ノーブル・ノーズの花の穴

麗しき本音のつぶや記
~月に1度ブログ~

イスラム国のディスタンス

2015-02-18 09:45:57 | Weblog

オレンジ色の服に、角刈りの湯川さんを見た時、
「この人、生きて帰って来るな。」という気がした。
湯川さんからは、まだ、生きるオーラが出ているように感じた。

それに比べ、後藤さんの緊張した表情が気になった。

(PCも金も無いので、1月下旬に書いた原稿を、
今頃、ネットカフェで打ち込んでいるのがもどかしい。)

「どうせ、日本政府は、身代金払うんだろ。」

それよりも、イスラム国のメッセージの中の言葉に、ハッとした。

8500キロ以上離れた国―

そんな遠い国の人間に、何が分かる。
口出しするな。
そう言われている気がした。

彼らは、日本が戦争しない事など、分かっているだろう。
後から、人道的支援だなんて言ってもムダだ。
金出して関わっているだけで、腹立たしいのだ。

イスラム国支持者による、
カウントダウンのメッセージには、フンッと思った。

日本国民は、静かで何もしない。無慈悲だ。

今頃、分かったか。(笑)
子供に爆弾くくりつけて、自爆させる連中に、言われたくないがな。

日本人は、自分と家族に降りかかる火の粉しか、
振り払わないのだよ。

面倒な事には、関わらない。
それが、日本人の穏やかさの理由だ。
1つの事に、こだわり過ぎない。
それが、平和の秘訣なのだ。

アルジャジーラは、ジョンの画像を使用した、
奇妙なコラージュについて、こう報道した。

抗議するでもない、変わった対応をしている。

ますます、
「日本人は、何を考えているのか分からない。」と思われただろう。

原爆落とした国と、仲良くできるんだよ。
大地震が来ても、新聞配達しちゃうよ。

怒っていても、表に出さない。
悪いと思っていなくても、謝る。

「ごめんなさい。」は、武器なのだ。
悪いか?
戦争するより、マシだろうが。

しかし最近、自画自賛番組が多過ぎる。
恥ずかしいから、止めたらどうだ。

何もできない

「今後、日本政府は、どうするべきか?」という問いに、
セネガル人の有識者が答えた。

「何もしなくていい。今のままでいい。」

何て、頭のいい人だと思った。
イスラムと日本、どちらの事もよく分かっていて、
現実に即している。

「支援や協力を惜しまない。」とか、
「テロには屈しないが、人命第一。」なんて、ケッだ。

「何もできない。情報収集だけ。」と、正直に言えよ。

せめて、
「自分の身は、自分で守って下さい。
危ない場所には、決して行かないで下さい。」
注意くらい、徹底しろ!!
(後に外務省から通達あり。)

支援するなら、日本の貧乏人にもしてくれよ。
アベさんの政策は、貧乏人にとって、
ある意味で、テロ行為なんだよ!!

I AM HARUNA

ワゴン車の中の湯川さんは、
ヒゲはあっても、女の顔立ちだった。

この人は、男になりたい女なのだろうか。
わざわざ男に、「遙菜」なんて名前つけんだろう。

そう思っていたら、事情は逆だった。
名前は、改名されていた。

彼には、まだどこかで自殺願望があり、危ない場所に行き、
自分を追い込まずにはいられなかったのではないか。

後藤さんと一緒に写っていた、湯川さんの笑顔は可愛かった。
私は、湯川さんに、戻って来てほしいと思っていた。

1月26日、湯川さんの写真が掲載された、産経新聞を手に入れた。
記事を読んだら、すごく寂しくなった。

ネットでは、面白おかしく書かれていたが、
殺されてしまったら、シャレにならない。

「I AM KENJI」って、何?
「I AM HARUNA」とは、なぜ言わない。

後藤さんが、カッコいいジャーナリストで、
湯川さんが、ブーだからか?
ひどい差別だ。

元々私は、後藤さんの出発前の、
自信ありげなメッセージに、イラッとしていた。
ジャーナリストとしての野心を、垣間見たからだ。

「自己責任」と言っても、結局そうじゃなくなる。
戦国武将みたいに、切腹するわけじゃあるまいし。
香田さんの殺害動画くらい、見てるだろう。

「行くな。」と言われた場所に、何で行くんだよ!!

イスラム国に集まる連中は、自殺願望者なんだよ。
不公平や貧困に、絶望してんだよ。
激しい怒りが無いと、テロなんて起さないよ。
だから、誰か殺してから、死にたいんじゃないの。

もしかしたら、後藤さんが、イスラム国に入らなかったら、
湯川さんは、あんなに早く、殺害されていなかったかもしれない。
彼は、「価値の無い人質」と言われていたんだから。

後藤さんという、「価値のある人質」によって、
湯川さんは、「使える人質」になってしまった。

眼中に無い

後藤さんとリシャウィを交換と言ってきた時、気づいた。

「あ、日本人は、返してもいいと思ってるんだ。日本なんて、眼中に無いんだ。」

パイロットを解放する気が無かったのは、
すでに殺害していたからという理由だけではなく、
「空爆した奴は、許さない。」という事だろう。

私も、「じゃあ、2対2で交換は?」と思っていたが、
すでに、それはムリだったわけだし、
普通じゃない人達の要求に対して、
こちらから提案するというのも、通るはずはない。

でも、この時はまだ、私は、
後藤さんにとって、有利な条件だと思っていた。

パイロットが先に殺されると言われれば、
ヨルダンに選択肢は無くなり、
リシャウィが解放されれば、自ずと後藤さんは戻って来る。

しかし、ヨルダンも、そこまでお人好しじゃなかった。

「パイロットの解放が優先だ。」と言うのは、当たり前だ。
ヨルダンを巻き込んだのは、日本の方なんだから。

女は死なない

しかし、リシャウィは、イスラム国に帰りたかっただろうか。

死刑囚と言っても、10年間、執行されていなかったわけだし、
イスラム国に戻ったら、又、自爆テロの道具にされてしまうのではないか?

自分に装着した爆弾が、不発だったと言うが、
金賢姫が、あの時、死にきれなかったように、
女には、最初から、死ぬ気なんて無いんじゃないの。

リシャウィだって、夫が自爆したから自分はいいやと思って、
逃げたんじゃないのか。

後藤さんが、助かる道はあった。

しかし、交換ならず。

後藤さんが、殺害されたと知った時は、
湯川さんの時と違って、イラッとした。

彼は、ジャーナリストとしては、評価されていたかもしれないが、
夫、父親としては、サイテー。
男の身勝手そのもの。

奥さんが、お気の毒。
彼女が、最後まで、表に出て来なかったのは賢明だ。
流暢な英語のメッセージからは、覚悟が感じられた。
心中、お察しします。

ヨルダンは、即、リシャウィとカルブリを処刑したが、
リシャウィと「もう1人」だったのは、後藤さんの分だったのかな。

人質と死刑囚の交換について、
「イスラム国には、最初から、その気は無かった。」
「日本政府と国民を、分断させようとしたが、そうはならなかった。」
なんて、言ってる人もいたが、

何度も、先延ばしにしていた時、私には、
「後藤は返すって言ってんだろ!!」に、聞こえたよ。

それに、最初から、政府と国民はバラバラだよ。(笑)
「アベがハルナを殺した。」って言われた時も、
みんな、陰で悪口言ってたじゃん。

何言ってんだ

渋谷に集まって、灯を持つ人達って、
ただ、外国のマネしてるだけじゃん。
気持ち悪いんだよ。
しかも、湯川さんの事は無視。

パスポートを返納させられたカメラマンは、何を言ってるの?
世の中の正義を、全て自分が背負ってるとでも思ってるの?
自分を守れない奴に、他人が守れるわけないじゃん。

「知らなくていいんですか?」って言うけど、
しょせん、日本人の目から見た取材だろ。

知らない事も罪

あの怪しげな中田氏の方が、まだ分かってるよ。

人を、見かけで判断してはいけない。
言っている内容を、よく聞いた方がいい。

イスラム国に伝えてほしいと、依頼された内容も、
受けとめ方の違いを考えて、
あえて伝えなかった事もあると言っていた。

ただでさえ、訳した時のニュアンスも違ったりするし、
安易に、色々伝える事は恐ろしいと思った。

アブハニヤ氏は、ハッキリ言う。
「日本は中東について、何も知らない。」

クルド人が撮った映像を見た。

女性兵士は、笑いながら、
「イスラム国なんて、怖くないわ。私達、強いから。今日も、20人くらい殺したのよ。」

最初は、そんな事を楽しそうに言うなんて、
どーかしてると思った。
でも、彼らは、戦争をしたくてしてるんじゃなくて、
ただ、自分達の居場所を守ってるだけ。

シンプルで、何の迷いも無いから、
あんなに、生き生きとして見えたのね。

ああ、日本人の物の見方じゃダメなんだ、と思った。

「アルカイダの1人が、2年間、新潟に潜伏していた。」という報道があり、
同じ中古車屋に勤務していた、同僚の話では、

「彼は、もう日本には来ないって言ってたよ。ドイツで、料理屋をやるって言ってた。」

「Youは、何しに日本へ?」(笑)

家族に、その話をしたら、
「アッラーを信じなくても、日本には、幸せに暮らしてる人達がいる。
衣食足りたから、考えが変わったんじゃないの。」

本当は、そうなんだよね。
何かを変えるのは、ドンパチじゃないんだよね。

この事件の最初から、私の頭の中には、
THE ALFEEの、「星空のディスタンス」が流れていた。

たとえ 8500キロ 離れても―。
8500キロ 君に遠過ぎて―。

ドラマ「銭の戦争」のセリフにもあったが、
「怒りを支えに、前だけ見てる、そういう人間もいるんだ。」

テロリストは悪い。
でもその前に、私は、
あなた達の事を、何も知りません。

すみません。

 

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あなたに恋をしてみました

2015-02-18 09:33:39 | ドラマ

ドラマ「デート」は、毎回、すごく面白い!!

まず、脚本が良い。

巧と依子の不器用さが、可愛くて泣ける。
カッコいい鷲尾君が、いつもジャマしに来るのも笑える。

「ゴーストライター」は、
無名の自分の作品を、たくさんの人に読んでもらえるなら、
代わりに書いてもいいと思う気持ち、
文章好きな人間としては、よく分かるんだけどなぁ…。

しかし今回、1番のドラマは、やっぱり「デート」だな。

恋はいいものだった(過去形)と、思わせてくれる。

録画は、2回見たくなる。
次のデートが、楽しみ。

エンディングを聴くと、元気が出るんだよね。

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