天気:晴れ、気温:4度C
取水場の凍結が気になり、また牧場に上がる。この時期、上流にある水の取り入れ口が一部凍結して、水量も落ちる。気温が下がれば取水場も凍り、水が止ってしまう恐れがある。まだ積雪量も大したことなく雪に頼れないため、毎年のことながら頭の痛い課題となっている。
ちょうど、県の有害動物対策のY氏とO氏が、監視カメラの回収に来ていたので、一緒に第1牧区に登る。塩場から日当たりの良い御所平方面を見て呆然。およそ50頭もの鹿が、のんびりと草を食んでいる。中には満腹したのか反芻している鹿までもいる。
この牧区は来年の3月までの予定で、県が試験用の電気牧柵を施設し、鹿の侵入防止に対する効果を調査中だったが、冬季は雪のため電気を止め電気柵も落としてある。1メートル程度の通常の牧柵など鹿にとっては無いも同然。これ幸いと、食べる物の乏しくなった周囲の森からやってきたのだろう。
折角苦労して守ってきた牧草が、これでは根こそぎやられてしまう。といって、対策があるわけではない。早く多量の降雪を期待するしかない。
わがもの顔でノサバル鹿、鹿、鹿・・・来年はこの森に罠を集中する
風の音もない静かな牧場は、もうすぐ雪に埋もれる
下に帰れば、7か月放置したままの陋屋が、庭が、畑が「何とかしてくれぇ」と悲鳴を上げている。冷え切った隙間だらけの家の中を少しばかり暖め、零下の夜と闘わなければならない本格的な冬が、また来る。(12月2日記)
山小屋「農協ハウス」の冬季営業については、11月1日のブログをご覧ください。