鏡はよく見る。
クローゼットの全身から、手鏡から、
歩きながらウィンドーで、サイドもチェックする。
他人の後ろ姿も気になる。
若い子でも、姿勢が悪かったり、
脚が曲がってたりすると、みっともない。
ヒールの減り具合、つま先の傷み、
トップスとボトムスの、色の組み合わせ、
みんなチェックしている。
醜いものを見ると、ウンザリする。
全ては恋の為に
私は、これでも職場では、オシャレで通ってるみたいだ。
「みたい」っていうのは、私が好きな服を着ているだけで、
同年代は、「可愛い~。」とか、「どこで見つけるの?」とか言うし、
最近は若い子に、「外国の女優みたい。」と、ビミョーな事を言われた。
でも本当はただ、あの人の前で綺麗にしていたいから、
お金も無いのにムリして、服を買いまくっているだけなのだ。
年令に負けないように、以前よりこだわって良い物を選ぶようになると、
自ずとオシャレになる。
褒められて嫌な気はしない。
私が嫌なのは、彼がいる日にオシャレして来る事を、
面白がって噂する人がいる事だけなのだ。
褒めると嫌がる人達
でも世の中には、注目されたくないのか、褒められたとたん、
その服や小物を、身に付けなくなってしまう人がいるから不思議だ。
清楚美人のNさんに、
「あなたのバギーに影響された。」と声をかけたら、
次に会った時から、なぜか、
そのバギーデニムを、はいて来なくなってしまったのだ。
話がはずんだと思っていたのに、何が嫌だったんだろう。
「うかつに褒める事もできない。」と、ますます人が恐くなった。
おそらく、彼もそうだろう。
この間「可愛い!」と褒めた、犬ブランドのバッグ、
もう持って来なくなってしまったかもしれない。
素直に喜んだ方がいい
男にアピールがすごい、メイドカフェにいそうなOさんは、
色白で、サラサラの髪はいいのだが、
以前見た時、下ろした長い茶髪に、金魚のような真っ赤なスカートが、
派手過ぎて恐かった。
ところが最近見かけたら、
束ねているだけの髪に、紫のチュニックワンピを着ていて、
とても落着いて見えて、誰かと思うほどだった。
色白に中和される濃い色の服、
サラサラだから、余計に作らなくてもいいヘアースタイル。
ゴムについていたピンクのバラが、綺麗に光っていて、
しゃべりたくない相手なのに、思わず声をかけてしまった。
「そのバラ、可愛い。」
「ありがとうございます。」
自信家の彼女は、素直に答えた。
真剣なだけ
槇村さとるの「リアル・クローズ」を読んで、
人にアドバイスする仕事っていいな、と思ったりして。
だけど、私は本当に似合う物しか勧めないから、
売り上げに繋がらないかも。(笑)
どうでもいい選び方してる人、本当に多いんだもの。
私はただ、服選ぶのも、
恋も、真剣なだけ。
行列
ちなみに話題の「H&M」ってそんなにいいかな。
デザイン性があるとは思えないんだけど。
並んでるから、みんな行ってるだけじゃないの。
私は、高いけど「ADIEU TRISTESSE」(アデュー・トリステス)がお気に入り。
高いだけに、デザインが凝ってる。
着てると、自信がつくデザイン。
ラゾーナの店舗に、コミックの主人公の天野さんみたいに、
本当に似合うのだけ勧めてくれた、
細くて可愛い、店員さんがいたんだよ。