オテロ/新国立劇場11-12
作曲:ヴェルディ、演出:マリオ・マルトーネ
指揮:ジャン・レイサム=ケーニック、演奏:東京フィル
出演:オテロ:ヴァルテル・フラッカーロ
デズデーモナ:マリア・ルイジア・ボルシ
イアーゴ: ミカエル・ババジャニアン
ロドヴィーコ:松位浩
カッシオ:小原啓楼
エミーリア:清水華澄
水を張った水路に取り囲まれるようにして小さな部屋がポツンと建っている。そしてその真ん中が縦に切断されていて中が見えるようになっている。この部屋が回転することで、ある時は外壁が、ある時は部屋の中が見えるようになって、それが照明の変化と合わせてそれぞれの場面の表情となる。
悪党のイアーゴが何故か鮮烈で、この悪党の独白場面では照明が真っ白な強いものになって、音楽も歌も鮮明な感じになった。オテロやカッシオに対する強い憎悪、成功者への強烈な悪意と嫉妬が水路から拾われて、中央の部屋の外壁に塗りたくられる汚泥で表される。強烈でクリアな表現で印象的だった。常に首をかしげている、いやらしい演出をババジャニアンが良く表現していた。低く安定した強い歌もクリアで良かった。悪党が良いとドラマが引き立つ。
オテロのフラッカーロはどーんと底力を感じる迫力あるテノール。デズデーモナのボルシは強弱がはっきりした強いソプラノで強力な演奏に負けない声が出ていた。
演奏はドラマティックでメリハリがあった。
12.04.7 新国立劇場
作曲:ヴェルディ、演出:マリオ・マルトーネ
指揮:ジャン・レイサム=ケーニック、演奏:東京フィル
出演:オテロ:ヴァルテル・フラッカーロ
デズデーモナ:マリア・ルイジア・ボルシ
イアーゴ: ミカエル・ババジャニアン
ロドヴィーコ:松位浩
カッシオ:小原啓楼
エミーリア:清水華澄
水を張った水路に取り囲まれるようにして小さな部屋がポツンと建っている。そしてその真ん中が縦に切断されていて中が見えるようになっている。この部屋が回転することで、ある時は外壁が、ある時は部屋の中が見えるようになって、それが照明の変化と合わせてそれぞれの場面の表情となる。
悪党のイアーゴが何故か鮮烈で、この悪党の独白場面では照明が真っ白な強いものになって、音楽も歌も鮮明な感じになった。オテロやカッシオに対する強い憎悪、成功者への強烈な悪意と嫉妬が水路から拾われて、中央の部屋の外壁に塗りたくられる汚泥で表される。強烈でクリアな表現で印象的だった。常に首をかしげている、いやらしい演出をババジャニアンが良く表現していた。低く安定した強い歌もクリアで良かった。悪党が良いとドラマが引き立つ。
オテロのフラッカーロはどーんと底力を感じる迫力あるテノール。デズデーモナのボルシは強弱がはっきりした強いソプラノで強力な演奏に負けない声が出ていた。
演奏はドラマティックでメリハリがあった。
12.04.7 新国立劇場