海外に嫁に行った友人が、
3年ぶりに、帰国した。
正月に、実家の家族と、西湖に行き、
学生時代、彼とドライブで、よく立ち寄った、
レストラン「マ・メゾン」に、久しぶりに入ったそうだ。
当時、いつも注文していた、でっかいハンバーグは、
メニューから、はずされていたらしいが、
付き合っていた相手も、同級生で、私も、よく知っているので、
昔のデート話に、ワクワクした。
もともと私は、感受性が強く、恋愛話が大好き。
この間は、歌番組で、
「甘い生活」を歌う、ロン毛の野口五郎を見て、
その楽曲のドラマティックさに、涙してしまった。
センチメンタルを歌っても、
決して、ヘタレには聴こえない、
昭和の歌謡曲に、改めて感動した。
なのに今は、
下世話な、おしゃべりバカ達に、ジャマされて、
ささやかなトキメキも育たない。
せめて、テレビで恋愛気分と、
中年女優のドラマを見ても、
演出があざとくて、つまらない。
3年ぶりの親友は、港を見下ろすカフェで、
五穀米を、頬張りながら言った。
「昭和に生まれて良かった。」
物事は何でも、今より時間がかかったが、
楽しかったあの頃。
便利になった今、セッカチで、心は貧しく、
病気や、お金の問題で、絶えず不安になり、
布団の中で、泣く日もある。
何て、ヘタレな私。
「考えが甘い生活」よ~。♪