「どの辺まで来れるの?」
「一緒にいる時間を長く取る為に、
本当は○○ぐらいまで来てほしいです。」
「そこから東は、いつも渋滞してるけど、
2人ならしゃべれるし、いいでしょ。」
「空いていたら会いましょう。」
「行けそうな時、連絡するね。」
「早めに会いましょう。」
同級生に会うだけで、何のやましさも無いというのに、
まるで秘め事のようなメールの断片に、嬉しくて涙が出る。
愛されてから恋愛するという事が無い私は、
「女」として気遣われる事など、ほとんど無かった。
Mとは親しかったが、気まずいまま卒業を迎えたので、
彼から、こんな言葉が出るとは思えず、
違う人物かと、疑ってしまったくらいだ。
10キロ太った、端整な顔立ちの彼と、
昔よりは垢抜けた、ブスな私の、
お互いの妄想が、打ち砕かれなければいいけど。(笑)
ただ、あの人を愛する事に疲れた私は今、
Mに会いたい。
早く彼に会って、メールの続きを話したい。
衰えぬ、あの頃の感性を。
そして、今を。