エリカ様の舞台挨拶に笑えて、映画「クローズド・ノート」を観る気になった。
さぞかし仕事はキッチリやったんだろう。
沢尻エリカは今、周りに流されまいと必死になっている気がした。
もし私が司会者なら、他の共演者に話を振って、
反抗したくてたまらないエリカ様を、わざと無視するだろうし、
本当のファンなら、
「どうしたの?」と心配するか、「面白い。」と思うだけで、
バッシングなんてしない。
「沢尻エリカの騒動は誤解?」
このエントリーにも、「実際は会場からウケていた。」とあるから、
「そうだろうな。」と思った。
何かで頭が一杯の時、会う人会う人に、愛想の良い自分を求められると、
「それどころじゃない私」を放っておいてほしい、と思う。
増長する嫌な自分は、誰かに本気でガツンとやってもらわないと、リセットできない。
「主演やりたくても、やれない人もいる。」って、さとされたら泣くよね。
「ああ、そうだな。」って気づく。
当日のウィッグが気に入らなかった、という説もあるようだが、
ウィッグが別な物だったとしても、「原始人」にしか見えなかった。
ああいう格好は、彼女の意思ではなく、スタッフの意向なのか?
私は男っぽい彼女が、脱・清純派でやってるのかと思っていたが。
「クローズド・ノート」っぽい格好で、言いたい事言った方がカッコいいのに。
綺麗事を嫌う私が、エリカ様を見て笑ったのも、
ちょうど同じ気分だったからかもしれない。
良くも悪くも「作り過ぎ」
竹内結子は確かに美しかったが、
「伊吹先生像」は、わざとらしくて見ていられなかった。
からくり人形のような子供達も気味悪い。
もっと恋愛中心の回想シーンにできなかったのか。
ただ、「隆=リュウ」だと知った香恵が、
今までのシーンを、全て彼に差し替えていくところは、衝撃がよく伝わってきた。
マンドリンのロシア民謡「ともしび」に聴き入り、
「万年筆」の魅力も改めて感じた。
ボルドーのインクが欲しくなった。
せっかく作った「ミートボール」はとても悲しかった。
部屋に入れておいて、あんなしうちはないだろう。
小物の取り入れ方は、とても良かったのに…。
演出で揺れる役者達
香恵の友人「サエコ」とその彼の「鹿島」は、この作品に必要だったのだろうか。
池内ハナは滑舌が悪く、何言ってるんだかよくわからない。
サエコの留学後に香恵に迫る鹿島は、コメディにしか思えなかった。
永作博美の存在感はさすが。
しゃべり始めると、彼女の方が主演のように感じたくらい。
だが、沢尻エリカは、だまって目をふせているだけで可憐だ。
着ている服も可愛かった。
今回、表情がすまし過ぎな気もしたけど、
バラエティ番組で「恥ずかしい」と言っていた、
「私じゃダメですか?」ってセリフは、思ったより自然だった。
個展で、伊吹のラストページに涙する伊勢谷くんは、
あれだけのエピソードじゃ、泣けなくて大変だったろう。
通して観ている私が、感情移入できないんだもの。
とにかく私は、伊吹先生にシラケていた。
もっと「LOVE & TRUTH」
その分、YUI のエンディングには心打たれた。
映画にももっと、あの「LOVE&TRUTH」の激しさが感じられたら、と思った。
エリカ様が別のインタビューで、「メッセージ性が無い。」と言ったとか、
舞台挨拶で、印象に残るシーンは「特にありません。」と言ったのは、
あながちただの悪態でもなく、宣伝意欲が湧かない作品だから、
正直に語っただけという気さえする。
だって好きな人に「好きな人がいる」って事は、
本当はもっと辛いんだよ!!