二銭銅貨

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コジ・ファン・トゥッテ/国立音大2023

2023-11-25 | オペラ
コジ・ファン・トゥッテ/国立音大2023

作曲:モーツァルト、指揮:阪哲朗
演出:中村敬一、演奏:国立音楽大学オーケストラ
装置:鈴木俊朗、衣裳:半田悦子
出演:
フィオルディリージ:楠奈桜、ドラベッラ:小市和音
フェッランド:三瓶朗、グリエルモ:島田恭輔
デスピーナ:花田美和、ドン・アルフォンソ:和田央

楠奈は強い声のソプラノ。花田も強い軽めのソプラノ。小市は安定して声量もあるメゾ。アリアが安定していて良かった。三瓶は真面目な感じのテノール。島田は落ち着いた感じのバリトン。和田は若々しいアルフォンソをコミカルに軽い感じで演じていた。合唱は出番が少ないもののコンパクトでとても強い声、元気いっぱい若々しさ全開で大変に良かった。重唱では2幕目冒頭のフィオルディリージとドラベッラのものと、2幕目中ごろのドラベッラとグリエルモの重唱が良かった。ドラベッラとグリエルモの重唱では、弦楽器の音がタラララと上昇しタラララと下降する部分が2回あって、それが特徴的。同様のフレーズはフィオルディリージとフェッランドの重唱でも出て来る。多分、恋に落ちるフレーズなんだろう。

美術や演出は多分、過去のものと同様であったと思われる。斜め格子状のフェンスと数本の柱。フィオルディリージとドラベッラはそれぞれオーソドックスな緑とピンクのドレス。

演奏はしっかりと落ち着いた感じ。弦楽器が安定していたように思う。

23.10.28 国立音楽大学講堂大ホール
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コジ・ファン・トゥッテ/芸大2023

2023-11-11 | オペラ
コジ・ファン・トゥッテ/芸大2023

作曲:モーツァルト、指揮:佐藤宏充
演出:今井伸昭、演奏:藝大フィルハーモニア
装置:鈴木俊朗、衣裳:西原梨恵
出演:
フィオルディリージ:影山亜由子、ドラベッラ:富岡明子
フェッランド:有ケ谷友輝、グリエルモ:佐橋潤
デスピーナ:藤井碧里、ドン・アルフォンソ:髙崎翔平

影山は強いソプラノ。富岡は深くて広い感じのメゾで安定している。有ケ谷は安定したテノールで、佐橋は柔らかいバリトン。髙崎は硬い感じのバリトンでしっかりと要所を絞めていた。藤井は強くて軽いソプラノ。楽しそうに演じ歌っていた。全体的に良いと感じるアリアや重唱がある一方で、ちっとピンと来ないなと感じるところもあったが、どうも聴き手が疲れていて調子がイマイチだったのかも知れない。


演奏は均整のとれた美しいうっとりするような響きだった。その分、ちょっと歌手には優しくないのかもと思った。

装置は柱を数本立てた簡素なもので前面に板を2枚おいてそこに照明を当てて幕のように扱っていた。衣裳はモーツァルトの時代のものらしく、主役2人には同じ豪華な白いドレスが使われた。時々、緑とピンクのスカーフを首に巻いたり腰に巻いたりして違いを出していた。

18.10.07 芸大奏楽堂
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愛の妙薬/昭和音大2023

2023-11-07 | オペラ
愛の妙薬/昭和音大2023

作曲:ドニゼッティ、指揮:ニコラ・パスコフスキ
演出:マルコ・ガンディーニ、演奏:昭和音楽大学管弦楽団
美術:イタロ・グラッシ、衣裳:アンナ・ビアジョッティ
出演:
アディーナ:山口はる絵、ネモリーノ:髙橋大
ベルコーレ:岩美陽大、ドゥルカマーラ:小野寺光
ジャンネッタ:塚本雛

麦か稲かわからないけれど、刈り取られた穂を丸く巻いて大きなドラム缶のようにしたものや、穂を束ねたものなどを幾つか配置した農村風景。青空と黄色い穂の色が良く似合う、ゆっくりとしたのどかな雰囲気。柔らかいパステルカラーの衣装。明るく健やかな感じ。抜けるような空気。暖かい。のんびり、合唱、重唱を楽しむとしよう。

ドゥルカマーラは、リヤカーと自転車が一体になったような形の乗り物に乗ってやって来る。けばけばしく飾り立てた屋台のような感じの乗り物だ。小野寺は楽々と楽しげにドゥルカマーを歌って演じた。柔らかいバス。岩美はちょっとヤンキーっぽいベルコーレ。所せましと動き回って軽快に歌った。硬質で鋭い感じのバリトンで芝居も歌も良かった。ベルコーレが主役かと思ってしまうほど。髙橋はまじめな感じのテノールで、ちょっと低い声に聞こえた。幼い感じの芝居。人知れぬ涙はゆっくりと丁寧に歌われ安定していた。大変に良かった。山口はハキハキてきぱきした強いソプラノ。レチタティーボが良かった。塚本はしっかりとしたメゾで、見せ場の合唱の所は安定していて良かった。

演奏はしっかりと安定した感じで、歌にやさしい演奏だった。合唱も同様で、しっかり練習したんだろうなと感じた。合唱と重唱が楽しい。

23.10.07 テアトロ・ジーリオ・ショウワ
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