ひびレビ

特撮・アニメの感想や、日々のことを書いてます。
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「機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-」を見て

2025-02-17 06:38:22 | テレビ・映画・ドラマ
 先月から公開されていた映画「機動戦士Gundam GQuuuuuuX-Beginning-」を見ました。

 本作は今後テレビ放映される同作の一部話数を劇場用に再構築したものとのこと。
 そもそも私はガンダムに関しては全シリーズ網羅するほどの熱心なファンではありません。本作についても情報を知った時は「また新しいガンダムやるんだ」ぐらいの印象でした。が!主人公であるマチュことアマテ・ユズリハがかーなーり可愛い!テレビ放送を待つのも良いけど、一足先にどんな子なのか知っておきたい!といった感じで見に行きました(笑。

 確かにマチュは可愛いかったです。ジト目マチュは大正義。「なんかサラッとヤベーことしてる気がする」「青春!」って感じもして、結構好きです。ニャアンも初見の印象とはだいぶ変わりましたし、不思議な印象を受けるシュウジと三人、これからどうなっていくのか楽しみでもあります。
 そんな本作の感想は「多分、変」でした。決してけなしているわけではありません。褒めてます。面白かったんです。でも「多分、変」なんです。これ以上は言えない……!

 とまぁ、そんな「書きづれぇなぁ!」という感想を抱きつつ劇場を出たところで、数年ぶりに知人と再会してお互い目を見張りました。
 もしもあの日映画を見に行かず家で過ごしていれば知人と再会することもなくだらだらと過ごしていた……本作や主題歌「Plazma」を彷彿とさせるような出来事にちょっと感動を覚えた出来事でした。テレビシリーズ、楽しみです。


 ……で、実際「多分」なのか?……あ、やっぱり変な映画だったわ。
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相変わらず「ハウルの動く城」が分からない

2025-01-14 07:29:20 | テレビ・映画・ドラマ
 先日の金曜ロードショーで「ハウルの動く城」を見ました。

 本作は金曜ロードショーで視聴したのが最初でしたが、当時の感想を掘り起こしてみると……「それなりに面白かったが、主人公ってソフィーなんじゃない?」……いや私、「となりのトトロ」だって実質的な主人公サツキとメイだろ!?どういう感想!?
 まぁ、それはそれとして。本作は何度か見ていますが、何度見ても良く分からない作品なんですよね(汗。「それなりに面白い」とは当時も今も感じますが、かといって本作を好きかと問われるとそれには首を傾げずにはいられません。

 本作を苦手とする理由の一つはヒロイン・ソフィーの序盤の行動です。ハウルの城を訪れてからの、少々勝手にも見える行動はあまり好感のもてるものではなく、特にハウルの髪色がオレンジ色に染まってしまった際には「奇麗にしただけ」「そんなにひどくないわよ」などと慰めるばかりで謝ろうとしないうえに、逆に怒って一度城を飛び出してしまうのが引っ掛かりました。
 呪いで90歳のおばあちゃんになってしまったソフィーからすれば、髪の色が変わったぐらいで怒る理由が分からないのかもしれませんが、私にはソフィーの行動が「他人の家に土足で踏み込んで、良かれと思って勝手をした挙句に、それを責められたら逆ギレして出ていく」という風に見えてしまいました。終盤、髪が短くなったソフィーは可愛いとは思いますが、序盤のこの行動があるだけにイマイチ好きになり切れないキャラクターです。
 他の登場人物の多くもよく言えば自分の想いに忠実、悪く言えばわがまま・身勝手に振舞っている印象を受けるため、好きなキャラクターがいないっていうのがね……

 話そのものも、ちゃんと理解しているとは言い難いです。ソフィーが状況によって90歳のおばあちゃんに見える時もあれば、若く見えるのは精神的なものが影響しているのか?ハウルの情緒が不安定なのは心が無いからか?ハウルの元に行くために、一度カルシファーを城から出す必要はあったのか?結局これってどういう話だったんだ?などなど色んな疑問符が浮かんでばかりでした。
 金ロー公式Xの「不自由から解放」という呟きを見て、ようやくどんな話なのかに一歩近づけたような気はしますが、しかし一方でやはり分からないことは多く……なんか、気が付いたら丸く収まってた感があるんですよね、本作……

 とまぁ、相も変わらずよく分からなかった「ハウルの動く城」。あと何回見れば理解できるようになるんだろうか……
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「ポリス・ストーリー 香港国際警察」を見て

2025-01-10 07:59:57 | テレビ・映画・ドラマ
 1985年の映画「ポリス・ストーリー 香港国際警察」を見ました。

 さすがに「プロジェクトA」を見た後だから、前回ほど「ウソでしょ!?」と口にするシーンは少なくなりました。慣れって怖い。ですが、相変わらず主人公のチェンをはじめ、登場人物の誰しもがとんでもないアクションの数々を披露するので、その都度「いやいやいやいや」と口走ってしまうくらいには驚きに満ち溢れていました。

 まずは冒頭で山の斜面に形成された集落が引きで映された際には「ここでなんかひと悶着起きるんだろうなぁ」と思っていたら……銃撃戦で精神が壊れそうになる人の描写といい、民家を破壊しながら突き進んでいく車の迫力といい、一瞬で作品に引きずり込まれましたね。 
 続けてバスで逃げる麻薬取引のボス・チュウたちをチェンが追いかけるシーン。ここで一度はバスから振り落とされたのを見て「あ、ここで場面が切り替わって、”何故逃がした!”と叱責されるんだろうな」と思っていたら……さすがに坂をくだった勢いそのままにバスに飛び移る、なんて行動を取らなくて、心底安心しました(苦笑。バスを止めるにあたって拳銃に弾をこめるシーン、めっちゃカッコいい……

 チュウの逮捕後は、検察側の証人として呼ばれることになったチュウの秘書・サリナの護衛につくチェン。チェンとサリナ、そしてチェンの恋人・メイを交えたひと悶着や裁判所のシーン、多数の電話に翻弄されるシーンを見ているうちに「プロジェクトAと比べると、アクション控えめコメディ多めな作品なんかな?」と誤解しそうになりましたが、終盤、警察官殺しの罪を着せられたあたりから、そんな誤解は吹き飛びました。アクション控えめの作品で、あんな高所からプールに飛び込まされるヒロインはいませんね(苦笑。

 終盤のデパートでの死闘は時間にすれば10分少々ですが、その10分少々があまりにも濃密すぎました。アクションの見ごたえはもとより、とにもかくにもガラスが割れる割れる!ガラスのショーケースを粉砕するのは当たり前。サリナすらも例外ではなく、敵が乗ってきたバイクも敵とガラスを粉砕する道具と化し、そしてポール落下……いやもうすげぇとしか言いようがないよ……敵の殺意も、チェンの溜まりに溜まった感情の爆発も、どちらも凄まじかったです……


 といった感じで、慣れたつもりが全く慣れていなかった、相変わらず度肝を抜かれっぱなしのアクションと熱のこもった演技に見惚れてしまった「ポリス・ストーリー 香港国際警察」でした。
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「プロジェクトA」を見て

2025-01-09 07:54:06 | テレビ・映画・ドラマ
 1983年の映画「プロジェクトA」を見ました。

 言わずと知れたアクション映画なのですが視聴は今回が初。で、見た感想は……多分私の人生で一番「ウソでしょ!?」と口に出して見た映画ですね(笑。もう何回言ったか、何度目を疑ったか分かりません。アクション映画自体が初視聴というわけではないにせよ、次から次へと繰り出される、流れるように美しいアクションの数々にひたすら圧倒されっぱなしでした。

 飲み屋でのいざこざに始まり、会員制のクラブでの大立ち回り、女性を連れての逃走劇、海賊の本拠地での戦い……どのシーンを切り取っても、主人公のドラゴンを始めとした主要人物のみならず、登場人物の誰もが素晴らしい動きをしているので、より一層アクションに見ごたえを感じました。
 また、アクション重視なシリアスな話かと思っていたら、随所に笑えるシーンもあったので更に楽しめました。個人的なお気に入りは、海上警察のドラゴンと言い争いになった陸上警察のジャガー隊長が、互いを椅子で殴り合ったあと、にらみ合いながら柱に隠れて……のシーンです。あそこで本作がアクションだけではない、コメディにも力を入れていることを感じましたね。

 そんな二人が会員制クラブで共通の敵に立ち向かったことで友情を育み、そこに神出鬼没のコソ泥のフェイも加わって物語が面白くなり、一度はとん挫した「プロジェクトA」を立案した上司の元へ……といった具合に、見ごたえのあるアクションあり、笑いあり友情あり、熱い展開ありと、最後まで楽しませてくれました。まぁ、海賊の首領との決着は「それぇ!?」って感じでしたが(笑。

 と言った感じで驚きの連続だった「プロジェクトA」でした。他の作品も見てみます。
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「ライオン・キング」(2019年)を見て

2025-01-04 08:13:32 | テレビ・映画・ドラマ
 2019年に公開された映画「ライオン・キング」を金曜ロードショーで視聴しました。

 1994年に公開されたアニメ映画「ライオン・キング」をフルCGで描いた本作。CGとは言うものの、まるで本当に動物たちが大自然の中で躍動しているかのような美しい映像の数々を見ていると、「超実写版」とされたのも納得の出来栄えです。
 プライドランドの王・ムファサの息子として生まれたシンバが、父からは命の環や王としての心構えを教わり、ティモンやプンバァたちからは失敗した時も悩まずに生きることを、そしてラフィキを通して自分が何者かを気づかされ……と、様々なことを学びながら心身共に成長していく様が描かれていました。

 アニメ映画の「ライオン・キング」はだいぶ前に一、二度見たっきりだったため、アニメとの差異などは覚えていませんが、それでも見ていくうちに「こんな曲あったなぁ」「このシーン覚えてる!」と記憶が呼び起こされていきました。
 また、超実写版だからこそより一層面白く感じたシーンがありまして。それが終盤の「生きたオトリで」のシーンです。シンバやナラ、ザズー、ティモンが揃ってまじまじとこちら(プンバァの方)を見てくるシーンは妙なシュールさがあって笑ってしまいました。

 その他印象的だったのは、シンバがラフィキに誘われて父ムファサと対話するシーン。ここでムファサの輪郭を雲で、目を稲光で表現するのが素敵でした。そして日が昇り始めると共に雲も散り始め、新たな王の時代の到来を予感させる……良いシーンでした。
 あとはシンバとナラ役の子の歌が上手すぎてビックリしました。声も合ってましたし、すげぇなぁ……


 本作の敵であるスカー。力ではなく知恵で相手を追い詰める狡猾な存在でした。子供のシンバの唆し方は、どう転んでも自分に非が無いような立ち振る舞いでしたし、大人になったシンバが立ち向かってきた際にも、自身にとっても致命傷になりかねない谷での出来事を敢えて話題にすることで形勢逆転を計るなど、実に巧みな立ち回りを見せていました。最後は「口は災いの元」といった感じでしたが、あそこで喋り過ぎなければスカーの時代が続いていたかと思うと……
 
 さて、金曜ロードショーでは本作の終了後に「ライオン・キング:ムファサ」の一部シーンが放送されましたが、子供の頃のムファサとスカーは随分と仲が良いように見えました。また、会話からすると二匹は実の兄弟ではないっぽかったので公式サイトで確認すると……ムファサが孤児で、スカーが王子でムファサを群れに迎え入れたとのこと!しかも当時は「スカー」ではなく「タカ」と呼ばれていたそうで。何故王子であるタカではなくムファサが王になったのか?何故「スカー」と呼ばれるようになったのか?仲睦まじそうな二匹に一体何があったのか?……気になりますね。


 そんなこんなで上手く新作の鑑賞に誘導された気がしないでもない、2019年の「ライオン・キング」。楽しかったです。
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「八甲田山」を見て

2024-12-30 06:32:50 | テレビ・映画・ドラマ
  「冬の八甲田山を歩いてみたいとは思わんか」思うわけねーだろ!?……とは口が裂けても言えなかったんだろうなぁ……というわけで、名前は知っていたが見たことなかった1977年の映画「八甲田山」、今回が初視聴です。

 当初「雪の中の遠足」「温泉で一杯」などと盛り上がっている時は「これ絶対……」と嫌なフラグを感じ取りながら見ていましたが、神田大尉側の隊員の一人が突如絶叫しながら服を脱ぎ、のたうち回った挙句にぴたりと動かなくなったあたりから見るに耐えない惨状が続いていきました。
 次々と斜面を転がり落ちていく隊員たちに、既に周囲を気遣う余裕など無く、歩いている最中にも折り重なるように一人、また一人と倒れていき、小便すらもままならず、冷静な判断力はとうに消え……
 そして、吹雪の中で立ちすくみ「天は……天は我々を見放した」と神田大尉。この言葉だけは聞いたことがありましたが、これほどまでに絶望的な状況下で発せられていたとは……この時、傍目から見て明らかに生存していると分かる者が殆どおらず、村長が言っていた「白い地獄」とはこのことだと、まざまざと見せつけられました。また、音も無く事切れていく様からは、最早声をあげる気力すら奪われていることが伺え、絶叫と共に亡くなっていく以上の恐ろしさを感じました。仲間内からの信頼が厚い神田大尉が「死」を口にしたことで、心の支えが折れてしまった者もいたかもしれませんね……

 冬の八甲田山が有する恐ろしさに加えて、神田大尉側は210名という大所帯をはじめ、指揮権が複数人に分散することによる意見の不一致、案内人不在かつ天候悪化の中の進軍、そり隊が引く重い荷物の処遇、ちゃんとした休憩が取れない、「こちらに違いない」「明日になれば天候は回復する」といった希望的観測など、雪山に関する知識不足等も仇となっているようにも見受けられました。この状況下で生存者がいたことにも驚きです。
 しかし、このような命がけの行軍を生き延びた先で待っていたのが……というのも、虚しさを感じさせられますね……

 たった2キロの道があまりにも遠い。そんな時に発せられた「雪とは一体何なのだろう」という一言。
 雪山を登ったことこそありませんが、雪の怖さはそこそこ理解しているつもりです。平地ですら積もった雪に足を取られ、寒さで体は凍え、顔には容赦なく雪が吹き付けてくるというのだから、それが山ともなればどれほどの脅威か……しかも道が分からないという精神的不安もあっては、心身共に正常を保ち続けるのは至難の業でしょう。

 改めて雪と、雪山への知識や経験の大切さを見せつけられた「八甲田山」でした。
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「SAND LAND」を見て

2024-10-16 08:02:54 | テレビ・映画・ドラマ
 2023年の映画「SAND LAND」を見ました。

 本作の舞台は砂漠が広がる国。国中が水不足に陥っている中、幻の泉を探すべく、町の保安官ラオは魔物であり悪魔の王子・ベルゼブブらと共に幻の泉を探す旅に出発します。

 正直予告の段階ではあまり食指は動かず、今回もたまたまWOWOWで放送していたから見た、ぐらいだったのですが……すいませんでした!!(汗。
 難解な専門用語や複雑な人間関係も無いためドラマが分かりやすい。旅を通して少しずつ互いのことを知っていく過程も良き。愛嬌と魅力に溢れた登場人物たち。そんな彼らの過去や謎を長くは引っ張り過ぎない。とてもテンポよくかつ分かりやすく物語が進んでいきました。

 当初は「わがまま放題のベルゼブブがラオと旅をすることで成長する」かと思っていたのですが、多少子供っぽいところはあるものの、ベルゼブブはだいぶ人?が出来ているためそういったことはなく、終始頼れる味方として活躍してくれました。可愛らしさとカッコよさを兼ね備えたキャラクターでしたね。
 イケオジかつ一本筋が通り、物語を進める核となるラオ。ベルゼブブの付き人的なポジションながらもテンション高め、されど締めるところはきっちり締めるシーフ。共に旅をする3人のバランスがとても良かったとも感じました。

 見終わって非常にスッキリする、「良いものを見た」という満足感が得られる映画でした。万人に薦められる映画というのは、この作品のことを言うのかもしれないと思えるほど、良い映画だったなと。ありがとうございました!
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「12人の優しい日本人」(1991年の映画)を見て

2024-09-25 07:59:58 | テレビ・映画・ドラマ
 1991年の映画「12人の優しい日本人」を見ました。

 本作は数年前に一度見ていたのですが感想を書かずじまい。で、先日「記憶にございません!」の再視聴をきっかけに見直しましたが……やっぱいつ見ても心がキュッとなる作品ですね!(苦笑。

 とある事件の陪審員として集められた12人。満場一致で決まりかと思いきや、陪審員2号の発言をきっかけに様々な議論が展開されていきます。
 被告の容姿や境遇に注目する者。自分の意見を主張したがる者。他人の意見に流される者。是が非でも議論を続けようとする者。議論の場が苦手な者はっきりと意見を述べない者。十人十色、様々な意見が噴出する中で徐々に事件の輪郭が見え始め、見ている側も有罪か無罪かを考えさせられます。
 もしも自分があの立場にいたらと想像する一方で、あくまで第三者として見ているからこそ「はっきり言えよ」「議論に参加しろよ」とは思えるものの、いざあの場に立った時に実践できるかどうかは別の話だなとも感じさせられました。

 また、自分の思ったことを口にするのは簡単なようでいて、自分の発言が周りの人間や裁判に与える影響を考えるとどうしても尻込みしてしまう気持ちも分かります。議論が白熱していくにつれて息苦しくなり、見るのが辛くなっていくのは、それだけ本作が真に迫っているからだろうなと感じました。

 自分一人では上手く説明できないことでも、他者の手を借りることで糸口が見つかることもある。状況証拠に基づいた意見も必要だが、時には感情的な意見によって事件の別側面に気づけることだってある。様々な人間が寄り集まって異なる意見を交わすことの難しさと大切さを感じました。
 そして、時に怒号が飛び交うのも、見方を変えれば事件の関係者を慮ってのことでしょう。そういった優しさ故に互いの考えをぶつけ合う、12人の日本人の様を楽しませていただきました。
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「人間爆弾 立ち止まったら、爆発」を見て

2024-09-19 08:16:30 | テレビ・映画・ドラマ
 「人間爆弾 立ち止まったら、爆発」を見ました。

 空港で客を下ろしたタクシー運転手・サンティは爆弾テロに居合わせてしまい、被害者をタクシーで病院まで運ぼうとしたが、運悪くその男は犯人グループの一味だった……といった感じで始まる本作。サンティと男の間に漂う緊張感や関係性の変化、両者の家族の様子、頼もしいタクシー運転手仲間と優秀な捜査陣といった前半1時間ほどの描写は割とハラハラしながら見ていました。

 じゃあ後半はというと……ぶっちゃけ人間版「スピード」です(汗。そもそも何でこの作品を見る気になったのだろうと思ったら、私が「スピード」を何回か見ているからだったんだろうなと、見終わった後に気づかされました。
 サンティが爆弾ベストを着せられて歩き始めてからは、明確な爆破のタイミングが分からない緊張感はあります。が、当のサンティに精神的な疲労は見えても、肉体的な疲労があまり感じられず、いつまでも歩けそうな印象すら受けてしまい、その点における緊張感はやや薄かったですね。足を負傷している、普段運動していないなど肉体的な限界が感じられる場面が殆ど無かったのも、物足りなさを感じた一因だと思います。
 加えて捜査陣が優秀なので「サンティ自身が爆弾テロの犯人だと誤解される」といった展開も無く。言ってしまえば頼もしすぎる味方として事態の解決に尽力してくれるので、孤独感や不安も薄かったかと。かと言って無能なら面白くなるわけではないですし、塩梅が難しいなと。

 また、サンティが街を歩き始めるまでは余裕の雰囲気を醸し出していた犯人グループなんですが……君らそれで終わり!?もう一つ二つ策講じろよ!?と思ってしまうほどに、あっさりした終わり方で拍子抜けしてしまいました。ここら辺は「スピード」を見ていたからこそ、より一層感じた部分でした。終盤の盛り上がりどころも、あれはあれで緊張感がありますが、一方で犯人グループの扱いが微妙なのでどう感じていいのやら……

 後半は既視感と物足りなさがあったものの、奮闘するさまは悪くなく、前半の緊張感は割と好きな映画でした。
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「記憶にございません!」を見て

2024-09-18 08:17:31 | テレビ・映画・ドラマ
 2019年の映画「記憶にございません!」を見ました。実のところ4年ぐらい前には見ていたのですが、何だかんだで感想を書く時期を逃し続けて今に至ります。ていうか、5年前の映画ってマジ?

 本作は気にはなっていたけど結局見に行ってなかった映画の一つ。当時見た予告では記憶を無くした史上最低の総理のドタバタ劇!という印象を受けていましたが、実際はそこまでドタバタしているわけではなく。派手に盛り上がるのではなく、静かに沸々と盛り上がる感じでした。

 劇中での行動の結果、世間の評価がそれまでと180度変わる……なんて甘い話は無く。裏があるのでは、戦略ではと疑われるのも当然の話。元々人気が無かったからこそ、人が変わったように振舞い始めた相手を疑わない方がおかしな話です。「口では何とでも言える」。だからこそ、行動で示していかなければならず、その口から発する言葉にも信念を感じさせなければならないのでしょう。
 その行動の結果で目に見える変化が得られなかったとしても、それでも何もしないよりは確実に状況は変えられる。1人の信頼を得ることの難しさ、1%の大切さも伝わってきました。

 人間、やり直すきっかけとやり直そうとする意志さえあれば、どん底からも這い上がっていける、僅かながらでも再び信頼を得ることが出来ると感じた映画でした。ハッピーエンドで終わらせず、「これから」を期待させられる良い終わり方だったと思います。
 
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