二銭銅貨

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2回のイタリア旅行

2021-09-23 | Weblog
数年前の2回のイタリア旅行、アリタリア航空の直行便だけど、暇をもてあましていた。映画や音楽に飽きて、しようもなく現在位置を示す地図の画像を眺めたりしていた。その時、オペラの音が聴こえて来た。どうもそれはドンパスクワーレらしい。イタリアの片田舎の明るい街角、軽いコロラトゥーラがはじけて、青い空、白い雲の間を駆け巡る。

都合、空の上の4行程で、断片的にこれを聴いていた。

その後、何回かオペラやコンサートでドンパスクワーレを聴いたけれど、あんなに明るくて軽いコロラトゥーラは聴いたことが無かった。最近になって、新国でドンパスクワーレを見た後、どーしても気になって、調べた。きっと名盤に違いない。

そしたら、やっぱりそうだった。ソプラノだけでなく、バス、バリトン、テノール、合唱、オケ、指揮と、みんないい。という訳で、すっかりドンパスクワーレにハマってしまいました。

指揮:イシュトヴァン・ケルテス
ドンパスクワーレ:フェルナンド・コレナ
エルネスト:フアン・オンシーナ
ノリーナ:グラツィエッラ・シュッティ
マラテスタ:トム・クラウゼ
演奏:ウィーン国立歌劇場管弦楽団
合唱:ウィーン国立歌劇場合唱団
録音:1964年7月、ゾフィエンザー、ウィーン(ステレオ)
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まぼろしのイタリア旅行

2021-09-16 | Weblog
まぼろしのイタリア旅行

2020年5月、イタリア旅行がcovid19のためキャンセルになった。最初の頃は、キャンセルされた公演は全額払い戻しだったらしいが、covid19関連の法律ができてからは、キャンセルされた公演は将来のチケット引換券での払い戻しとなったため、払い戻しを断念した。結果的に全額イタリアの劇場に寄付の形となった。一方で、幸いなことにアリタリア航空のチケットのほうは全額払い戻しして頂くことができた。

05.02 Genova, Teatro Carlo Felice "Turandot"
   最前列 (99+2(手数料))*2ユーロ
05.03 Milano, Teatro alla Scala "Tannhauser"
   最前列 (230+46(手数料))*2ユーロ
05.04 Ferrara, Teatro Comunale Ferrara "Madama Butterfly"
   3列目 55(シニア)+63+8.5(手数料)ユーロ
05.05 Venezia, Teatro Malibran "Farnace"
   最前列 (88+8.8(手数料))*2ユーロ
05.06 Venezia, Teatro la Fenice "Rigoletto"
   最前列 (165+16.5(手数料))*2ユーロ
05.08 Torino, Il Teatro Regio di Torino "Don Pasquale"
   最前列 144(シニア)+160ユーロ
05.09 Bologna, Teatro Comunale di Bologna "Adriana Lecouvreur"
   5階BOX席 (60+3(手数料))*2ユーロ
05.10 Verona, Teatro Filamonico di Verona "Le Villi e Il Tabarro"
   最前列 44(シニア)+64+7.02(手数料)ユーロ
1ユーロ、約120円
予定された日程(宿泊予約は成田のみ、
空路の行きはローマ中継、帰りは直行、移動は鉄道)
04.28 成田泊
04.29 成田発、ミラノ泊
04.30-05.01 未定
05.02 ジェノバ泊
05.03 ミラノ泊、マチネなので、他泊あり
05.04 フェラーラ泊
05.05-05.06 ベネチア泊
05.07 未定
05.08 トリノ泊
05.09 ボローニャ泊、ベローナはマチネ
05.10 ミラノ泊
05.11 ミラノ発
05.12 成田着
公演の中ではドン・パスクワーレが好きな演目で、なおかつ日本で2度聴いたことのあるアントニーノ・シラグーザが出るので期待していた。これは特に残念だった。また、ヴェネチアのマリブラン劇場は是非行ってみたい劇場だったので、こちらも残念だった。

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相棒 13-13 人生最良の日

2019-05-20 | Weblog
相棒 13-13 人生最良の日

演出:橋本一、脚本:山本むつみ
出演:レギュラーメンバー
ゲスト出演:
中年女性:床嶋佳子、中年歌手:湯江健幸

自由は花火だ。ドーンドーンと破裂して、四方八方に打ち広がる。次から次へと夜空に高く打ち上がる。ドキドキとそわそわ。ワクワク。火花だ。おりから「人生最良の日」の曲がかかって来る。軽快な曲。能天気な歌詞。歌は自由だ。音楽も自由だ。花の里で歌う二重唱が美しく響く。若い二人は自由だ。だけど、歳とったって、気が若ければやっぱり自由だ。束縛を離れ、閉塞を打ち破り、限界を突破する。金なんていらない。金なんて不自由だ。みんなみんなくれてやる。持ってけ、泥棒。

自由とは困難困苦苦難に立ち向かうことである。安心安全安定とは真逆の道。トラブルを恐れず、リスクに立ち向かい、チャレンジする。

恐れず引かず、真っ向勝負した山田淑子さんの瞳は花火に輝いてた。

19.05.13再放送、過去に再放送1回

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相棒 11-18 BIRTH DAY

2019-05-18 | Weblog
相棒 11-18 BIRTH DAY

演出:橋本一、脚本:古沢良太
出演:レギュラーメンバー
ゲスト出演:
少女:中山凛香、少年:加藤清史郎
若者:榊英雄、おばさん:左時枝
母:古村比呂、父:古川悦史

複数の時間軸の間を細かく行ったり来たりするカットバック。シーンごとに照明か、あるいはフィルタを変えて色合いを変化させる技法。しっかりした構図。最終場面近い所での頭上からのショットにおける懐中電灯の光の線。カメラワーク。森の中、小道、崖、沢への逃走。役者の芝居。みんなが祈るシーン。母、父、おばさん、米沢さん。復活の奇跡。願いはマリア様と少女の深慮遠望が叶えてくれました。

19.05.06再放送 過去に再放送を1回

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ピグマリオン/新国立劇場

2013-12-07 | Weblog
ピグマリオン/新国立劇場

原作:ジョージ・バーナード・ショー、演出:宮田慶子
出演:イライザ:石原さとみ、ヒギンズ:平岳大、
   ドゥーリトル:小堺一機、ピカリング:綱島郷太郎

平面的で線の多い白が基調のデザインはやや漫画的。タクシーにも、平面の板に車の絵を書いたものを使って簡素な表現をしていた。最初に登場するコベントガーデンの建物は大きくかしいでいて、これも漫画的と言えなくもない。キャラクターのデフォルメされた性格づけの故か、演出も何となく漫画的な印象に感じた。一方、舞踏会の場面では一転して奥行き感のある豪華なセットが使われ、車も本物のクラシックカーのようなものが出てきて豪華な雰囲気だった。演出や美術も安物っぽい感じと豪華な感じの間に大きな落差をつけて、このシンデレラストーリーを強調しているようだった。全体にメリハリと軽快さが感じられて楽しかった。

石原さとみは元気良くめいっぱいに芝居して、平岳大(ひら・たけひろ)の迫力ある芝居に良くアンサンブルしていた。舞踏会の場面ではイライザと同じように中々うまくやっていた。小堺一機のセリフは落語の語りのようで面白かった。ロンドンの話に落語の雰囲気なので、ややミスマッチな感じがしたけれども、和楽器とオーケストラのアンサンブルのようなユニークさが良かった。綱島郷太郎は安定感がある芝居で、しっかりと主役2人の芝居を支えていた。増子倭文江の家政婦役、倉野章子の母親役はそれぞれピシッと締まって注目された。

ヒギンズの性格づけが、ややマザコン気味で典型的な理学系男子の若造で子供っぽい作り。対するイライザは素朴ながら、ちょっとおませで好奇心の強い文系かあるいは理系でも化学系の女子といった感じ。かたや恋愛における抽象論、一般論、ロジックを問題にし、かたや「私」と「あなた」固有の心の状態が今どうなっているのかを問題にしている。両者の相反する性格間の化学反応やいかにといった感じの芝居になっていた。バーナードショウは当時の上流階級に対する風刺の意味も強く物語りの中に入れていたようにも思えるが、演出の宮田はこのありがちな男女の恋愛感情のすれ違いのディテールに踏み込んでいたようにも思える。バーナードショウの脚本と宮田の演出も、もしかしたらすれ違っていて、ヒギンズとイライザと同じ関係になっていたのかも知れない。

この物語の後、どうなるかは観客まかせだと思うけれど、多分このあとヒギンズはイライザを追いかけて、結局母親と息子の関係と同じようにイライザの尻に敷かれるハメとなり、めでたしめでたしとなるような気がした。

楽しかった。

13.11.17 新国立劇場
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