ひびレビ

特撮・アニメの感想や、日々のことを書いてます。
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「ハクメイとミコチ」第13巻を読んで

2025-01-23 07:45:11 | 本・音楽
 毎年この時期は「ハクメイとミコチ」の新刊が楽しみです。というわけで「ハクメイとミコチ」第13巻を読みました。

 今回はコンジュの部屋での賑やかな一晩を描いた第99話「窮屈な夜」から、珍しくイワシが建築以外にも興味を抱く第107話・第108話「牛の大きさ」前後編まで収録されています。目次にはジャダに髪を整えてもらったであろうキャラクターたちがいるのですが……ツインテールのセン、可愛すぎでは?

 今巻で第100話という大台に乗ったわけですが、第100話はカーネリアンから急遽劇団員の髪を仕立てて欲しいと依頼を受けたジャダが、様々な要望に頭を悩ませつつもどこか楽し気に髪を整える「美容師と劇団員」となっています。正直温泉の時みたいな大盛り上がりを見せるのかと思いきや、ハクメイもミコチも出てこない意外な話ではありましたが、ハクメイとミコチが出てこなくても十二分に話が展開できるほどに、魅力的なキャラクターたちがいるということの表れでもあると感じました。初登場時はカーネリアンを避けていたジャダが、今となっては……と、ラストシーンからも関係性の変化が読み取れる、良い話でしたね。

 個人的なお気に入りは、まずは第102話「司書と青空図書館」。司書のキアンさんが仲間と共に年に一度の青空図書館を開催するお話。思いがけないトラブルや子供への配慮等で忙しなくしつつも、本を愛する人たちと楽し気に交流するキアンさんたちが描かれています。司書といえばキアンさんともう一人(一匹)の方の出番が多めですが、他の方々は今回が初めましてでしょうか?読み直しても映っていなかったような……猫のタマキリくん、まるまるとした顔と垂れた耳と笑顔が可愛くて好き。主役回ください。
 で、キアンさんが登場するということはもちろん……キアンさんの隣に立つ司書さんの表情が良い味を出していました。(笑。
 また、ちょっと意外だったのは、講演会に読んだ先生の著書について。様々な種族が共に暮らすこの世界において、ああいった本を書くにあたってはどのような点に気をつけているのか?万人向けと特定の種族向けがあるのか?などと、これまで本作で見られなかった要素なので少々気になって考えてしまいました。

 続いては第103話「水甕と姉弟」。蜂蜜館の最古参の一人で、バー「いかさまハルツ」を営むシュンカさんと、同じく最古参の一人・旋毛丸のお話。第6巻に収録されている第41話「夜更けのバー」などでは余裕のある大人の雰囲気を漂わせ、みんなにとっては頭が上がらない存在のシュンカさん。そんな彼女が実は旋毛丸とは幼馴染的な関係にあるようで。これまでのシュンカさんとは一味違った、ちょっと生意気な弟に接する可愛いお姉ちゃんなシュンカさんが見られます。
 また、旋毛丸がイケメンなのは相変わらずですが、シュンカさんから空き瓶を運ぶように言われた時の行動がね!もうね!彼女のバカ力を知ったうえでのあの行動!カッコよすぎるでしょ……シュンカさんに、あの鱗がジャラジャラ鳴るコートを着た旋毛丸を見せたらどんなことを言うのか聞いてみたい……と思いましたが、第9巻に収録されている第66話で見てはいるのか……どんな会話があったんだろうなぁ。

 そして第107話・第108話「牛の大きさ」前後編!会長からもらった新聞に牛による被害が掲載されていたことから、牛に興味を持ったイワシ。そこで一瞬とはいえ牛を見たことがあるハクメイが、ミコチを伴って三人で牛のような廃墟を見に行くのが前編。そこから望遠鏡で牛が見えると噂されている場所に行くのが後編となっています。
 第9巻に収録されている第73話「大きな集会」ではカテン(ハクビシン)やスズミさん(ヨーロッパアナグマ)といった大きな種族たちの周回にハクメイとミコチがお呼ばれしたことがありましたが、今回話題に挙がった牛はそれ以上の大きさ。新聞や本で調べるだけでは分からない、未知の存在に興味津々のイワシが可愛らしく、第107話のラストシーンなんか、もうね……あんなん見せられたら、そりゃ第108話の流れになりますわと。
 こういったスケールの大きなものを見た時に圧倒される感覚は私にも覚えがあります。遠近感が狂うと言いますか、普段見ている「大きなもの」が、「更に大きなもの」の中にポツンとあることに物凄い違和感を覚えると言いますか。とにかくそのスケールに圧倒されると共に、妙な感動を覚えるんですよね。

 で、第108話では噂の場所へと赴くのですが、ここでトラブル発生。イワシにとっては一大事なのですが、申し訳ないことに個人的にこのトラブルは嬉しかったです。だって、ああいったトラブルが発生するってことは、次以降でトレモさんの出番があるかもしれないじゃないですか!(笑。ミコチとトレモさんが一緒になって繕う姿とか見てみたいなぁ……なんなら作者ご本人様遂に!みたいな展開とか、ないかなぁ。

 
 といった感じで、今回も関係性の進展や新たな一面が見られてとても楽しかったです。紹介した以外の話ももちろん楽しく読ませていただきました。第101話「思い出せない店」のラスト、良いよね……寂しさと懐かしさが入り混じったあの感じ、まさに「思い出せない店」って感じで凄く好き……
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「クッキングパパ」の記憶

2025-01-15 07:37:44 | 本・音楽
 漫画「クッキングパパ」が今年で連載40周年を迎えるとのこと。

 今まで話題にしたことは無かったかもしれませんが、「クッキングパパ」は原作20巻ぐらいまでが実家にあったので時折読んでいました。今にして思うと……荒岩主任(当時)の同僚の夢子さん、妻子持ちの主任に惚れるという、危ない橋を渡りかけていたんだなと、この年になって気づかされました(汗。
 最後に読んでからもう随分と時間が経ちますが、そんな私でも「はっはー」と笑って場を和ませるメガネさん、愛されキャラの田中、可愛いさなえちゃん、唇が印象的なみつぐくん、イタリア人のティート、主任そっくりのお母さんなどなど、朧気でも思い出せるくらいには個性豊かで魅力的なキャラクターたちが揃っていたんだなぁと、改めてそのキャラクターの魅力に気づかされます。

 また、自分で作ったことこそありませんが、印象に残っている料理が「具材がまるごと入ったカレー」です。カレーといえば細かく刻んだ人参やじゃがいもが入っている……そんな思い込みを真正面から砕いてくれた、人参やじゃがいもがまるごとゴロっと入ったカレーは、子供心に強烈に焼き付いた料理でした。
 あと、さなえちゃんがめっちゃ良い笑顔で食べている料理とか、ティートと一緒に作ったスパゲッティ?パスタ?とか、荒岩主任が学生時代に作ってた料理……詳しくは思い出せませんが、魅力的な料理の数々があったように記憶しています。

 
 一方アニメは初回放送が1992年!こちらは漫画と違い殆ど記憶にありません。かろうじて思い出せるのが「荒岩親子が風呂に入っていたシーン」という、我ながら「何でそこ?」と思ってしまうシーンです(苦笑。最後に見たのがそのシーンだったとか……?
 で、実際アニメってどんな感じなの?と、第1話と第2話を見てみたところ……え!?1話でさなえちゃんとのお別れ回!?主任の母ちゃん来訪!?虹子さんが過労で倒れる話!?……私の覚えているクッキングパパって「職場では料理が出来ることを隠している」的な感じだったので、てっきりそういう描写多めなのかなと思いきや、意外な話が最初に来ていたなーと。まことや虹子さんに何かあれば一目散に駆けつけて、手際よく料理を作り、それでいてきっちり仕事もこなし、部下へのフォローも忘れない頼れる上司!ってのを伝えたかったんですかね?。
 あと、荒岩主任のCVが玄田哲章さんで、主任のお母さんのCVがくじらさんという、納得の配役でした(笑。

 そんなこんなで久々に原作が読みたくなっている今日この頃。ちなみに最新刊は何巻なので……えーと、今度172巻が出ると……え?私が読んだのって全体の8分の1にも満たないのか……今どうなってるのか気にはなるけども、まずは20巻前後、およそ35年ぐらい前の話から読み直さないといけませんね(笑。
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「その着せ替え人形は恋をする」第14巻を読んで

2024-11-27 07:59:31 | 本・音楽
 「その着せ替え人形は恋をする」第14巻を読みました。若干のネタバレを含みます。

 原作者すらも巻き込んだ盛り上がりを見せた海夢ちゃんのハニエルコス。一方で渦中の二人、海夢ちゃんと五条くんは静かにぎくしゃくしたまま……という、不安な終わり方をした前巻。五条くんの感情については塗りつぶされてはいたものの、ある程度推測できるものではありました。
 加えて前述の盛り上がりの影響で、海夢ちゃんと五条くんの距離が物理的にも離れてしまうのでは、という不安もあったために、どうなるんだろうと緊張しながらページをめくっていましたが……ありがとう「着せ恋」。大好きです。あんなん笑うしかありません。最高です。海夢ちゃんの一挙手一投足、一言一句から感情が溢れ出ていました。すげぇよ「着せ恋」……


 さて、14巻では五条くんがたびたびお世話になっているお店の店員さん・宇佐美さんの話も少しだけですが描かれています。宇佐美さんが進みたかった道、父親に言われた言葉、宇佐美さんの後悔……会話自体は短いものの、じんわりと心に染み入り、優しく背中を押してくれるエピソードでした。

 そして、個人的にラスボス、最後の盛り上がりに登場するんだろうなと予想していた人物が登場。
 改めてその人物について振り返ると、「気持ち悪い」から「大嫌い」に繋がるのも違和感がありますし、突き放された側ではなく突き放した側が泣いていたのは何故かなど、短いセリフや表情からでも色々思いを巡らせることは出来たんだなと感じさせられました。
 6巻では同じく「気持ち悪い」と言われた過去を持つあまねさんの話が描かれていましたが、あの時も元カノから「気持ち悪い」とは言われたものの「嫌い」という感情には繋がっておらず、表情もまるで違っています。そして、決めつけや思い込みにより視野が狭まり、気づけることにも気づけないとは宇佐美さんの談。今回登場した人物とのやり取りに、宇佐美さんの過去を絡めて来たのも、6巻のやり取りを思い出すと自然な流れでした。

 もしもコスプレ衣装を作っていなかったら、あまねさんや宇佐美さんに出会うこともなく、気づけることにも気づけないまま、あの人物ともぎくしゃくしたままだったでしょう。色んな事をやって、色んなものを見れば、いつか必ず身になる。おじいちゃんの言葉がより一層重みを増した14巻でした。

 空気は変わったものの、ハニエルコスの盛り上がりは未だ衰え知らず。何やら新しい動きもありそうですが、果たしてどうなるのか。旭(あきら)さんとの出会いを思い返すと、勘違いパターンもあり得るよなぁ。だとしても物語がどう動くのか。ここから先も楽しみですね。


 ……しかし、今回の話を見ると、実写ドラマ1話のあのシーンに他の子を出したのはどうだったんだと思ってしまいますが……うーん。あ、実写ドラマは2話で止まってます。その内見ます。
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「レジェンド・オブ・モスラ」を買った話

2024-10-22 07:56:15 | 本・音楽
 先日「レジェンド・オブ・モスラ」という本を買いまして。
 その名のとおり怪獣モスラを特集した本であり、モスラが登場した作品のポスターや場面写、スチール写真、作品ごとのモスラをはじめとした怪獣の設定、作品解説、VSシリーズに登場された小高恵美さんへのインタビュー、ならびに平成モスラ2作品の監督を務められた米田さんへのインタビューなどが掲載されています。

 それこそ昔、ウルトラマンやゴジラシリーズを再び見始めた時はこういった特集本を買いあさっていましたが、今回久々に購入しました。
 というのも、平成モスラ三部作にも触れてくれていたから、ですね。私はVSシリーズ世代なので、「ゴジラVSキングギドラ」から「ゴジラVSスペースゴジラ」までは全て劇場に足を運んでいる……はずです。パンフレットあるし。とはいえ「ソフビを買ってもらった」「入場者特典をもらった」こと以外当時の記憶があまり無く。
 で、VSデストロイアが終わり、平成モスラ三部作が始まり、「モスラ2 海底の大決戦」「モスラ3 キングギドラ来襲」でした。ここら辺は物心ついていたこともあってか劇場に足を運んだことも、内容も覚えていたので、ある意味ではVSシリーズ以上に思い出深い作品です。以前「モスラ2」に触れた時は何故見に行ったのか覚えていないようでしたが、恐らく主人公の女の子を演じた満島ひかりさんが、当時「Folder」の一員として「ポンキッキーズ」に出演されていましたし、確か番組内で映画の主題歌を披露していた気がしますので、それがきっかけなんじゃないかと……子供ながらに主題歌の「NOW AND FOREVER」はめっちゃ好きだったなぁ。
 なお平成モスラ1作目の「モスラ」を見たのはだいぶ後の話です。

 てなわけで購入して読みまして。初めて見るスチール写真やら、南海の大決戦制作に至るまでの経緯、VSモスラは「極彩色の大決戦」というキャッチコピーもポスターイラストも完璧だよなぁ……と楽しく読んでいた一方、またも昔ウルトラマンの技を特集した本を読んでいた影響もあってか、平成モスラの技も全部見せてくれよ!とかアクアモスラはあるのに光速モードが無いじゃん!?とか、結構な写真で糸が見えるな……とか、色々と言いたいことが無くも無いのですが、概ね満足です。でっかい写真で最高にカッコいい鎧モスラが見られたのも嬉しかったですね。
 ただ、モスラ2の怪獣紹介に誤植があったのは残念でした。一体何をどうしたらダガーラの画像に「ヤマトタケル」の海神ムーバの画像が混ざるんだ……?最初に見た時は「え、こんなんいたっけ。ダガーラの幼体とか?」と思ってしまいました(苦笑。
 加えて同ページ内ではダガーラが放出する「ベーレム」についての紹介もあるのですが、そのページ内まるごと「ベレーム」と表記されています。劇中では「ベーレム」、本書の作品解説でも「ベーレム」表記なのですが、何故ここだけまるっと「ベレーム」表記なんだろうか……


 とまぁ、そんなこともありつつ、久々にモスラシリーズが見たくなった本でした……あの、ここまでモスラ良いよね!って書いておいてなんなんですけど、私、初代「モスラ」って見たことありましたっけ?……無い気がする……今晩見ます(苦笑。
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大事に、読む

2024-07-17 08:05:56 | 本・音楽
 先日帰省した際、久々に「ブラック・ジャック」を読み漁っていました。

 うちには新書版と文庫版の2種類ありまして。新書版の殆どは親戚が読んでいたものを譲り受けたもの、文庫版は私が読むようになってからチラホラと買っていたものですが、いずれも全巻揃っているわけではありません。
 後々300を超えるキャラクターを紹介した「BLACK JACK 300STARS’ Encyclopedia」や各話のダイジェストが掲載された「BLACK JACK ザ・コンプリート・ダイジェスト」本も購入したのですが、そこで初めて文庫版には収録されていない話があることに気づかされました。飛び飛びで買っていたため、「他の巻に収録されているのだろう」と思ったらまさかの……でした。

 例えば第41話「植物人間」。こちらは先ほど紹介した本のうち、前者の全作品リストによると新書版は後に別の話に差し替えられ、文庫版や手塚治虫漫画全集には未収録とのこと。20年以上前のリストなので、現在の収録状況は把握していません。当時は収録状況など全く気にせず読んでいたなぁ……
 他にも、これは以前も書いたかもしれませんが、新書版と文庫版とで表現が違う話もありました。その中で最も印象に残っているのが第19話「木の芽」です。体から木の芽が生えてくる弟に「○○○」と差別用語を用いた兄を、自身もそう呼ばれた経験があるブラック・ジャックが激しく叱責するシーンがあるのですが、これが文庫版だと差別用語の個所が「病人」に置き換わっています。やむを得ないこととは思いますが、軽々しくそのような言葉を口にしてはならない、言われた者の気持ちを考えなければならないという意図が全く伝わらないため、元の表現を残して欲しかったとも思ってしまいましたね。

 他にも文庫版未収録の話だとは気づかず、新書版で読んでいた話がチラホラと……今回改めて「ブラック・ジャック」という作品に改めて触れて、今となっては貴重なものを読んでいたんだなーと再認識していました。
 私は20年以上も前の夏に読んだのが初めてですが、それ以前から読まれていたため割とボロボロなものばかりですが、これからも大切に読んでいきたいと思います。

 ……ちなみに。親戚が「ブラック・ジャック」を持っていると知りつつもなかなか読み出せずにいたのは、表紙の「恐怖コミックス」が一因だと思います(苦笑。手術の描写が「恐怖」扱いだったんですかね?
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「アナゲ超特急 サザンクロス」を見て

2024-07-04 07:52:24 | 本・音楽
 磨伸映一郎先生の「アナゲ超特急」の続刊「アナゲ超特急 サザンクロス」を読みました。表紙の凡ちゃん可愛すぎでは?「氷室の天地」もそうですが、磨伸先生の描かれる眼鏡キャラはもちろんのこと、メカクレっ子も良いよね……八重歯も良いよね!


 さて、相も変わらず奇想天外、十人十色なアナログゲームが紹介されている本作ですが、収録されている最初の話「第15夜 そこに行けばどんな夢でもかなうというよ」の2ページ目で笑いが堪えきれませんでした(笑。アレ、学生時代に読んだきりのはずなのに覚えているから不思議。それだけ名作というか、オタク心にぶっ刺さる内容だったんだろうなぁと。
 
 この中でも特に印象に残ったのは「エレガンツ」。アナログゲームというと、その発想力に驚かされつつも、ルールが複雑なのでは?と少々身構えてしまう気持ちもあるため、少々ハードルが高く感じてしまうこともあります。ですが「エレガンツ」のルールは至ってシンプルで「山札を引く」。そこに「マナー」の要素を加えるという着眼点が素晴らしいですね。誰でも楽しめそうなゲームです。
 また、同話では「おじぎハンコ」と「そそぎ口使わず」といったマナーも挙げられていましたが、何そのマナー知らない……と思って調べてみたら……め、めんどくせぇーーー!!???こういうのを細々と指摘くる人にこそ、このゲームをやってもらいたい気がしないでもない。

 この他、これまたシンプルで楽しそうな「あいうえバトル」、アナログゲームに疎い私でも名前だけは知っている「枯山水」、タイトルが強すぎる「即身仏になろう!」なども紹介されています。
 そんな中で「QR衰弱」「ほしあつめ」は前刊で紹介されていた「渡辺」「渡部」「渡邊」など、様々な「わたなべ」さんの「なべ」の字で神経衰弱をする「渡る世間はナベばかり」を作られた中村誠さんの作品とのこと。身近なものをゲームに採用するセンスに脱帽です。
 更には「オールサイ藤ニッポン」という、「斎藤」「斉藤」「齋藤」など、様々な「さいとう」さんの「さい」の字で神経衰弱をするゲームの作者でもあると……真ん中が「弓」「了」のさいとうさんもいらっしゃるのは初めて知りました。このゲームをやればやるほど、わたなべさん、さいとうさんよりも苗字に詳しくなれそうですね(汗。

 そんなこんなで、今作も様々なアナログゲームを楽しませていただきました。興味はあるけどなかなかやる相手がね……あと「将太の寿司「あ・・・・」神経衰弱」は、とりあえず原作を読むところから始めないとなと思いました(笑。
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「その着せ替え人形は恋をする」第13巻を読んで

2024-05-30 08:18:05 | 本・音楽
 「その着せ替え人形は恋をする」第13巻を読みました。若干のネタバレを含みます。


 11巻から続いていた、漫画「天命」に登場する大天使ハニエルのコスプレ編は一区切り……でしょうか?
 これまで描かれていた「天命」原作者の人物像からして「こうなるんじゃないか」という予想は立てていました。立てていましたが、想像以上のものが返ってきました。
 撮影開始前は「衣装は素晴らしいが、表情が海夢ちゃん過ぎる」的な理由で不評を買ってしまうなどもあり得るのではないかと思っていたら……あんなんお出しされたら、そりゃああなるわと。アキラさん、初登場時のクールさの面影が全く見られないほどに感動していて可愛かったです。

 ただ、その一方で何やら五条くんの様子がおかしい。最初は「我がままに付き合わせてしまった後悔」かと思いましたが、その件は13巻の冒頭で決着がついているから多分違う。となると、思い浮かぶのは「独占欲」ぐらいでした。
 そもそも五条くんの夢は「頭師になること」(1巻より)で、幼い五条くんが語った夢は「お雛様作れるようになりたい」(3巻より)。もしかすると、五条くんが雛人形の練習に励んでいたのは「頭師として生計を立てる」ためではなく、ただただ単純に「奇麗なものを手元に置いておきたい」「自分だけのものにしたい」という独占欲に由来するものだったのではないかと。これまでは少人数の撮影で自分の目の届くところにいたから気づけなかった感情を、今回のような事態になって初めて「海夢ちゃんは自分だけのものではない」ことを痛感させられてしまったのかもしれません。

 7巻、8巻のあのシーンを回想していたのは、それぞれ「自分の着せ替え人形が他人に着せ替えられている」「自分だけの奇麗なものであって欲しいのに、大勢の人の目にさらされている」とも読み取れるシーン。もしかすると、あの時既に暗い感情が渦巻いていたことを示唆したものかもしれません。
 13巻ラストのセリフも、海夢ちゃんを放っておけば「奇麗」が台無しになるのは明らかだから、距離は置きつつ今後は食事処的な感じで接していくつもりですかね……?

 奇麗な衣装とメイクを施すことで、理想の着せ替え人形に近づいていくが、一方で自分だけの着せ替え人形ではなくなっていく。そんな矛盾が感じられた13巻でした。単行本勢故、五条くんの本当の気持ちは分かりません。何やら二人の距離が離れる可能性もありますし、どうなることやら……助けてジュジュ様!涼香さんたち!


 余談ですが、本作のフィギュアやグッズはチラホラ見かけますが、もうちょっとジュジュ様のをですね、充実させていただけると大変嬉しく……え?アニメ新作の出番?……うるせぇ!くれ!(笑。
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「地雷グリコ」を読んで

2024-05-27 07:12:46 | 本・音楽
 青崎有吾さんの小説「地雷グリコ」を読みました。

 射守矢真兎(いもりや・まと)は、友人・鉱田ちゃんから頼まれ、文化祭における屋上の使用権をかけた勝負に挑むことに。勝負の内容は、じゃんけんで勝った手に応じて階段を登っていく「グリコ」に「地雷」要素を加えた「地雷グリコ」。それを皮切りに様々な勝負に身を投じていくこととなります。

 いずれの勝負も「じゃんけん」「神経衰弱」「だるまさんが転んだ」など、誰もが一度は遊んだことがあるであろうゲームがルールの追加によって、緊張感漂う頭脳戦・心理戦が繰り広げられる勝負に様変わりしています。ルールや勝敗の経緯、状況などについては図解もされているため、理解の助けになります。
 「ルールの追加」とだけ聞くと、ゲームが難しくなってしまうのでは?と思われるかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。話の流れを理解した後は、ルールが提示された際に「自分だったらどうするか?」を考え、答え合わせをしながら楽しく読み進めることが出来ました。
 勝負として一番好きなのは「だるまさんがかぞえた」で、それ以外で印象に残ったのは「自由律じゃんけん」の冒頭で描写された真兎の考え方です。私自身、相手の行動の理由を知りたくなるので、どこか親近感を覚えました。勝負の面白さはもちろんのこと、それに挑む登場人物たちもまた魅力的でした。

 また、何となくではありますが「アニメ化したら面白そう」とも感じた作品ですね。とはいえ、例えば「地雷グリコ」で爆発の演出をやり過ぎてしまうと、日常の一幕の中で繰り広げられる真剣勝負の良さが薄れてしまいかねないので、そこら辺の塩梅が難しいな……と、存在しない映像作品への注文が出てきてしまうほどの魅力が溢れていました。1クール、いや2時間ぐらいの映画とかどうっすかね。

 そんなこんなで、思えば割と久々の読書だった気がしますが、とても楽しかったです。
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実は買い続けている「ゆるゆり」

2024-03-26 06:15:45 | 本・音楽
 先日「ゆるゆり」のスピンオフ「大室家」の新刊を購入しまして。

 「ゆるゆり」はアニメを楽しく見させていただいていましたが、放送当時は原作を買うまでには至らず、後に図書カードで何を買ったものか思案しているときに目についたため購入。以来ずっと楽しく読ませていただいております。個人的にはハイテンションじゃんけん回のあかりがすげぇ好き。あれはあれで可愛いと思うんだ。何だかんだで本編で一番好きなのはあかりかなと。

 で「大室家」。大室家三姉妹とその友人たちの日常が描かれており、こちらも毎回癒やされています。個人的一押しは三女の花子様。ちょっと頼りない次女・櫻子に振り回されつつも、長女・撫子同様に慕っており、仲が良いのが良いんですよね……最新刊で収録されていた姉妹への愛情が感じられる話はとても印象的です。櫻子のおつかいでわいわい楽しむ様も微笑ましくて好き。
 映画もできれば見に行きたかったのですが、ちょうど体調が優れない時と重なっちゃったのが惜しまれます。

 そんなこんなで気づけばスピンオフ共々楽しませてもらっている「ゆるゆり」。今後も楽しみにしております。
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無料だ!急げ!いや急ぐな!

2024-02-09 06:58:08 | 本・音楽
 お。気になってた漫画が話数限定で無料配信されてる。じゃあ読んでみようか!

 ……結構な話数が無料配信されてるから、急いで読まなくちゃ!急げ、急げ、急げ……よーし読み切った!面白かった!……で、何で敵対していたはずの勢力同士が協力し合ってるんでしたっけ?(汗。

 とまぁ、そんな感じで無料配信に釣られて読んだは良いものの、駆け足で読み進めた結果上辺をなぞった程度に留まってしまい、一部何が何やら状態に陥るという……紙の単行本を何度も読み返していた作品は駆け足で読んでも問題ありませんでしたが、全くの初見の漫画は駆け足で読むもんじゃないですね……
 長いと駆け足になって雰囲気を理解するので精いっぱいで、短いと「もっと読みてぇ!」ってなるし……配分が、配分が難しい……!

 今から単行本を買い集めるとなると、それなりにスペース取るしなぁ。折角実家と自宅の両方で大々的な本の整理をしたというのに、今から新しく単行本を増やすというのも考え物だよなぁ……かといって電子版はこういった無料配信の時には頼れるけど、じっくり読むなら紙の方が好きだし……ドラえもーん!去年も言ったけど、チッポケット二次元カメラ出してよー!あれさえあれば、「ゴールデンカムイ」と「アイシールド21」を全巻揃えるのに……!
 「アイシールド21」良いよね……先日久々の読み切りを読んだけど、良いよね……全話きちんと読んだかはうろ覚えですが、個人的にはヒル魔とまもりの関係性とか、謎の包帯男の件とかがすごく好きでした……
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