文化人類学の巨人・レヴィ・ストロースは、
「ニッポンが世界に学ぶのではなく 世界がニッポンに学ぶべきだ」
日本はヨーロッパ文明を取り入れ、日本の文化も忘れない、古いものを大切にし、新しいことを追及している、しかも、フランスよりも産業を発達させた、こんな国は前代未聞、そして技術を大切にすることは人間国宝の制度にあらわれており、
「フランスでも 取り入れるべきだ」
さらに「源氏物語」に触れ、11世紀に、
「個人の心情の やさしさとかなしさを 描いている」
ヨーロッパで、このテーマが成立するのは18世紀、ストロースは、日本を高く評価しており、来日する度に、
「驚くべき発見がある」
このあたりがラテン文化の雄・フランスの真骨頂、論理と権利のアングロサクソンとは違う、ラテン文化は地中海周辺に花開いたが、そのルーツはシュメールではあるまいか、汪兆銘政権に参加した胡蘭成さんは、
「シュメール文明には 悟り識が開けていた」
「悟り識」とはビミョーな表現だが、論理と権利の地上的次元ではなく、真善美の天上的レベルということだろう、確かに一味(ひとあじ)ちがう、今、このテーマに関心がある者は、ほとんどいないようだ。
ところで、21世紀の、この物質的世界には、いくつものビックなツールがある、アットランダムに、
1、国際連合
2、ノーベル賞
3、自由と民主主義
4、自由経済と自由貿易
5、グローバリズムへの流れ・・・
これらに共通するものはヨーロッパ的世俗主義とその「肯定」、だから、この動きが強まれば、当然、それに反発すつパワーも増大する。
あの貿易センタービルのテロは、世界経済をパニックに陥(おとしい)れたが、今回は、どうなるか、どちらに転ぶか、現状肯定の体制側の国際連合では、とても、この問題をクリアできるとは思えない。