ツルの日記

38歳からはじめたバレエ。49歳の今年はポワントでバリエーションを踊り動画アップがノルマです

バレエの市場環境について検索しました

2018年09月11日 | バレエ
バレエの市場規模

年の春頃にテレビで幼稚園に入園するかしないかの女の子がバレエを習っていて住宅ローン+「バレエのお金もだいじょうぶよね」という旨のURのCMが放送されていたのを思い出したのでバレエの市場規模について調べてみました。


幼児教室は広告も盛んで伸びているようですけれど50代から70代女性のバレエ人口も大幅増加ということです。





「日本のバレエ教室における生徒の人数・性別と教育内容の関係---『バレエ教育に関する全国調査』に基づく考察---」(高橋あゆみ、海野敏、小山久美 2012年)によれば「矢野経済研究所が2012年4月から6月にかけて、都市部の主要カルチャーセンター等を対象に実施した『お稽古・習い事サービス市場徹底調査2012年版』によると、2011年度の市場規模は全体で1兆6,365億円である。そのうち、バレエ教室を含む『ダンス教室』は2,305億円と推計されており、習い事の中でも『スポーツ教室』の3,620億円、華道・作動など『日本文化』の3,554億円、絵画・彫刻などの『アート』の2,458億円に次いで大きな市場規模であると報告されている」

2011年9月実施の『バレエ教育に関する全国調査』(昭和音楽大学舞台芸術センターバレエ研究所)によると郵送法、4,630件のバレエ教室にアンケート票を郵送し回収できたアンケート票は1,484件で回収率は32.1%。バレエを教えていることが確認でき、バレエ教育機関とみなすことができたのは1,335件、有効回答1,304件について生徒数をすべて合計したところ114,508人、そこから日本全国のバレエ学習人口を約40万人と推定することができるとしています。そして1)生徒数が多い教室ほどプロダンサー養成につながる本格的な指導を行う傾向が強く、中・上級者以上の学習者が多い。その一方で、生徒数の多さと、成人や趣味でバレエを習っている人を対象とするクラスの実施率が高い。2)男性のバレエ学習者は、男女比ではわずか2.2%しかいないものの、約半数の教室に存在しており、バレエ教室に男性がいることはもはや珍しくないという実態が明らかになった、そして男性生徒のいる教室は、いない教室と比べて教育内容に多様性がある可能性が高く、プロを志望して本格的に学ぶ生徒から、成人の初級者までを、男女を問わず広く学習者として取り込んでいるという実態を推測することができた。3)バレエコンクールへの参加者がいる教室はプロダンサー養成につながる本格的な指導を行う傾向が強くコンクールに参加する生徒は日ごろから「プロ志望者向けのクラス」や「ヴァリエーションのクラス」等のクラスを受ける傾向にあることがあきらかになったということです。

上記が2011年度の状況です。



その後の状況は以下のようになっています





「お稽古」習い事サービス市場徹底調査2016年版」の調査結果サマリーでは「2015年度のお稽古・習い事市場規模は前年度比0.3%減の1兆9,699億円」9分野の中で、子供向けが堅調な「スポーツ教室」、ビジネス需要や幼児・子供向け教室の受講者が増えている「外国語教室」、「料理教室」の3分野で前年度を上回ったということです。また「インターネットの無料動画配信サービスを用いた、独学による習い事の経験者は約2割」ということで無料動画配信サービスを見て学ぶことでも充分と考えるユーザー層が一定数は存在するという結果が一定数は存在するという結果が得られたということです。


ワタシのおおざっぱな印象ではたしかに電車で無料料理動画アプリで料理の作り方を視聴している人を何度かみかけたことがありますし、中高生ではダンス動画をスマホで見ながら練習していることもしばしばです。



文部科学省 私立大学戦略的研究基盤形成事業(平成27~31年度)
「バレエ情報センター機能の構築」
日本のバレエ教育環境の実態分析 『バレエ教育に関する全国調査』基本報告 小山久美(昭和音楽大学)海野敏(東洋大学)
昭和音楽大学バレエ研究所
5.考察
 学習者(生徒)についての考察①
 ・全国バレエ学習者総数はやや減少 2011年の推定値 40.4万人 2016年の推定値35.8万人(11%減少)
 ・人口減少よりも大きい減少、市場は縮小(日本の総人口は0.7%減)
 ・家計における「教養・娯楽」の支出減少に対応(『家計調査』(総務省)2人以上の世帯の消費支出
  2011年㋆~9月 消費支出 277,355円、教養・娯楽 30,227円⇒2016年同期間同273,842円(-3,514円)、29,103円(-1,124円)
 学習者(生徒)についての考察②
 ・男性のバレエ学習者総数は増加 2011年推定値5.5千人 2016年推定値 7.9千人(44%増)
 ・男性バレエダンサーの定着へそれなりの前進 マスメディアへの露出増→ロールモデルの定義、しかしまだ圧倒的少数(2.2%)
 学習者についての考察③
 ・年齢層別の生徒在籍率の変化 小学生1~4年は微減、中学生は微増 20、30代は減少、50-70代はかなり増加
 ・人口構成の変化に対応 
  小学生1~4年、20、30代の減少は人口変化に対応
 ・人口構成の変化よりも大きい変化
  中学生は人口減少にもかかわらず微増、
  50-70代は人口増加よりもおおきな増加(50代69%⇒74%、60代 46%⇒59%、70代 10%⇒20%)
  高齢女性のバレエ学習への参加が増えている
教育内容についての考察①では
  近年コンクールの開催数が増加(別途調査中)キャリアパスとしてのコンクールの定着?
教育内容についての考察②
  ・レッスン種別の実施率の変化 
   ヴァリエーションクラスはかなり増加30%⇒40% アダージオクラス、ポワントクラス、オープンクラスもそれぞれ増加
  ・プロ養成のための専門的な教育内容が増加
   ヴァリエーション、アダージオ、ポワントはコンクールの指導、プロ志望者の教育に不可欠 
   バレエ教師の指導力の向上も影響している?
  ・市場縮小に対応した経営努力の側面も?
   ヴァリエーションクラスは学習者の人気が高い、オープンクラスは受講しやすく生徒獲得に有効

6.まとめと展望
まとめ
・日本のバレエ教育環境は、5年間で市場としては1割ほど縮小し、学習総数は36万人
・バレエ学習者は、50~70代の女性の在籍率がかなり増加、男性もそれなりに増加
・バレエ教室は、いっそう小規模化が進行
・バレエ教育内容は、プロ養成のための専門的なクラスを実施している教室が増加、コンクールへの参加も増加44


プロ養成コースが増えているそうなので

平成28年度 次代の文化を創造する新進芸術家育成事業
新進バレエダンサー育成及びバレエ団の環境整備報告書 一般社団法人日本バレエ団連盟
コメント
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