ファルスタッフ／東京文化会館（日本オペラ振興会）2015

ファルスタッフ／東京文化会館（日本オペラ振興会）2015

作曲：ヴェルディ、演出：粟國淳
指揮：アルベルト・ゼッダ、演奏：東京フィル
出演：ファルスタッフ：折江忠道、フォード：森口賢二
　　　フェントン：中井亮一、アリーチェ：佐藤亜希子
　　　ナンネッタ：清水理恵、メグ：日向由子
　　　クイックリー夫人：牧野真由美、カイウス：所谷直生
　　　バルドルフォ：曽我雄一、ピストーラ：小田桐貴樹

ファルスタッフは堂々として恰幅が良く安心感のある芝居と歌だった。フォードは切れ味が良くて硬質。クイックリー夫人は芝居がうまくてしぶとい。ピストーラは声が良く出ていて迫力があった。バルドルフォはコミカルなよれよれのピエロ的な芝居が面白かった。演奏は美しいアンサンブル。

セットは多数の板を隙間を空けて横に並べた壁３枚からなるもので、これがガーター亭とフォード邸、最後の幕の総てに使われた。セットはあまり凝ってなくてシンプル。衣裳はフェルメールの絵に出て来るような庶民的な衣裳でリアルさを感じる良い出来ばえだった。

15.01.25 東京文化会館

15国立劇場1月／南総里見八犬伝／歌舞伎

15国立劇場1月／南総里見八犬伝／歌舞伎

三千両初春駒曳（さんぜんりょうはるのこまひき）

（安房）富山山中の場
（武蔵）大塚村蟇六内の場
本郷円塚山の場
（下総）滸我足利成氏館の場
同　芳流閣の場
（下総）行徳古那屋裏手の場
（武蔵）馬加大記館対牛楼の場
（上野）白井城下の場
（武蔵）扇谷定正居城の場

菊五郎、時蔵、松緑、菊之助

曲亭馬琴の南総里見八犬伝の歌舞伎化はたくさんあるらしく、中では明治以降の人である渥美清太郎の脚本がスタンダードらしい。今回の上演はこれをもとにしたもの。

全般にちゃんばらが多くて楽しい。特に芳流閣の場での大勢と松緑、菊之助の殺陣が見所だった。

15.1.12 国立劇場