ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

小さな綻び

2024-04-10 13:34:48 | 社会・政治・一般

少し気になる情報だ。

半島の刈り上げデブ君だが、どうも言っちゃいけないことを言ってしまったらしい。

金王朝の創業者である金日成も、その二代目である金正日も、南コリアのことを決して敵とはみなさなかった。あくまでアメリカ帝国主義者の圧政に喘ぐ同じ民族の同胞であり、統一とは民族の団結に他ならなかった。

しかし、刈り上げデブ君は、今年に入ってから遂に言ってしまった。「南の政権は敵である」と。私ら外部の人間からすれば、当然の現状認識であり、今まで同胞として敵ではないと看做しているほうが不自然であった。

しかし、北の国では違う。金王朝を支える平壌に住む特権層にとって、金日成、金正日は神聖な存在であり、その発言は北の支配層にとっても順守すべき聖なる言葉である。それをいくら孫とはいえ否定してしまったのである。

もちろん公に反発がされた訳ではない。それでも、それは喉の奥に引っかかった小骨のようにチクチクと不快感を伴って苦痛として残る。本来、金王朝を支持する少数の支配者層の間に小さなさざ波のように禍根を残す発言であった。なにしろ初代と二代目の意思を否定してしまったのだから。

もちろん異母兄を殺して三代目の地位に就いた刈り上げデブ君である。支配者層もそれは熟知している。半島の国家は大衆の反乱により滅びたことはない。しかし、権力者層の内輪争いによる政権交代は幾度も起きている。

刈り上げデブ君は、その小さな芽を産んでしまった。もちろん見つけ次第叩き潰そうとするだろうが、笑顔で握手した直後にナイフで心臓をえぐってくるような人たちだけに何が起こるか分からない。

日本人である私の本音は、朝鮮半島には大陸と日本列島との間の緩衝材であれば十分。アメリカにすり寄ったり、北京政府にすり寄ったりと浮ついている南コリアよりも北のほうが一貫して独立を固持するように思うので、出来たら安定していて欲しいのですがね。さて、どうなることやら。


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