先日の夜中、外で悲鳴が聞こえた。
ぎゃ~、誰か助けてー!
寝ていた家族も、「聞こえた。」と起き出して、
「どうする?警察に電話する?」と、窓から外を見下ろしたが、
何事も無かったように、辺りはシーンとしている。
逃げ走る靴音も、車のドアが閉まる音もしなかった。
女性の悲鳴の後に、男性の冷静な声で、
「うるせぇよ。」と聞こえたと、家族は言う。
だが、その悲鳴が、周りに聞こえるように、
思い切り出した声だったので、通報した。
緊張したコールセンターの問いかけに、
「悲鳴が聞こえた。」と言うと、
ほんの数分で、サイレンの音が聞こえ、
3台ものパトカーが、次々と到着したから驚いた。
外にいた若者が、警官に近寄って、何か話していた。
後からウチにも、警官が事情聴取にやって来て、
通行人も、「悲鳴を聞いた。」と言っていたとの事。
そりゃそうだ。
あの声じゃ、近所の人達、みんな聞いてるはずだ。
でも、ベランダの明かりもチラホラ点いただけで、
やがて消えてしまった。
パトカーが何台も来たのは、通報者が多かったわけではなく、
近くをパトロールしていた車に、応援を要請したからだったらしい。
みんな無関心だ。
物騒な事件が多いというのに。
たぷん通報したのは、私だけだ。
女性は、部屋の中から叫んだのか?
モメた相手への嫌がらせで、大声を出したのか?
もしそうだったら、パトカーの音に、
2人は、鳴りを潜めただろう。(笑)
次の日の新聞には、近所の事など、
何も載っていなかった。