聞いた古文書である「太平風土記」にも記載がある怪獣であり、そして幼いユカが足を踏み入れた禁足地である山で出会った怪獣でもありました。333年に一度、劇中における今年目覚めるはずのホロボロスが何故それよりも前に幼いユカの前に姿を見せたのかは分かりませんが、もしかすると「これ以上山に足を踏み入れると帰れなくなる」という警告だったのかもしれません。

 人間が狙撃するにはあまりにも早すぎるスピード、ベータスマッシュにも負けず劣らずのパワー、ガンマフューチャーのゼットイージスを破壊するほど強力な爪、街を破壊した電撃とパワフルな怪獣ではありましたが、電撃を放つ直前に体をかきむしっているのが気にかかりました。
 ひょっとするとホロボロス自身、ありあまるパワーを制御しきれずに苦しんでいたのでしょうか。333年に一度目覚めるのはそのありあまる力を体に貯めこんでおくことが出来なくなったからであり、それを発散するために目覚め、滅びをもたらしてしまっていたのかなと、そんな風にも感じられました。
 「怪獣にも事情があるかもしれない」というのは何もこの作品に限った話ではありませんが、如何にも凶暴そうなグルジオライデンがあんな風に涙を流しているのを見たら、ホロボロスにも何か事情があったのでは、と考えてしまいますね。


 ユカにとっては怪獣の生態に興味を抱くことになったきっかけであるホロボロス。ハルキを連れていつも以上にテンション高めであちこち調査していたユカが可愛らしく、そして必死にホロボロスを再び落ち着かせる方法を模索する様が頼もしかった今回。そして何よりも幼いユカと今のユカが重なった際に呟いた「ホロボロス…」という言葉の響きが印象的でした。ホロボロスに親しみを覚えている声の雰囲気が素晴らしかったです。
 相変わらずうるさいベータスマッシュや、マントのようなバリアを纏って戦うガンマフューチャーがめちゃくちゃカッコよかったところで、今回はホロボロスを鎮めて一件落着!また次回!



 …と思いきや、セレブロ、怒りのメダル投入。前回グリーザ討伐のためとはいえやけにあっさりベリアルメダル渡したなー、本命は別なのかなーと思ってましたが、実際はベリアルメダルがめっちゃ大事だったようです(笑。グリーザ戦が終わったら返してもらえる気でいたんだろうか、セレブロ…元はと言えばリクくん先輩から作ったものですし、セレブロに返して良いことなんてあるわけないので、返すはずも無いでしょうに。
 そんな苛立ちが募りに募っていたためか、今回冒頭では狂ったようにメダルガシャを回して新規メダルを求めるセレブロが描かれていました。でも回せるだけマシだと思うんですよ。ウルトラメダルのガチャポンはマジでどこにあるんですかね、アレ…食玩メダルも…
 
 それはそれとして、ギャラクトロンMk2とギルバリスのメダルによってホロボロスは寄生合成獣寄生破滅獣メツボロスに変貌(種別を訂正しました)。
 基本はホロボロスですが、頭部と腕部に2体の要素が加わっています。変化している個所が少ない分、より一層「ホロボロスが」寄生されたという印象が強まりますね。これでガラッと変わっていれば「もうホロボロスではない」と即座に感じたかもしれませんが、なまじホロボロス要素が強い分、悲哀が強まります。
 道路やビルを壊しながらゼットさんを攻め立てる様はインパクトがありましたし、その後の「荷電粒子砲」とかいう、コロコロのゾイド読者だった身としてはそこはかとなくロマンを感じる攻撃方法も会得してしまっていたメツボロス。さしものキングジョーSCも全く歯が立っていませんでした。これ、キングジョーSCの装甲だから何とか耐えきれたんでしょうけども、セブンガーやウインダムだったらヨウコの身も危なかったかもしれませんね…

 最早ホロボロスを落ち着かせた音色すらも届かない…というのを見て、かつて初代ギャラクトロンとウルトラマンオーブ・サンダーブレスターが戦った際、追い詰められたギャラクトロンが音楽を鳴らしていたのを思い出しました。あれはサンダーブレスターを落ち着かせようとして流したものだと思っています。別種とはいえ、かつて音で争いを鎮めようとしていたかもしれないギャラクトロンの要素が入ったメツボロスに音楽が通じないというのは、もうホロボロスでもギャラクトロン(Mk2)でも、そしてギルバリスでもない、全く別種の怪獣になってしまったんだなと改めて感じました。

 ゼットさんもメツボロスが苦しんでいるのを察してか、すぐさまデルタライズクローでトドメを刺すようなことはせず、ガンマフューチャーのままメツボロスを落ち着かせようとしていたことからも、彼を助けようとしていたことが伺えます。
 しかしその願いは叶うことは無く…せめて彼の魂が苦しみから解放されたのを喜ぶべきでしょうか…やりきれないラストになったなーと思っていたら、ホロボロスが消えた空から謎の攻撃!誰だー!誰なんだー!おぉ!何かすげぇ強敵感あふれる翼っぽいの展開してる!これは!…


 お前かい!(笑。早くも二代目が登場したアイツにベリアロクを奪われてしまう次回。ベリアロクを本当に使いこなす日はそう遠くないのかな?
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ウルトラマンZ 第15話「戦士の使命」

2020-10-03 10:41:08 | ウルトラマンZ
ウルトラマンZ 第15話「戦士の使命」

 闇の力、もうちょっとお借りするぜ!な第15話は虚空怪獣グリーザ登場。

 グリーザは元々「ウルトラマンX」における元凶でありラスボス。第21話「美しき終焉」、第22話「虹の大地」に登場。球体状の第一形態は落下しただけで半径1㎞を消滅させ、第二形態はウルトラマンXやXio、サイバーゴモラを理解不能の挙動と攻撃で圧倒し、一時はXも最期を覚悟するまで追い詰められることに。一度は倒されたもののすぐに再生し、続く第三形態では数々のスパークドールズを吸収した結果、取り込んだ怪獣の能力まで使用できるように…とまぁ、理解不能・理不尽を体現したかのような無双っぷりを披露していました。

 これまでもギルバリスなど劇場版に登場した怪獣、ゼットンや(キング)パンドン、ダークザギといったテレビ版においてラスボスを務めた怪獣と戦うことは間々あった(らしい)ですが、コイツに関しては出て来る機会が無いだろうと、そう思っていました。
 しかし今回まさかまさかの再登場。「巨大な宇宙を成立させるためのひずみ」であることが判明したブルトンを倒したことで、「宇宙の穴」たるグリーザが呼ばれることになったと。しかも今回は市街地でのバトル。どんな活躍をするかと思いきや…

 最高にカッコいいハルキ&リクくん先輩の同時変身!からのヘビクラ隊長がトライキングで参戦!闇の力もうちょっとお借りするぜ!からのファイブキング!リクくん先輩決死の行動!と、3人がかりでも全く歯が立たないという圧倒的な強さを見せてくれました。
 故に今回はストレイジの出番は無し。技術的にはストレイジを上回っているXioですら防戦一方で追い込まれたというのに、キングジョーが修理中の今、ウインダムで立ち向かうのは自殺行為に等しいでしょう。サイバーゴモラでも歯が立たない相手ですから、破壊されるか取り込まれるのがオチでしょうね…深刻な顔でヨウコの出撃を止めるヘビクラ隊長から、改めてグリーザのヤバさを認識します。

 ただ、一度Xで倒されているということもあってか、絶望感はやや控えめかなと思っていました。相変わらずよく分からない攻撃の種類が増えていた気がしますが、それでもまだどうにかなるんじゃないかと思っていました。
 しかし後半レッキングバーストと思しき技を放った瞬間は震えました。よく聞くとグリーザの笑い声にリクくん先輩のような笑い声と「レッキングバースト」という声も聞こえるような…確かにXに出た第三形態ではゴモラやゼットンの能力を使っていましたから、ウルトラマンを取り込んだらウルトラマンの技が使えても何ら不思議はありません。ですが、街を破壊するためにウルトラマンの光線を使うのを見るのは何ともいえない怖さがありましたね。
 エースキラーやメビウスキラー、別シリーズだとカクレンジャーの「ダラダラ」に通じるものを感じました。あと、グリーザに重なってユラユラしているジードが怖かったです…オーブではよく見た光景な気がしますが(汗。


 そんなグリーザに対抗するためには、ゼロ、ジード、そしてベリアルの力でもないと対抗不可能…ということで、今回の事態を重く見たジャグラーはハルキを運転手にしてセレブロの隠れ家までドライブ。何だあの態度の大きくて目つきの悪いトゲトゲした客は…(笑。
 セレブロも実験場が無くなっては困ると判断したのか、思いのほかあっさりベリアルメダルを渡してくれました。わざわざリクくん先輩を捕まえてまで作り上げたベリアルメダルを割とあっさり手放しましたね。次回怪しい動きを見せるそうですから、本命は別にあるのかな。
 
 ライバル同士のメダルが共鳴してパワーアップし、いざ決戦!…と思いきや、オーブのサンダーブレスターの時と同じく、簡単に力を貸してくれないベリアル。ですが今回は2人で闇の力を乗り越える!誕生!ウルトラマンゼット・デルタライズクロー!何とも怪しげなBGMですが、大丈夫かこの形態…ベリアルアトロシアスって、割とヤバいヤツでは…
 グリーザ第二形態と互角の勝負を繰り広げるデルタライズクロー。この時点でデルタライズクローの強さが伺えます。グリーザは並大抵の攻撃では怯みもしませんから、グリーザに攻撃を当てる・怯ませるというだけで十分強さの証明になっていると思います。


 そしてリクくん先輩のアドバイスを受け、2人がグリーザの無の中で掴み取ったのは何と喋る剣・幻界魔剣ベリアロク!どうやらリクくん先輩のベリアル因子が影響して誕生した、「宇宙の穴」を縫う新たな「宇宙の針」だそうで。ベリアル本人が剣に復活したわけではないっぽいですね。
 メダルも一筋縄でいかなかったので、意思を持つベリアロクもそう簡単に扱えるはずも無く。しかしここで役に立つのがハルキの好青年っぷり!。「ゼットさん!これから一緒に戦っていくんだから、挨拶ぐらいしないと失礼っすよ!」
と、何とベリアロク相手に丁寧にあいさつし、きちんと自分のやりたいことを説明すると、ベリアロクも興が乗ったのか力を貸してくれることとなりました。礼儀正しいハルキの性格が、まさかこんなところで生きて来るとは思いもしなかった(笑。挨拶って大事。

 そこからの前期EDを流しながらのバトルも良いもんですねぇ…いつものOPだとばかり思っていたので、完全に意表を突かれました。しかも夜間の戦闘と雰囲気がベストマッチ。晴れてグリーザ第二形態の撃破に成功!
 以前は数多の生命の想いに負け、今回はハルキの礼儀正しさに負けたグリーザ。1話限りの登場ではあったものの、ハルキが礼儀正しくなければ勝てず、しかも現在ハルキの周囲にいる味方と敵の戦力や繋がりが無ければ決して勝てなかった相手であることを考えると、依然として「強敵」であることに変わりは無いと思います。

 戦い終わって、リクくん先輩もジードライザーの修復が終わったので、ギンガ、エックス、オーブのメダルはハルキの手に託されることに。果たしてこのメダルが如何にして使われるのか、楽しみです。
 そして「困った人たちがいれば、どこにでも駆けつけて、彼らを守る。それが僕たち、ウルトラマンの使命ですから」と教わったハルキは何を想うのか。案外、最終回ではゼットさんと一体化して宇宙のあちこちに旅立つ!みたいなことになったりするのかな。

 
 今回は力を貸してくれたべリアロクですが、また次も貸してくれるとは限らない。果たしてどんな風に彼と一緒に戦っていくのかも楽しみにしつつ、また次回。


 ボイスドラマ第15回はウルティメイトゼロ、シャイニングゼロ、ゼロビヨンドについて。前回の反動か、割と真面目に良い話してるけど、大丈夫?次回ひどかったりしない?(汗。
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ウルトラマンZ 第14話「四次元狂騒曲」

2020-09-26 10:31:42 | ウルトラマンZ
ウルトラマンZ 第14話「四次元狂騒曲」

 第14話は四次元怪獣ブルトンによる奇想天外な四次元空間が展開されるギャグ回!…かと思いきや、割と真面目なお話に。

 まず冒頭から「セブンガー退役」という衝撃的なニュースが飛び込んできました。見ればセブンガーの装甲にも戦いの跡が残っています。キングジョーSCと比べると装甲に難があるでしょうから、出撃するたびに、怪獣と戦うたびに修理していては費用もかさんでしまうでしょう。維持費もバカにならないでしょうし…となれば退役させて、その分をウインダムとキングジョーSCに充てる、というのは理にかなっていると思います。
 ストレイジのマークにも採用されているセブンガーがいなくなるというのは寂しいものです。ですが、今回ヨウコ先輩がキングジョーSCのような兵器を人間が使っても良いのかと疑問を抱いていたこと、そして深層心理ではキングジョーに乗りたくないと思っていることが判明しました。
 となれば、いずれキングジョーSCを取り戻しに来たペダン星人とかによってキングジョーSCが暴走、ハルキも何らかの理由でゼットさんに変身出来ない。ウインダムでも歯が立たない。ならば!と博物館に保存されているセブンガー出撃!みたいな展開はありそうですね。

 …まぁ、正直博物館にセブンガー展示されてたらめっちゃテンション上がるんで、それはそれで見てみたい気はしますが(苦笑。絶対セブンガーのコクピットに座れるように展示されるんだろうなぁ…近くにはセブンガーのシミュレーターとかできるんだろうなぁ…


 と、セブンガーの今後も気になりますが、今回のメインは四次元怪獣ブルトン。空間のみならず時間をも歪め、ハルキたちにも視聴者にも予想がつかない現象を引き起こしていたブルトン。ユカの「心から願った場所に行ける」というヒントを基に、ハルキはウインダムでの出撃を望んだわけですが、たどり着いた先は…あぁ、そうか…この時、お父さんの姿見えなかったもんなぁ…なるほどなぁ…上手くつなげるもので。

 消防士である父に「もし、誰かを守ろうとしたときに、その行動が別の誰かを傷つけてしまったり、守れないってわかったらどうしますか」と問いかけるハルキ。その問いに父は「手が届く範囲で、自分の信じる正義を、守ると決めた人を全力で守る。それが使命だと思ってます」「そのせいで傷つけてしまったり、守ることが出来なかった人のことは、僕は絶対に忘れません」と答えてくれました。この時点では見ず知らずのハルキに対し、誠実に答えてくれるあたり、ハルキの父親なんだなぁ…って。
 「手の長さには限界がある」というのを聴いて、「仮面ライダーオーズ」を思い出しました。あちらも同じ壁にぶつかっていましたが、あちらはその欲深さ故に「どこまでも届く手」を望み、それを手に入れるための方法にも思い至ることとなりました。どちらも誰かを助けたいという思い故の行動ですが、限界を知った際にどうするかという対応に違いが出るのは面白いですね。

 この後の別れのシーンがまた良いんだ…大人になっているのに、目の前にいる男性がハルキだと気づくお父さん、さすがです。彼にとって恐らく最も「手が届く範囲」にいる人物でしたからね…手を繋ぎ、想いを受け取ったことで、ハルキの父の「手が届く範囲」も広がったことでしょう。
 とまぁ、ハルキは父との邂逅により悩みを吹っ切ったかのように見えます。今回は相手が相手だったということもあるとは思いますが。しかし、前回のことを踏まえると、個人的にはもう少しゼットさんと一緒に悩んで欲しかったかなーと。
彼らの悩みは今後もずっと付き合っていかなければならないものであり、今回で終わりというわけではないと思います。そこら辺は今後の描写に期待です。

 
 そして吹っ切れたハルキとゼットさんによるブルトン撃退戦!ガンマフューチャーで四次元殺法に対抗し、ベータスマッシュのごり押し、からのアルファエッジのトドメ!と全形態とメダルを駆使しての勝利となりました。
 ガンマフューチャーVSブルトンは傍から見ると一体何がどうなっているんだかさっぱり分からない、理解を越えた超能力対決も面白かったですが、いきなり画面外からブルトンに突撃してくるベータスマッシュも最高に面白かったです(笑。ブルトンも、あそこまで強引に来られるとは思いもしなかったでしょうね。割と久々なゼットランスアローも使用し、何と柄の方をブルトンに突き刺したうえに、光の鞭で捉えて空高くにぶん投げる…やりたい放題だなぁ(笑。
 また、ブルトンがガンマフューチャーを地面に埋めてひき潰そうとするシーンがありましたが、あれはゲームFERの再現だったりするんですかね。確かあんな感じの技があったような。

 一方、久々にカブラギ(セレブロ)も登場。ジャグラーも彼に接触を図っていましたが、彼を応援しているという不穏な発言も。新たに2番が流れ出したOPには「正義の心振りかざして牙を剥くヤツ!」という不穏なワードもありましたが、果たして…


 色々あったものの、ブルトンの件は一件落着。しかしラスト、虚空に鳴り響く怪しげな音。画面には一見何も怪しいものは無かったように思えます。その何も無いのが一番怖い。
次回、かつてない強敵・虚空怪獣グリーザ出現!しかもよりにもよって第2形態!やべぇよ…やべぇよ…これまでも映画のボス級の敵はいたけど、マジのガチのとんでもないラスボスきちゃったよ…エクスラッガーぶち込まなきゃ…


 そしてボイスドラマ第14回はまさかまさかのスパークドールズ劇場Zで列伝時空とか言い出す有様。何でもありだな、ブルトン…
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ウルトラマンZ 第13話「メダルいただきます!」

2020-09-19 10:43:34 | ウルトラマンZ
ウルトラマンZ 第13話「メダルいただきます!」

 やっぱり怪獣たちにとってベータスマッシュは「赤いアイツ」扱いなんですね…手元の本によるとカネゴンと赤いアイツは戦ったことがあるそうで、そりゃトラウマだわな…最初は「赤いアイツでもカネゴンとは戦わないだろ」と思って見落としてました。

 さて第13話は総集編っぽい感じもしつつ、ハルキの悩みをゼットさんも共有するという重要な回となりました。
 当直のハルキの前に、どこからともなく突然現れたコイン怪獣カネゴン。CVは福圓美里さん。「かいじゅうステップワンダバダ」という作品でもカネゴンを演じられており、ちょっととぼけた感じの子供っぽい雰囲気の声は素晴らしかったです。これでいて、キュアハッピーのような可愛かったりカッコいい声も出せるんだから凄いよなぁ…


 カネゴンはコインと間違えてメダルを飲み込んでしまい、その際にハルキとゼットさんの戦いの記憶をコインを通して感じ取り、その後ハルキがゼットさんの話をするたびに、メダルたちが返ってくることに。カネゴン曰く、ウルトラメダルはハルキを信頼しており、帰りたがっているとのこと。
 レッドキングの一件があったために、グルジオライデンを前にしてもトドメを刺せなかったハルキ。カネゴンが「ぼくもウルトラマンになって怪獣をどんどんやっつけたい!すごく面白そう」と話した際には、「そんな単純なことじゃないよ!」と怪獣と戦う理由、怪獣たちにも暴れてしまう理由がある、無闇に倒したいわけじゃないと心境を吐露。

 ウルトラメダルたちはハルキの迷いが間違っていることではなく、正しい迷いだと言ってくれているような気がしました。逆に、レッドキングが親子だと知って尚容赦なく攻撃するような人物であったのならば、ウルトラメダルはもちろんのことゼットさんの信頼も失っていたのかもしれません。突然目の前に現れたカネゴンに対しても優しく真摯に接し、自らの貯金を差し出したり体調を気遣ったりと優しいハルキだからこそ、ウルトラメダルたちも力を貸してくれているのでしょう。
 それを意識してかどうか分かりませんが、玩具のゼットライザーにカブラギ(セレブロ)のアクセスカードとウルトラマンのメダルをスキャンしても、変身出来ません。それは即ち、カブラギ(セレブロ)が力を貸すに相応しくない人物だからなのかなと。ウルトラメダルを単なる道具ではなく、ウルトラマンの力や思いそのものだという風な描写をしてくれたのは嬉しかったですね。
 …まぁ、TDGメダルがどうやって帰ってきたか、やや気になるところではありますが(汗。くしゃみで出てきたはずだから…

 
 ラスト、ゼットさんもハルキの悩みを理解し「一つになってるのに、分からないこともあるもんです…難しい問題です…だから、俺も考えるよ、一緒に。ウルトラマンにとっても、大事なことだと思うんです」と言ってくれました。ここ、「俺にとっても」じゃなくて「ウルトラマンにとっても」大事なことだと認識しているのが凄く良いですね。ゼットさんに限らず、ウルトラマン全員にとって重要な問題ですから。
 どんな状況においても使える簡単な解決策があるわけでもなく、時には已むを得ず怪獣を倒さざるを得ない場合だってある。でも、そこで考えるのを諦めてはいけない。先輩たちも常に向き合い続けているであろう問題にゼットさんもハルキを通して直面することとなり、それがひいては彼を3分の1人前から、2分の1、遂には1人前のウルトラマンへと成長させるきっかけになるのかもしれませんね。
 コスモスやXの世界のように、怪獣との共存共栄の地盤が出来ていないハルキたちの地球。2人がどのような答えを出すのか、とても楽しみです。

 ウルトラメダルたちが信頼してくれていること、1人ではなく2人で考えるようになったためか、お腹が鳴ってしまったことに笑うハルキに若干心の余裕が見えたところで締め…るかと思いきや、ゼットさんの予想外のツッコミが入ることに。ウルトラマンがお腹鳴ったことってあるんですかね…カラータイマーはちょいちょい鳴ってますけど、あれもエネルギー切れだと考えれば、空腹の音に近いものがあるのでは…


 主にハルキとカネゴンのやり取りでしたが、一方でヘビクラ隊長が感慨深げにキングジョーSCを見つめて「もっと頑張ってもらわないとな」と言いつつ、カブラギが持っていたウルトラメダル製造法の紙を握りつぶしたり、おめかししてどこかへ出かけるヨウコ先輩、ハルキのイメージではマッドサイエンティストと化していたものの、実際にはグルジオライデンにまつわる重要なことを話していたような気がするユカも描写されていました。
 聞き取れた範囲だとグルジオライデンが合成された怪獣で、かつメスであるとのこと。となると、今後つがいとなるグルジオなんたらが出て来る可能性もあるってことですかね…加えて生物兵器に雌雄の特性を持たせるってことは、侵略している最中に個体を増やす生物兵器ってこと…?

 ヘビクラ隊長はカブラギの企みを警戒して「もっと頑張ってもらわないとな」とストレイジの面々に向けて言っているのか、はたまたストレイジがもっと強くなるためにカブラギに「もっと頑張ってもらわないとな」とウルトラメダルなり怪獣メダルを使った破壊活動を求めているのか…前者だとは思いますが。
 にしても、カブラギ(セレブロ)は思っていた以上に出番がありませんね。いや、毎回ラストに出てきて「怪獣は倒されたが、実験データは回収できた」とか不穏なフラグ立てまくられても嫌なんですけど。前のトレギアがやり過ぎていた気もしますが、かといって出番が無ければ無いで、一体どこで何をしているのかと疑問が尽きませんし…

 ともあれ、次回は四次元怪獣ブルトン再び!で、バコさんは何故マグロネタを…今の子供に絶対伝わらないだろ…という私も予告しか見たこと無いですが(汗。
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ウルトラマンZ 第12話「叫ぶ命」

2020-09-12 11:01:03 | ウルトラマンZ
ウルトラマンZ 第12話「叫ぶ命」

 突如地底から出現した爆撃雷獣グルジオライデンの前に、成すすべなく窮地に追い込まれたセブンガーとウインダム。ハルキはウルトラマンゼットに変身するも、ゼスティウム光線を放つ直前、脳裏にレッドキング親子がよぎってしまい、グルジオライデンに逃げられてしまった。
 基地に戻ったハルキたちに告げられるグルジオライデンの出自。それを知ったうえで下される命令。果たしてハルキはグルジオライデンと戦えるのか…

感想
 気づけばウルトラマンZも折り返し地点となった第12話は強敵グルジオライデンとの死闘、ハルキの迷い、ヨウコの覚悟が描かれていました。

 前回のレッドキング親子の一件はハルキの心に相当な衝撃を与えており、グルジオライデンの命の叫びを聞いてしまったハルキは、その攻撃の手を二度も止めてしまうことに。怪獣と戦えないわけではなく、命を奪う瞬間に躊躇いが生じてしまう様子でしたね。

 ガンマフューチャーはM78流竜巻閃光斬で、アルファエッジで上手いこと間を取りながらグルジオライデン相手に善戦していたものの、ゼスティウム光線を放つ手が止まってしまう。特に2回目は、グルジオライデンの目元がまるで涙を流しているように見えたのが、猶更辛かったのでしょう。カラータイマーの点滅のみならず、遂にはゼットさんのオリジナルの姿にまで戻ってしまう羽目に。ハルキたちと同じくらいのサイズに縮小化しても戦える時間はほんのわずか。ならば巨大化している状態では、巨大化を保つので精いっぱいで全く身動きが取れないのかな。加えてハルキと心が離れてしまっているが故に、一歩たりとも動くことが出来ない…と、かつてないほどの危機に陥ることに。

 ここで活躍したのがヨウコ先輩&キングジョーストレイジカスタム!それ以前にもセパレートモードでの怪獣の誘導と移送、タンクモードでの迎撃、そしてロボットモードでの応戦とカッコいいところを見せてくれていました。おもちゃの説明を見た時「怪獣を移送する仕組みは、怪獣の細胞とかを回収しているストレイジならではの機能だなー」と思ってましたが、怪獣を市街地から遠ざけるという役目も果たすとは驚きです。
 動けないゼットさんの盾になるように立ちはだかるヨウコ先輩を見た一同は心配する声を挙げていましたが、キングジョーならではの仕組みを活用しての攻撃を披露!キングジョー自身がやるならともかく、あれを人間の反射神経でやるとなると、なかなかにヒヤヒヤもんですね…
 その一部始終を見届けたヘビクラ隊長はこっそりと悪い笑みを浮かべていましたが、あれは「人間って面白…」的な笑みなのか、はたまた「ヨウコは決断したが、ハルキ、お前はどうする」的な笑みなのか…


 出撃前に怪獣の命を奪うことに迷いを覚えるハルキに対して「卵が孵化して、餌を求めた子供が街に出たら?」「今この世界に怪獣の居場所はない。可哀想だけど。だからこそ、誰かに押し付けちゃいけない。ちゃんと背負いたいんだ、命を奪う責任を」
と優しく諭しつつ、命を奪う責任を背負う覚悟を告げていたヨウコ先輩。ゼットさんに憧れている描写も多い彼女ですが、一方でこうして「先輩」としてハルキを導いてくれている素敵な先輩なのが好印象です。
 今回もその覚悟を表すためか、グルジオライデンにトドメを刺す際にヨウコ先輩の顔や手元を映したのが良いですね。トドメを刺したのは「キングジョーストレイジカスタム」でしたが、その決断を下したのは「ナカジマヨウコ」であるということを印象づける良いシーンです。
 ゼットさんに頼りきりではなく、自分たちの力で地球を守るべく強くなろうと、強くあろうとしているのがまた良い…

 命を奪う覚悟を抱いているヨウコ先輩の一方、ハルキにはその覚悟が出来ていない。「本当に怪獣を倒すことが平和を守ることなんすか」という迷いは消えない。「あの2体のレッドキングだって卵を守ろうとしただけです!ライデンも!誰かに改造されて…」とヨウコ先輩に問いかけるハルキの悲哀の入り混じった声が凄く心に響きました。
 ヨウコ先輩の言葉や、一人でも多くの人を助けるために飛び出していった父の背中を思い出して復活したかに見えましたが、それでも怪獣たちの命の叫びを聞いてしまったハルキには後一歩が踏み出せない。優しいだけでは誰かを守ることも出来ず、時には拳も必要。今回はヨウコ先輩とキングジョーストレイジカスタムのおかげで事なきを得ましたが、迷っているうちに、優しいが故に守りたいものを守れなかったら更に後悔することになるでしょう。

 
 そして今回ハルキを精神的にも戸惑わせた爆撃雷獣グルジオライデンですが、何と彼こそがセブンガーやウインダムといったストレイジのロボットを生み出すきっかけになった存在とのこと。10年前に地球に落下して以降休眠状態だったグルジオライデンが突然暴れだしたのも、デビルスプリンターの影響でしょうか。
 ガンマフューチャーのバリアを破る、エネルギー補給のためにウインダムを喰らうというなかなかにショッキングな映像を見せたグルジオライデンですが、出自から考えてみれば被害者にも思えます。何者かによって生物兵器に改造され、地球に落下して以降は寝ている間にあれこれ調べられて、起きたら抹殺される…では、あまりにも悲しすぎます。空に向かって吠えていたのは、故郷に帰りたがっていたのかな…などと考えだすとキリが無く、ハルキがトドメを刺せない理由もよく分かります。


 しかしいつまでも戦えないままでは、いつ大事な者を失うか分からない。果たしてハルキは再びゼットさんと気持ちを一つにして戦えるのか!
 次回緊迫の第13話は…は?カネゴン!?大体このあたりの話数で、マガオロチなどの強敵との戦いで一区切りといった印象でしたが、もしかして今回のグルジオライデン戦がそれらに相当する話なんですかね?
 ここからの流れで噂のパワーアップ形態がどのように出て来るのかも気になりますが、そもそもあのカネゴンはどこから出てきたのか。ウルトラQではコイン大好きな少年が繭に飲み込まれて変身した姿でしたが…


 ボイスドラマ第12回はロボットトーク。味方となれば豊富な武器や鉄壁の防御力が頼もしいが、その分敵となると恐ろしいロボットたち。ゼロの「(キングジョーについては)今でこそ攻略法も確立されてきて、それなりに対処できるようになってきたけど、当時はそれはもう脅威だったらしいぜ」という発言は、時代の流れを感じさせてくれる印象的なものでした。
 先輩ウルトラマンたちの活躍があってこそ、かつての強敵であるゼットンやキングジョー、バードンといった相手と後輩たちは互角以上に戦えているんだなーと改めて感じます。そういえば「帰ってきたウルトラマン」最終回ではゼットンに対して初代ウルトラマンが警告したからこそ、帰ってきたウルトラマンがゼットン対策の技を繰り出せたわけですし、勝っても負けても、その経験は後に役立つんだなと。
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ウルトラマンZ 第11話「守るべきもの」

2020-09-05 11:02:21 | ウルトラマンZ
ウルトラマンZ 第11話「守るべきもの」

 父の命日に実家のある深間市に帰っていたハルキ。その束の間の休息を破るように、深間市の採石場にレッドキングが出現した。 
 ストレイジの基地から完成したばかりのキングジョーストレイジカスタムが発進する一方、ハルキはかつてギーストロンから一人でも多くの人を逃がそうと奮闘した父のように、今度はゼットと共に人々を守ろうとするが…

感想
 さて今回はキングジョーストレイジカスタムの華々しいデビュー戦!…になるかと思いきやシリアスな雰囲気に包まれ、EDが染み入る第11話でした。

 ハルキの父親はかつて凶猛怪獣ギーストロンが出現した際、ハルキと母親を先に逃がし、自身は1人でも多くの怪獣を救おうと行動した勇敢な人物だったようですが、既に故人。恐らくはギーストロンの被害に巻き込まれたのでしょう。
 この時父から「お母さんを守れ」と言われたこと、そして父を亡くしたことがきっかけで、ハルキはもっと強くなるために武術の道を歩み、そしてストレイジへの入隊を決意したのかもしれません。冒頭、ハルキと父親がキャッチボールをしている姿が描かれていましたが、それまでは普通の野球少年だったりしたのかな。

 仮にギーストロンにより父を亡くしていたとしたら、怪獣は父の命を奪った仇であり、トラウマにもなりかねない存在だと思います。しかし今のハルキは怪獣に一切臆さず立ち向かっていますし、1話でゴメスが迫っているにも関わらず子犬を助けようと行動した様を見ると、怪獣への恐怖以上に父の「守る」という教えが心に残っているのだろうなと感じました。

 故にハルキの戦いは「怪獣が憎いから倒す」のではなく「誰かを守る」ための戦いであったはずです。が、今回現れた2頭のレッドキング(A・B)は、ただただ卵を守ろうとしていたことが戦いの最中に発覚。恐らく工事による爆破に驚いて、自分の住処を荒らされたと勘違いしてしまったのでしょう。レッドキングたちもハルキと同じく「守るために戦っていた」ということが、ハルキの胸に深く突き刺さってしまうこととなりました。
 ハルキにしてみれば、あのレッドキングを倒したことは、自分の父親を倒したのに等しい行為でしょう。かろうじてレッドキングBだけは守ることが出来たものの、それで心の整理がつくはずもなく…
 怪獣だからという理由だけで倒していいはずはない。しかし倒さなければ人間の暮らしが脅かされる。相手の事情を考慮したり、迷っている間に命が消えていく。そこを割り切るかどうかも難しい問題ですよね…加えてハルキはレッドキングAに父親を重ねてしまっているのが…
 また、普段は変身中のハルキを映すのはあんまり好きじゃないんですけど、今回はハルキの動揺や焦りが見て取れたので良かったなと。まだ余裕そうだったカラータイマーが急に点滅するのは、2人が本当に一心同体なんだなと感じる場面でもありました。

 そんなゼット…もといハルキがキングジョーストレイジカスタムの攻撃からレッドキングBを守る様子を見ていたヘビクラ隊長は「あぁ…ありゃもたねぇな」と呟いていました。
 隊長であればこそ、ハルキの入隊理由や父を亡くした過去は把握しているでしょうから、ゼット=ハルキがレッドキングを守った理由をいち早く察したが故の「ありゃ(ハルキの精神が)もたねぇな」だったのかなと。近くにいるユカには「(キングジョーが)もたねぇな」に聞こえるあたり、上手い言い回しです。

 今回レッドキングBは卵と共に姿を消しましたが、ヘビクラ隊長が言うように、次現われた時に人間を襲わないとは限らない。それこそ、怪獣から人々を守るために強くなろうと決意したハルキのように、今度は卵から生まれたレッドキングの子供が、レッドキングBを守るために強くなろうとしてもおかしくはないと思います。穴の奥に消えていったレッドキングの鋭い眼光は、人間やウルトラマンを許したわけではないという意思の表れだったようにも感じました。

 ハルキの父がハルキや母を守ろうとしたように、ハルキは人々を、ヨーコはゼットを、レッドキングは子供を守ろうとした。誰もが誰かを守るために戦い、そして傷ついた。事情が分かれば争う必要など全く無かった今回の一件。キングジョーストレイジカスタムのデビュー戦は苦い結果に終わり、ハルキの心にも深い棘が突き刺さることとなりました。
 ここでOPの「傷つき倒れても構わない、強く、優しく」やEDの「守るものが今抱きしめた腕から零れないように戦うのさ」「何を背負い歩いて、涙を流すの」などの歌詞がより深い意味を持ってきました。傷つき倒れても、子供を守ろうとした怪獣を倒してしまったという消えない事実をも背負いこみ、それでも守るべきものが何かを見据え、戦い続けることが出来るのか。

 
 そんなシリアスムードに包まれた第11話ですが、特撮シーンにも見ごたえがある分、より一層レッドキングの結末の哀しさが増します。
 街に出現したレッドキングAに対してはベータスマッシュのパワーとアルファエッジの技で対抗。投げたり切ったりと、こちらは初代および二代目レッドキングの倒し方を彷彿とさせます。アルファエッジの猛攻、良かったなぁ…
 続いて出現したレッドキングBは、ウルトラマンマックス以降よく見るようになったレッドキングとは異なり、三代目に近い印象を受けるレッドキングでした。ギャラクシーファイトでリブットが戦っていたレッドキングもよく見ると今回出たレッドキングAとBに似ている…?ともあれ、こちらの相手はキングジョーストレイジカスタムが主に相手取ったわけですが、ウインダムの操縦感覚とはまるで異なるために悪戦苦闘。性能が良すぎるが故のじゃじゃ馬っぷりを発揮し、ヨーコですらまともに扱えていませんでした。てっきりレッドキング相手ならゼットとキングジョーストレイジカスタムで余裕だろうと思っていたら、こういう罠が潜んでいたとは…
 
 また、個人的に特に印象に残ったのはレッドキングBに対して首を振るシーンです。あの何ともいえない悲しげな、申し訳なさそうな素振りがハルキの心情を表していて凄く心に残りました。


 次回はグルジオライデン登場。迷っている暇など無さそうな相手ですが、果たして!
 …あ、ボイスドラマ第11回はセブン大大師匠とレオ大師匠を含めたセブン一門の話。本編がシリアスな分、こっちは笑えます。いや、笑えない話もあるんですけど、笑えます(笑。そういえばゼロとアストラってどういう関係なんですかね…?
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ウルトラマンZ 特別編「特空機シークレットファイル」

2020-08-29 10:26:36 | ウルトラマンZ
ウルトラマンZ 特別編「特空機シークレットファイル」

 今回は本編をお休みして、これまでのゼットさんと特空機セブンガーとウインダムの活躍を振り返りつつ、過去に登場したロボットにも触れる「特空機シークレットファイル」が放送されることとなりました。
 冒頭ではダークゼットライザーを手にしたジャグラーも映っていましたが、ナレーションがゼットさんということもあってか、本編中でそちらに触れることはありませんでした。また、カブラギ(セレブロ)に関しても現状ゼットさんは把握していないため出番なし。リクくん先輩や師匠との共闘にも触れられておらず、あくまでも「ゼットさんと特空機」の活躍を描いたものになります。

 最初にアルファエッジ、ベータスマッシュ、ガンマフューチャーの活躍を、続いてセブンガーとウインダムの活躍が紹介されたわけですが、既にエリマキテレスドンに若干の懐かしさを感じているのは何故でしょう(苦笑。
 その後は本当に懐かしい、ゼロ初登場となった映画「ウルトラ銀河伝説」における、カプセル怪獣としてのウインダム(とミクラス、アギラ)の活躍に始まり、「ベリアル銀河帝国」におけるリクくん先輩に似ているナオ少年とジャンボットの活躍、「ウルトラゼロファイト」におけるジャンボット&ジャンナインの活躍が紹介されていました。
 「銀河伝説」は「個性あふれる怪獣たちが瞬く間にやられていくの好きじゃない」という理由から苦手な作品だったなぁ…と。あれ以来見ていないので、今見たらどういう感想を抱くかは分かりませんが。

 また、ゼットさんを苦しめたキングジョーの活躍としては、「ウルトラマンギンガS」からギンガストリウムVSキングジョーカスタム(SD)が取り上げられることに。ギンガSは色々あって1話で切った作品でしたが、最近YouTubeで配信された「ガンQの涙」は見ました。あれはギンガというよりもウルトラゾーン感が漂う作品でした…
 
 そんな感じで前半は「ウルトラマンZ」、後半はゼロ登場以降の作品におけるウインダムやロボットたちの活躍を紹介し、どんなロボットも乗り手次第で善にも悪にもなるということ、強い力を使うには強い心が必要という、今後キングジョーストレイジカスタムを運用していくストレイジにとっても大事な精神が示されたところでシークレットファイルは終わり。
 
 良くも悪くも「総集編」といった感じで、ゼットさんの日本語も作品や活躍を紹介するという都合からか、はたまた日本語に多少慣れたからか、そんなに違和感なく聴けたなーと。後半の過去作品における活躍紹介は、もっと幅を広げても良かったんじゃないかなーと。なんならセブンガー、ウインダム、キングジョー、ジャン兄弟に絞るとか。映像の都合等もあるかもしれませんが、レオに登場した時のセブンガーも紹介して欲しかったですね。
 特にキングジョーは昭和セブンに始まり平成セブンにも出てきて、ギンガS以外にも様々な活躍の場があったと思うので、今後ストレイジの戦力となる存在が如何に強敵であったかを示してくれても良かったかなと。ゼットさんを苦戦させたという事実だけで、視聴者にキングジョーの強さは十分に伝わっているから、そこまで幅を広げて紹介する必要は無い…のかな。


 ここまで毎回面白い「ウルトラマンZ」ですが、リクくん先輩との共闘、師匠の登場、やりたい放題ガンマフューチャーのインパクトが強すぎて、正直キングジョーとバロッサ星人回で落ち着いてしまった感じが少なからずあるのも事実でして…次回はキングジョーストレイジカスタムも登場するとのことで、1クールの締めと2クール目に向かってどんどん盛り上がっていくと良いですね。
 次回は「守るべきもの」。
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ウルトラマンZ 第10話「宇宙海賊登場!」

2020-08-22 10:28:01 | ウルトラマンZ
ウルトラマンZ 第10話「宇宙海賊登場!」

 キングジョーを取り返すべく、宇宙海賊バロッサ星人がストレイジの基地内に潜入してきた。人間を操り惑わすバロッサ星人を相手に迂闊に手が出せないハルキたちは、果たして仲間を、基地を守り抜くことが出来るのか…

感想
 「ウルトラマンジャック」のロゴに強烈な違和感を覚えた第10話。

 さて今回は宇宙海賊バロッサ星人が登場!様々な宇宙人の武器やメカを奪い取る手癖の悪さを表してか、手を使って人間を操ったり、ゼットさんを混乱させたりしていたバロッサ星人。「下等生物の言語は使わない」とのことでわざわざ人間を介して会話していましたが、戦いにおいて「抜けない…」と口走っていたところを見ると、言語自体は習得、もしくは人間から「奪った」感じでしょうか。
 ヨーコを操って「私がどうなってもいいの!?」とユカを脅す様はまさしく外道。命がけでペギラと戦い、自身の心配よりもバロッサ星人の追跡を優先させたヨーコが言うセリフとは思えませんから、恐らくバロッサ星人が言わせたのでしょう。

 行動時にはサータンの毛を用いた透明マントを、戦闘時には様々な武器を用いてはいたものの、結局本来の使い手ではないためにゼットさん・ガンマフューチャーにはあっさりとあしらわれていました。ゼットさんもペースを乱されたり混乱させられていなければ、割とあっさり倒せたっぽいですね。強いというよりは面倒くさい宇宙人といった印象。にしても令和の時代に「サータン」の名前を聞くことになるとは思いもしませんでした。

 終盤はマグマサーベルと思しき武器を用いてはいたものの、ヨーコから受け取った新たなウルトラメダル、ジャック、ゾフィー、そして「father of ultra」のメダルにより「M78流・竜巻閃光斬」を発動し、ゼットライザーから光剣が出現!ゼットライザーの展開時の形状が弓っぽかったので、その内矢とか撃つんじゃないかとは思ってましたが、光剣が出現するとは!竜巻で動きを封じてからの巨大光輪で切断!あの形状の光輪は「八つ裂き光輪」を彷彿とさせますが、その名に相応しい滅多切りっぷりでした。

 序盤の大物っぷりから一転、後半の手段を選ばない小物っぷりの落差が激しかったバロッサ星人。ですが彼にはまだ弟がいる…あの数で攻め込まれたらさすがに…しかもあの弟たちからも増えるとなると…よし、マックス先輩呼んで来よう!多分あれくらいに分身出来るか、マクシウムソード増やして何とかしてくれるから!(笑。
 そんなバロッサ星人について、ボイスドラマ第10回でも触れられています。前回のネタ多めだったジャンナイン回に比べると、割と本編とリンクしている感じの話でした。恐らくこの時にバロッサ星人の生態についても教えてもらったんでしょうね。何だかんだでゼットさんのことを気に入っているっぽいゼロとそんなゼロに振り回されるゼットさんが微笑ましい第10回でした。


 また、今回は整備班の面々も漢を見せてくれましたね。バコさんのみならず、他の皆さんもギリギリまでキングジョーの再起動を止めようと奮闘している様が印象的でした。
 そしてユカを助けるためにヘビクラ隊長もトゲトゲ星人…もといジャグラスジャグラーとして活躍。本人としては敵か味方かはっきりさせないまま退場していったようですが、当のユカからは「解剖したい」と妙な憧れを抱かれることに。ジャグラーといえばガイさんにつきまとっているイメージが強かったですが、そんなジャグラーが今度はつきまとわれる側になるというのは何とも…(笑。
 にしても、ジャグラーは何がどうして盆栽の手入れに凝っていたんですかね…かつて「ウルトラマンマックス」でも長官が盆栽の手入れをしていて、物音にびっくりして失敗してしまうというシーンがありましたが、それのオマージュでしょうか。

 新たなメダルの入手に、キングジョーの入手と改修と、どんどんパワーアップしていくゼットさんとストレイジ。しかしバコさんが危惧したように、キングジョーの技術はまだ人間の手に余るものかもしれない。使い方によってはゼットさんさえ苦しめるほどの戦力になることは実証済みですから、間違いの無いよう取り扱って欲しいところですが、果たして…


 次回は特別編・特空機シークレットファイル。本家本元ウインダムの活躍も紹介されるっぽいですね。
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