コジ・ファン・トゥッテ/新国立劇場オペラ研修所試演会2012
作曲:モーツァルト、演出:伊藤明子
指揮:天沼裕子、演奏:原田園美、星和代(ピアノ)
出演:
フィオルディリージ(前半):林よう子
フィオルディリージ(後半):立川清子
ドラベッラ:藤井麻美、グリエルモ:高橋洋介
フェランド(前半):伊藤達人
フェランド(前半):菅野敦
アルフォンソ:近藤圭
デスピーナ(前半):吉田和夏
デスピーナ(後半):今野沙知恵
アリアなしの短縮版。美術は海の波のような動画をプロジェクターで映した背景に、黒い細い金属棒の柵のようなものを配した簡単なもの。時代を現代に設定し、現代ファッションと変装用の中東の衣裳を用いていた。携帯やスマホを小道具に使い、合唱では録音されたものを再生するというシチュエーションを利用していた。明るい感じでクセのない美術と演出。海のさざなみが登場人物の心の揺れ動きを反映しているようだった。
林よう子は素朴で素直な感じのソプラノ、立川清子は演劇的で強い声で悲劇的な色彩が濃い。藤井麻美は低い声が強いメゾらしいメゾで、表情もしぐさも喜劇的で芝居っ気たっぷり、明るく楽しい雰囲気だった。そういう演出だったのかも知れないが、悲劇的で深刻そうな立川との対照が面白かった。高橋洋介と近藤圭は堂々としたバリトンで、伊藤達人は素直な感じのテノール。菅野敦は良く通るテノールで劇的な感じは立川と良く合っていた。吉田和夏はスラリとしたお姉さんな感じのソプラノで若干すれからっしのデスピーナだった。医者に化けた時の鼻声と普通の声のまぜこぜ歌を一所懸命に歌っていたのが印象に残った。今野沙知恵は真面目な感じのソプラノで、きちんと芝居してきちんと歌っていた。
アンサンブルでは結婚式の後の4重唱が良かった。グリエルモのふてくされた旋律が良く聞こえて、美しく楽しい重唱になった。
ピアノは前半と後半でピアニストが交代。前半はコロコロとした美しい印象の演奏で、後半は歌手の重唱に負けない迫力のある演奏だった。指揮は天沼裕子によるチェンバロでの弾き振り。
12.07.29 新国立劇場、小劇場
作曲:モーツァルト、演出:伊藤明子
指揮:天沼裕子、演奏:原田園美、星和代(ピアノ)
出演:
フィオルディリージ(前半):林よう子
フィオルディリージ(後半):立川清子
ドラベッラ:藤井麻美、グリエルモ:高橋洋介
フェランド(前半):伊藤達人
フェランド(前半):菅野敦
アルフォンソ:近藤圭
デスピーナ(前半):吉田和夏
デスピーナ(後半):今野沙知恵
アリアなしの短縮版。美術は海の波のような動画をプロジェクターで映した背景に、黒い細い金属棒の柵のようなものを配した簡単なもの。時代を現代に設定し、現代ファッションと変装用の中東の衣裳を用いていた。携帯やスマホを小道具に使い、合唱では録音されたものを再生するというシチュエーションを利用していた。明るい感じでクセのない美術と演出。海のさざなみが登場人物の心の揺れ動きを反映しているようだった。
林よう子は素朴で素直な感じのソプラノ、立川清子は演劇的で強い声で悲劇的な色彩が濃い。藤井麻美は低い声が強いメゾらしいメゾで、表情もしぐさも喜劇的で芝居っ気たっぷり、明るく楽しい雰囲気だった。そういう演出だったのかも知れないが、悲劇的で深刻そうな立川との対照が面白かった。高橋洋介と近藤圭は堂々としたバリトンで、伊藤達人は素直な感じのテノール。菅野敦は良く通るテノールで劇的な感じは立川と良く合っていた。吉田和夏はスラリとしたお姉さんな感じのソプラノで若干すれからっしのデスピーナだった。医者に化けた時の鼻声と普通の声のまぜこぜ歌を一所懸命に歌っていたのが印象に残った。今野沙知恵は真面目な感じのソプラノで、きちんと芝居してきちんと歌っていた。
アンサンブルでは結婚式の後の4重唱が良かった。グリエルモのふてくされた旋律が良く聞こえて、美しく楽しい重唱になった。
ピアノは前半と後半でピアニストが交代。前半はコロコロとした美しい印象の演奏で、後半は歌手の重唱に負けない迫力のある演奏だった。指揮は天沼裕子によるチェンバロでの弾き振り。
12.07.29 新国立劇場、小劇場