かつて、自民党の長老・賀屋興宣は、
「僧侶には 聖僧と怪僧がいるが 今クンは 怪僧の方だな」
さすがによく分かっている、この頃は、まだこのくらいの人がいた。
さて、今は谷崎が宿泊している旅館を訪問、執筆の最中、谷崎の部屋の前に立つと廊下に赤いものが点々、
「ありゃりゃあー」
それは、あれっ、
「どうしようか」
谷崎は執筆でウンウン、邪魔をしては、
やがて、イップク、そこで、こういうことが・・・
「ガバッ」
ローカにとびだす、ところが廊下にはなにもない、戸が開いて、すごい美人がくやしそうに、
「キッー」
ふいてしまったのだ、タニザキ、赤鬼のような形相で、
「なぜ もっと早くいわなかったのだ」
「おしごと中なもので」
「ポカリ」
「イテッ」
「ショウセツはいつでも書けるが 美人のアレはいっしょうに一度だぞ ポカリ ポカリ」
後年、谷崎は今の小説に長い推薦文を書いている。