二銭銅貨

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ドン・ジョバンニ/MET11-12舞台撮影

2011-11-26 | オペラ
ドン・ジョバンニ/MET11-12舞台撮影

作曲:モーツァルト、演出:マイケル・グランデージ
指揮:ファビオ・ルイージ
出演:ドン・ジョバンニ:マリウシュ・クヴィエチェン
   レポレッロ:ルカ・ピサローニ
   エルヴィーラ:バルバラ・フリットリ
   ドンナ・アンナ:マリーナ・レベッカ
   オッターヴィオ:ラモン・ヴァルガス
   ツェルリーナ:モイツァ・エルドマン
   マゼット:ジョシュア・ブルーム
   騎士長:ステファン・コツァン

特に奇をてらうことの無いオーソドックスな演出だった。3階建てくらいの古いアパートメントのような感じの建物が舞台。演奏はとてもしっかり揃って乱れのない、速くて正確な印象のものであった。

クヴィエチェンは手馴れた感じで迫力があった。特に最後の場面はバスのコツァンと共に大迫力の歌でオペラを締めくくった。やっぱりこの場面が一番いいと思う。火も使われていた。ピサローニはドン・ジョバンニをやってもよさそうな長身の歌手で、ルックスも歌も良さそう。フリットリは強さの中に恋に狂った女性の苦しみと哀しみを良く表現していて、歌だけでなく芝居もとても印象に残るものだった。青の衣裳。レベッカは高音が出すぎるくらいに感じる高い音が強いソプラノ。ヴァルガスは真面目で献身的なテノール。会場からは大きな拍手をもらっていた。エルドマンは長身のキレのよさそうなソプラノ。

11.11.19 東劇
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幸福の黄色いハンカチ

2011-11-19 | 邦画
幸福の黄色いハンカチ ☆☆
1977.10.01 松竹、カラー、横長サイズ
監督・脚本:山田洋次、脚本:朝間義隆
原作:ピート・ハミル「Going Home」
出演:高倉健、武田鉄矢、桃井かおり、倍賞千恵子

寡黙で渋い高倉健。
太鼓もちのようにチョコマカ動いて、
寅さん風の芝居をする武田鉄矢。
人を喰ったような芝居の桃井かおり。
三人三様の芝居のアンサンブルが面白い。
そしてもう一人の主役が赤いファミリア。
路肩に落ちたり、藁山に突っ込んだり、頭をぶつけられたり、
大活躍。

濃い青い透明な空を背景に、
混じりけの無い、
くっきりした黄色のハンカチがたなびいてる。
たくさん、たくさん、たなびいてる。
その黄色は喜びの色、
幸せの色というよりも、
頑張る人、チャレンジする人々を応援しているような色だった。
黄色組、がんばれ。
柄にも似合わず躊躇しまくる高倉健も、
武田鉄矢と桃井かおりに尻を押されて、
良くがんばりました。

赤のファミリア、黄色のハンカチ、青い空。
みんなの芝居が良くて、大成功。
70年代、フォークが流行っていた頃の日本のロードムービー。

11.11.13 新文芸座
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遙かなる山の呼び声

2011-11-18 | 邦画
遙かなる山の呼び声 ☆☆
1980.03.15 松竹、カラー、横長サイズ
監督・脚本:山田洋次、脚本:朝間義隆
出演:倍賞千恵子、高倉健、吉岡秀隆、ハナ肇

暴風雨の夜、
雨風が厳しい、
ビニール貼りの窓がバタバタして、
隙間風がどんどん入って来る。
寒い、
夜。
突然、ドアをドンドン叩く音、こんな夜に、
怖い。
ビニールが張られた窓に、
高倉健の顔。
やっぱり怖い。

北海道の厳しい気候をものともせずに、
農場をやりくりをしている気丈な未亡人が倍賞千恵子。
風来坊の寡黙なおじさんが高倉健。
暗くどんよりとした重苦しい季節の中で、
地道に黙々と仕事を続ける倍賞千恵子が美しく、
それが緩やかに、北海道の自然の中に溶け込んでいる。
ラストの心やさしいハナ肇が良い印象が最後に残り、
大地を駆ける列車の俯瞰映像が美しく尾を引いていく。

11.11.13 新文芸座
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