ナクソス島のアリアドネ/日生劇場(二期会)2016
作曲:リヒャルト・シュトラウス 、指揮:シモーネ・ヤング
演出:カロリーネ・グルーバー
装置:ロイ・スパーン、衣裳:ミヒャエラ・バール
演奏:東京交響楽団
出演:
音楽教師:小森輝彦、執事長:多田羅迪夫
アリアドネ:林正子、バッカス:片寄純也
ツェルビネッタ:高橋維、作曲家:白土理香
ハルレキン:加耒徹、スカラムッチョ:安冨泰一郎
トゥルファルデン:倉本晋児、ブリゲッラ:伊藤達人
ナヤーデ:冨平安希子、ドゥリヤーデ:小泉詠子
エコー:上田純子
時代は現代。新国の地下駐車場の楽屋口のような雰囲気の、コンクリ打ちっぱなしのフロアが1幕目。2幕目は披露宴会場のような丸テーブルが沢山ある広間。沢山の登場人物があちこちで何かやっているやや前衛的演出。現代のてんでんバラバラがモチーフなんだろうか?
音楽は所々美しく、演奏は柔らかく滑らかでうっとりするようだけれども、すぐにそれは破られて、忙しい音楽になったりする。2幕目はワーグナーっぽい音楽と忙しいオペレッタの組合せ。1幕目はややオペラブッファぽい。いろいろ混ぜこぜのパロディオペラ。2幕目では男性4重唱と女性3重唱と、ソプラノ2人のアリアが聴きどころ。
小森は渋いサラーマンな感じ。歌もいいけど1幕目しか出ない。林はかなりパワーがある。こちらも渋い。高橋は明るく元気が良い。跳ね回っているし、声も跳ね回っている。歌はどちらのソプラノも難しいそうだったが難なく歌っていた。白土は落ち着いて真面目な感じのズボン役。声量もあった。重唱は男声、女声どちらも、声とアンサンブルが良かった。芝居も良かった。特に伊藤は声と芝居に元気があった。小泉の声も声量があり、落ち着きが感じられた。片寄の声量は圧倒的で、芝居全体がワグナーっぽく引き締まった。すごい。
全体的にカラフルなライプツィヒ歌劇場との提携プロダクション
16.11.23 日生劇場