5000メートル上空のヒコーキを竹ヤリでつつき落とす、おそるべき思想だ、その答えが雨のようなバクダン、
「かわいたオトコの論理」
これが欠如していた、今はどうだろう。
優秀な若者から先に死んでいったという、
「彼らが生きていたら ニッポンは もっと よくなっていたでしょう」
「残念で たまりません ドイツ語やフランス語の原書を愛していたんですよ」
「なにも あんなに責任を感じることなんてないんです そうでしょう そうでしょう」
つまんなさそうな顔をしていたらしい、
「どうして ああなんでしょう」
「ふふふ 教授たちでしょう」
「ひどいもんです 哲学なんか 高校の倫理社会レベル」
「カシヤマさんは どうですか」
「カシヤマさんぐらいです 講義らしい講義は」
「学徒動員で 優秀なものから死んでいった」
「・・・」
「逃げて回ったヤツらが 戦後 大学の職を襲ったんです」
「・・・」
「卑怯でずるいれんちゅうですよ」
「・・・」
「これが もうひとつの敗戦なんです」
「残念で 残念で たまりません」