離婚して遠方から戻った友人に、久しぶりに会った。
私の方が、フケているかと思ったら、
彼女の方が、年相応に枯れていた。
確かに「女を感じない。」と言われても、
しかたないかもしれない。
昔は、ドライでクール、サバサバしていたのに、
まるで人が変わったように、覇気が無かった。
今でもオシャレだし、優しい感じにはなったが、華が無くなった。
話を聞くと、センチメンタルな元ダンナは、
すぐ泣いて、彼女を振り回す。
(コキンちゃんみたいだな。)
お互い、相手の反応に期待して、
答えを出さないまま、別れてしまった感じ。
いったい どうしたいの?
男っぽくて、カッコいいあの人とは、大違い。
私だったら、最初から付き合ってないタイプの男だ。
「別れて正解。」と言いたいところだが、
彼女が、まだ彼に、情や未練がある限り、
考えを押し付けるわけにはいかない。
本人の、したいように促す。
ショッピングモールをウロついて、
帰ろうというところで、立ち話になった。
彼女は気にして、佐世保バーガーをおごってくれた。
前から食べてみたかった。
高いだけあって、ちゃんとビーフの味がする。
「話したい事、話さないと、おごってくれてるのに、損しちゃうよ。」
昼間入ったスタバでは、人が近くて、
「離婚 離婚」なんて、繰り返すのもどうかと思い、
別な話をしていた。
夕方のフードコードの騒がしさが、
深刻な話を、かき消してくれた。
疲れの矛先
子供のサンダルが挟まって、有名なエスカレーター。
下りレーンを、2人で横に並んで立っていたら、
後ろから歩いて来る人に気づいた、斜め後ろに立っていたオバサンが、
「左に寄るのが礼儀でしょ。」だとか何とか、言ってきた。
普段から、この間違ったマナー、
いや、ただの習慣に、腹を立てていた私は、
ここぞとばかり、振り返って怒鳴った。
「エスカレーターは、歩くもんじゃないでしょっ!!」
それは、最近のイライラの、全てをぶつけるような勢いだった。
怒れる分、私は彼女より、元気がある。(笑)
歩いて下りて来た通行人は、
何も言わずに、私の横を通り過ぎた。