台湾の台中を旅行した折、小さなレストランで、
「これ これっ」
蒸しギョーザ、蒸篭(せいろ)で3段、それが、
「おいしいの おいしくないのって」
「どっちだい」
「おいしいの」
「どう おいしんだい」
うるさいヤツだ、
「そんじゃあー いってきかせやしょー」
「・・・}
「17才の少女のスカートがひらひら みずみずしいフトモモ さあー どうだ」
「かえって わかんない」
「モーツアルトのト短調を ギョーザにした」
「ふん 努力賞かな」
それからヒョーバンのギョウザを食べ歩いたが、ダメ、
「あれにくらべると ドーンと重い」
中華街の中華料理の材料を売る店で、初老の男性と目が合う、これこれこういうことがありました、即座に、
「それは 自然飼育した黒ブタの背中のアブラが入れてあったんです」
人生、こんなことがある、それから、しばらくして豚骨ラーメンがブームになった。
日本人という不思議な人間集団に、またひとつおいしいものが加わった。